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夏に出会った、懸命に生きる地球の仲間たち [日々雑感]


37度の「危険な暑さ」を記録した、8月中旬の東京。
その炎暑の中で見つけた、小さな生命の記録
この世は人間だけで回っているのではないと、あらためて実感。

あれ、これ違う花だったんだ!


借家ながら、庭付きの我が家。

敷地の基礎の上に薄く土を盛っただけ、特に肥料など足してないので「痩せた土地」なんてもんじゃありません。
即身成仏寸前という栄養状態、いずれ引っ越すんですから自分で何か育てようという意欲もあまり湧かず。

でもよくしたもので、風や鳥がどこからか運んできた種が毎年なにかしら花を咲かせたり実をつけたりします。
土地の状態相応でホタルブクロは色薄く、2株あるアジサイは隔年交替でしか咲きませんが。
それでも、なんとなく楽しみなもの。

人間は新型コロナウイルスで落ち着かぬ中、庭の南西側にかわいい花が新しく花を開かせています。
開くハゼラン_R.JPG


ハゼラン
かつては商業園芸植物だったことがあるそうですが、今ではこうして野生化しています。
うちのはやはり通常より、かなり花が小ぶり
でもそれがかえって愛らしいので、写真におさめてTwitterでも見ていただきました。

初めてハゼランを見たあくる日。
朝庭に出てみると、あの可憐で控えめな花が咲いていません
もう枯れちゃったのかな。
いくら痩せ庭でも、ちょっと早すぎるんじゃないか?

怪訝な思いで花のあったあたりを見回すと、別の植物が生えています。

寝ているハゼラン_R.JPG

これって、去年まで庭の北側に生えていたミズヒキじゃないの?
今年はここへ種が飛んできたのかな。

前座の頃、旅先の四国で花に詳しかった師匠・扇橋が教えてくれた花。
ミズヒキ 花.jpg


たしかその時、

草の花いとしや仄かなるゆえに

の句を詠んだんじゃなかったかな。

そんなことを思い出しながら部屋に入り、ひと作業していいるうちに昼下がり。
空気が乾いているので水でもまくかと庭に出ると、あれっ!?
今朝いなかったらハゼランが、何事もなかったかのように戻ってきています
帰ってきたハゼラン.jpg


キツネに化かされたような心持ちでよーく花を観察してみると、今朝ミズヒキだとばかり思っていた植物と葉っぱが同じ


時刻によって、花が咲いたり閉じたりするのがハゼランの特徴。
別名「サンジソウ」というくらいで、午後の日射しに反応して花開く。
植物図鑑を調べ直して、初めて知りました。

北側に生えていた時はほとんど日が射さないので、ハゼランさん花はもっててもつぼみの状態しか私は見たことがなかったのです。
だからついつい、ミズヒキと早合点。
気がついてよかった。

間違えてごめんね、ハゼランさん。

それ以来お昼過ぎまではつぼみを閉じて寝ている花が、午後になるとだんだん起き上がってくるのを見るのが楽しみに。
頭をもたげるハゼラン_R.JPG


本当に「ぐぐーっ」音がするくらいの勢いで、茎が東から西側に立ちあがるんですよ。
こまちと仲良しの、あのカタツムリが手伝っているのかも。
小ハゼランとかたつむり.gif

カタツムリくんの初登場GIFは
写真多用のGIFは、データ量にご注意!
をご覧ください。

もう一つ、空から落ちてきた命


37度の暑さに届く前にと、8月11日午前中用足しに出かけました。
その時点でもう表は35度でしたから、手遅れかもしれませんが。

お気に入りの『ダイエー幡ヶ谷店』で30%オフのお肉やら半額の焼うどんなどの仕入れ、戦利品で膨れあがったマイバッグを抱えての帰り道。
商店街の歩道に、地上での短い生涯を全うした小さな生き物が。
歩道に落ちていた蝉_R.JPG


密を避けながらも人通りが多い道、踏まれてはかわいそうだし少しでも土に戻りやすいようそばの植え込みに移動させました。
和菓子屋さん店先のツワブキに乗せてみると、
今にも飛び立ちそう
ツワブキと蝉_R.JPG


今だんだんと黒く乾きつつある羽根も、幼虫から脱皮した時には透き通るようだったはず。
それから人間界の時間で1週間、その羽根は何万回風を切ったんだい。
遠いところまで、飛んだんだろうね。

光を失った目にも、たくさんの太陽の光・木々の緑が映っていたんだろうね。
お疲れさま、今年成人式の蝉さん。
今はゆっくりお休み。

次に生まれ変わったら、また空を飛ぶ生き物になるのかな?
個人的には、なんかお薦めだよ。

夏の暑い日々を力いっぱい生き抜いた命の入れ物に手を合わせ、真上からの日射しを頭に感じながらその場をあとにしました。

生者必滅、輪廻転生。
時代は回って、明日は明日の風が吹く。
まず、今日を一生懸命生きなくちゃ。
そんな殊勝なことを考えつつ。

うまくはありませんが大学卒業生の句会で詠んだ拙句で、稿を閉じさせていただきます。

落蝉の_R.jpg

蔦飾り線.png

当ページの前記事、


では、今回お休みの黒猫こまちが活躍しておりますので、よろしければ。

お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。
ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝

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真夏の猫の、見る夢は? [猫のいる風景]


真上から太陽の光が、さんさんと降りそそぐ季節。
新型コロナウイルスの影響でこの時期特有の解放感とは無縁の夏となりましたが、子どもや動物たちは元気に暑い季節を満喫しています。

猫の書いたノート発見!?


連日の猛暑日にうだる東京。
低血圧で寒がり・冬よりは夏が好きな私ですが、年齢とともに暑さが身にこたえるように。 ましてやこの暑さですからねー。
こりゃ、冷たい発泡酒呑まないとやってられませんやね。

その晩も我が家でのんびり盃を重ね、早めに床に就きました。
真夜中過ぎ、喉が渇いて台所へ水を飲みに。
寒い夜は必ず女房の布団に潜り込むこまち、夏はさすがに人間のそばでは寝たがりません。

近頃お気に入りの、窓際の多目的ラックの最上段ですやすや。
寝がえりうつ時に落っこちんなよと声をかけ布団に戻ろうとすると、ダイニングテーブルの上に小さなノートが1冊。

広げてみると、金釘流の文字でなにやら書いてある。
なんだろうとざっと目を通して驚きました!
なんと黒猫こまちの書いた、
日記帳ではありませんか。


猫は20年以上生きるとネコマタという妖怪になりいろんな術を使うそうですが、完全室内飼いの猫は4年目で人間界の文字を会得したようです。
本当に、下手な字だけど。

こまちは寝しなに日記をつけているうちに眠くなり、ノートをしまい忘れて寝てしまったのでしょう。
猫の日記なんて、なかなかお目にかかれるものではありません。

他人(猫)の日記は見るものではないと言いますが、こちらは飼い主ですから。
少しくらいなら、いいでしょう。
なんとか判読したいちばん最近のページから、夏のこまちがどう過ごしているかをお伝えいたします。

こまち、夏の絵日記


8月10日 はれときどきくもり

今日もあついです。
こまちは毛がわをきているので、人げんよりもっとあつくてつかれます。
暑い溶ける.png


きょうは朝からむねがむかむかして、食べたものをもどしてしまいました。
うちのお父さんもよくトイレでげーげーやっていますが、あれはお酒をのみすぎたからです。

こまちのは、おなかにたまったみづくろいの毛だまを出すためですからお父さんとはちがいます。
あんなことになるのがいやなので、こまちはおとなになってもぜっ対お酒はのみません

毛だまが出てすっきりしたけれど、ごはんと水も出ていってしまったのでおなかがすいてふらふらします。
お母さんが 「もう1回ごはんたべる?」 ときいてくれました。

おなかはすいてるのにあまりたべたい気もちでないのでうにゃうにゃ鳴いていたら、 「こまちは、また夏ばてだね」 お母さんが言います。
こまちは、夏ばてがなにか知っています。

夏ばてぐにゃり.png

きょ年の夏やっぱりごはんたべられなくなったとき、じゅう医さんに行っていたーい注しゃをうたれました。
夏ばては、こわいものです。

ごはんたべないとまた注しゃかな、でもふだんのごはんあまりたべたくないんだよなーと思っていたらお母さんが
「とく別に、ごはんに缶づめ入れてあげようか」。

えっいいのこんなごちそう.png


えーっ、たん生日やお正月くらいしかくれない高い缶づめ、まぜてくれるの! ぜん言てっ回、缶づめがたべられるのなら、夏ばてもいいものです。
お魚のおいしいところがいっぱいのったごはんをたべて、こまちは元気百ばい。

あんまりうれしかったので、台どころのテーブルの上でぼんおどりをしました。
盆踊りこまち.png


たくさんおどったらなんだかねむくなってきたので、ねることにしました。
疲れた.png


お母さんが
「今からここで仕ごとするからどいて」
と言っていますが、早いものがちです。
だいたい、このテーブルはねこゆう先なんだからね。

ああ、おなかいっぱいでしあわせ。
らい年も夏ばてになって、
おいしいごはんがもらえるといいな。

では、おやすみなさい。
児山こまち

今日のイラストは、猫の避暑風景


さすがに猫、人間とはまるで違う視点から書いてあって興味深い。
もっと読みたい気持ちを抑えてノートをそっとこまちの枕元(枕はしていませんが)に置いて、私も寝床に戻りました。

またネタが拾えるかとあくる日こまちが昼寝をしている隙に日記帳探してみたのですが、見つかりません。
読まれたことに気がついたこまちが、隠してしまったのでしょうか。
それとも呑み過ぎた頭が見せた、一夜の夢だったのかも。

ああ、絶対そっちですね。
いくら人間の気持ちがわかるようなそぶりを見せても、猫が字を書くわけありませんからね。
まあでも夢にもせよ、なんとなく楽しい気持ちにさせてもらいました。

まだまだ暑い日が続くけれど、朝晩無理なく遊んだり食事に気をつけたり。
お母さんもお父さんも、こまちが元気でいられるよういつも考えているからね。
今夜は寝る時クーラーつけるから、こまちはこんな夢でもみるのかな。

この記事を書き終えてパソコンを閉じようとしているところへ、こまちが様子を見にやってきました。
「今日もこまちのこと書かせてもらったよ。ご協力ありがとう!」

声をかけるとこまち、
ちょうだいね50ニャン(猫の世界の通貨)
返事をして軽やかに去っていきます。
はいはい、もちろん取材協力費としてお支払いしますよって…。
ええーっこまちおまえ今、人間の言葉しゃべらなかったか?!

蔦飾り線.png

お開きまでお付き合いいただきまして、
まことにありがとうございます。
ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝

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第3回web雑俳 お客様互選募集開始!/夏の暑さで、猫が突然変異!? [web雑俳]


たくさんのご投句を頂戴し、その一覧「地巻」を公開した『第3回言の葉落語会』。
ここからは皆様ご自身で、きら星のごとき作品群から
お好みの句を選んでみませんか?

お客様からの互選大募集!


噺家選者の互選を待つ間、ご希望のお客様も優秀句を選んで一緒に遊べるのが『言の葉』名物。
今回もこれはと目に留まった作品を、天・地・人と雲隠し(艶っぽい句)に抜いてみませんか?

選句だけでもけっこうですが、句を引き立てる効き(キキ)を付けていただくと雑俳の味わいと楽しさ倍増。
今回は「同音折句」「地口」とも、 効きは七七の短句
さらに新たな詠みおろし「自句」も加えれば、気分は一流雑俳師!

効き・雲隠し・自句については、
江戸言葉遊び雑俳の魅力「キキ」
『雲隠し』でさらに広がる雑俳の楽しさ
第2回web雑俳互選のお誘いと、紫陽花に癒やされる「新しい日常
 の記事をご参照ください。


☆応募方法
・以下のいずれかのリンク
https://1drv.ms/x/s!AuMPkLP-OmbV0Uuvkn7xPnrYmrKR?e=a6zoDJ

https://drive.google.com/file/d/1NcnVJzNG3qeAVZRarNuiuHbO-KXc0TuA/view?usp=sharing

から「お客様用互選用紙(Excelファイル)」をダウンロード、記入例に従って各題のシートに
➀選者名
②効き(必須ではありません)
③お選びになった句
④各句の通し番号
⑤自句(必須ではありません)
をご記入のうえメールに添付し、
zappaitouku+senku@gmail.com
までお送りください。

※ダウンロードしたファイルは保護ビューで開かれると思いますが、お気になさらず「編集を有効にする」ボタンを押してご記入ください。

※句や番号のコピー&ペーストなどの作業にお使いいただけるExcelファイルの地巻は、以下のリンクに追加してあります。
第3回地巻

・どうしてもExcelを編集できない環境の方は、メール本文に必要事項ご記載のうえ 上記アドレスにお送りください。

・応募締切:8月17日(月)正午
※メール本文でご応募の方は、若干早くいただけると助かります。  



締切までちょっと慌ただしくてすいません。 でもかえって、集中して選句できるのではないでしょうか。

「互選」だから、投句した人しか参加できないの?というご質問が過去にございました。
もちろん、そんなことはありません!
地巻を見て「ちょっと面白そうだな」思ってくださった方、ぜひ選句から輪に加わってください!

ご投句以上に盛大なご参加、噺家選者一同心よりお待ち申し上げております。

口上こまち.png

いただいた互選・選句結果はwebにもアップしますが、
最速公開は
8月20日(木)18時15分~
お江戸日本橋亭にての

『第3回言の葉落語会』大喜利
にて。

次は誰の句が抜かれるのか、自分の句は読み上げられるのか…。
ワクワクはらはらしながら待つ極上のひと時を、あなたも体感してみませんか?

落語会の詳細とお申込みは
web雑俳第3弾、正式募集開始 落語会へのお申込みもぜひ!
をご覧ください。
皆様のご来場、お待ちいたしております!

またまた、我が家で新種猫発見!?


8月9日の時点で、東京は連日真夏日
いやー言ってもしょうがないけどやっぱり、
暑い !
ですよね。

この高温多湿が、我が家の生態系に影響を及ぼしているのでしょうか。
web雑俳互選追加/末廣亭余一会チケット販売状況速報/新種の猫発見!
の記事に続いて、また別の新種猫を目撃したのでご報告します。

8月8日、この日も暑かった!
お昼前にダイニングキッチンに水を飲みにいったら、窓際の多目的ラック(パソコンデスクに、手当たり次第になんでも積み上げているのを我が家ではこう呼称)にこんな生き物が



いやー、ラック最上段にぬるりごろり寝そべっているのを見て女房が
「ほらお父さん、そこにながーいウナギがいるよ!」
と教えてくれましたが、まさにその通り。
赤塚不二夫先生の名キャラクター 「ウナギイヌ」 ならぬ
「ウナギ猫」

その姿を見ていたら、なんだか無性に蒲焼が食べたくなってきました。
よし、今日の記事もこれで校了。

今から近所のスーパーに、中国産の鰻買いに行ってみるか。
この時間だと、
ひょっとしてタイムセールやってるかもしれないしな。
わくわく
それじゃあちょいと、行ってきまーす!

蔦飾り線.png

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入船亭扇治拝

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web雑俳第3回投句一覧 完全版公開 [web雑俳]


8月7日に取り急ぎアップしました、皆様から集まった句の集大成「地巻」(仮)。
お待ちしていた方の句を追加した版を再公開しましたので、お知らせいたします!

各兼題、5句ずつ追加


8月20日の落語会に合わせなくてはいけないので、第3回web雑俳のスケジュールはちょっとタイト
互選に参加してくださる方には1秒でも早く句の一覧見ていただこうと、まず仮の地巻を公開しました。

8月8日午前中、お待ちしていた方からの投句到着。 それぞれ、5句ずつが追加になります。
当初は既に選句を進めている方にご面倒をおかけしないよう、仮版の通し番号は変更せず新しい句は末尾に入れるつもりでした。

しかし後述の理由により、両地巻とも新しく並べ替えて通し番号を振ることに。

置いてある場所は変わりませんが、紛らわしくないよう仮版は削除、
・正第3回同音折句附地巻
・正第3回地口附地巻
を新しくアップしてあります。
第3回地巻

これが正真正銘完全無欠版、向かうところ敵無しどこへ出しても文句も無し(のはず)『第3回言の葉落語会』地巻。
どうぞじっくりご覧になって、江戸言葉遊びの楽しさ満喫してください!

さらに互選してくださる方は、近々に詳細発表しますので選句作業お進めになりながらお待ちのほどを。

機械に任せて思わぬミス


一刻も早く新しい地巻を再公開するためには、五十音順を無視して新しい句を通し番号の末尾に追加するのが一番手っ取り早い。
はあ、今こうやって余計な記事書いてる時間も無駄だと。
う~ん、確かにそうかもしれませんが…。

こちらも無償の番頭でやらせていただいているので、ブログのネタになることは利用させてくださいな。
実はこの記事のために新しいイラストも1点、描いてしまっているので。

すぐ終わりますから、なぜ一から句を並べ直したのかのいきさつをどうぞひとつ、あ聞いーてやっておくんなさいまし。


私が地巻作成に使っているのは、天下の表計算アプリExcel。
集まった句をまず作者ごとにまとめ、全体を句の始まりの音など(笠附の場合は中七が基準)で五十音順に並べ替えます。
ここで必要になるのが、振り仮名

ひらがな・カタカナはそのままでいいのですが、漢字はどういう読みなのかをExcelに指示してやらないと正しく並び替えできません。
面倒なことに、投句してくださった方がメールの文章打つ時に与えられた漢字の読み情報は、コピー&ペーストすると失われてしまうのです。

今までは、1句ずつ手作業で振り仮名入れていました。
句が入っているセルを一つずつ選択して振り仮名表示→正しく振られていなかったら振り仮名の編集という機能はあるのですが、まとめて処理できないので自分でやった方が早かったのです。

今回はもっと時間短縮効率化が求められる場面。
かねて理屈はわかっていてもなんとなく億劫で敬遠していた、Excelの複数作業を一つのコマンドにまとめる効率のいい「マクロ」を使ってみることに。

なになに、活きのいいマグロ
だったらこまちにもすこーしちょうだい。
ああこまち、お父さん今大事な話してるからちょっと待ってて。

さて、マクロです。「複数のセルに振り仮名一括表示」という魔法の呪文を唱えてやると、あらあら不思議。
200近い句の全てに、一瞬にして振り仮名がつきました!
なんて便利、どうして今まで使わなかったんだろう。

ずらり並んだ句の漢字一つひとつにルビが振ってあるのは、なかなかに壮観。
しばし見とれておりましたが、はっと我にかえったのは
「あくまでExcelのプログラムが前後の文脈から判断した漢字の読みなので、100%正しいとは限らない」
ことに気づいたから。

ざっと目視で確認していくと、たとえば同音折句中の一句にある「呂明賜(ろ・めいし。懐かしー!)には「ロ・アキラ・タマワリ」という国籍不明な読みが与えられています。

近頃の若い子は、呂明賜も知らんのか。
プロ野球かつてのスーパースターに失礼だぞExcel。
呂選手に謝んなさい。

それに気づいてからは、かなり気をつけて振り仮名の校正したつもりだったのですが…。
申し訳ございません、一つ見逃してしまいました。

本来「入り(いり)」と読まなければいけないところに「入り(はいり)」とルビが振られていたのをスルー。
作者の方からご指摘をいただいてようやく気づき、句の追加に併せて訂正することができました。
早い段階で教えていただき、ありがとうございます。

便利な機能だからといって、それに甘んじていると意外な落とし穴にはまることが。
やはり人間の眼・手を加えてこそ、機械を使いこなすと言えるのでしょうね。
そうだそうだと、こまちも言ってます。
機械まかせはNo!.png


以上の顛末から、まったく新しく生まれ変わった『第3回言の葉落語会』地巻。
ひと時眺めていただいて、話題にしてもらえたら幸いです。

そして互選へのご参加・8月20日夜お江戸日本橋亭でのリアル落語会へのご来場も、ぜひよろしくお願い申し上げます!
落語会詳細・お申込み先は
web雑俳第3弾、正式募集開始 落語会へのお申込みもぜひ!
をご覧ください。

蔦飾り線.png

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入船亭扇治拝

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第3回web雑俳皆様の作品一覧(仮)公開! [web雑俳]


『第3回言の葉落語会』へは今回もお客様方からたくさんのご投句をいただきました。
今回は、さっそくその作品一覧を大公開!

今度の兼題、けっこう手強かったかも?


俳諧から派生した様々な言葉遊びを、江戸っ子たちのように粋に楽しもうという雑俳。
ネット上で居ながらにして噺家と遊んでいただける企画として、当ブログを窓口にして展開しております。

その3回目、おかげさまで私もだいぶweb雑俳のお世話させていただくのに慣れてきました。

集まりました句の一覧「地巻」をまとめるのに、以前のように自分が体調を崩したり
緊急告知 web雑俳再訂正と、テレワーク過労にご注意
パソコンがフリーズ
Excel縦書きトラブルなんのその web雑俳記名式投句一覧を発表
といったアクシデントもなく。

ちゃんとお昼を食べ(今日はローソン100の「大盛ぶっかけそば」と、20円引きのミニハンバーガーの優雅なランチ、総額304円)猫と遊び、鼻歌まじりというわけではありませんが締切翌日午後には仕上げることができました。

作業しつつあらためて思ったのは、今回の兼題
・古今東西有名人の名前の地口
・五七五のそれぞれが同じ音で始まる折句
私はどちらも初めて手がける題で、楽しみとともに「今度のは、けっこう簡単そうじゃん?」とたかを括っていた節があったのですが。

やってみると、
「意外と難しい!」
いやー今回もてこずりました。

まず同音折句、前の記事でも申し上げたのですが 五七 ・七五 の組み合わせはけっこうすぐ思いつくのです。
「生娘の衣擦れの音」とか
「さんま焼くなり里の秋」なんて具合に。

でもそこから先、もう一つ五音の言葉でぴったり来るのがなかなか思いつかない。
前に使った言葉と似たものはできるだけ避けたいので、三つ目の語を選ぶのにぐっとハードルが上がるなという印象でした。
うまい人は、一気に上中下とリズムで拵えるのかも。

まあしかしその言葉選びの難しさが、同音折句の魅力でもあるのでしょう。
俳句を嗜んでいた師匠・扇橋生前の言。

「俳句は十七文字しか使えなくって、しかもそこへ季語が入る。
慣れないと窮屈に思うかもしれないけれど、その制約の中で自分の気持ちや花鳥風月を表現する。
短い句の中に、無限の広がりを感じさせる。
それが、俳句の醍醐味の一つだ」

折句にさらに「同音」という縛りを与えて、その制約下で言葉を紡ぎ表現する。
今回はあまりうまく詠めませんでしたが、ぜひまたやってみたい兼題の一つになりました。


地口附は洒落附と違って元の語のどこをどう変えてもいいので作りやすいかなと思ったのですが、「好きに変えていいよ」と言われるとかえって迷ってしまいます。
あまり音を変えすぎてはいけないし、元の言葉と近過ぎても面白味がない。
同音折句と逆に、縛りが緩いのもまた難しいものですね。

今回は取り急ぎ、仮の版を公開


8月20日夜には、お江戸日本橋亭にてリアル『言の葉落語会』開催。
ぜひそちらにもお運びいただきたいのですが、その日程に合わせましたので今回は投句募集期間などのスケジュールが若干タイトになっております。

第3回でもご希望のお客様には互選に参加していただきたく、また別記事にてご案内の予定。
できるだけ選句のお時間を多めにとっていただけるよう、実はまだ完全版ではないのですが取り急ぎ皆様の句をまとめたものご覧いただきましょう。

ある事情があって8月8日朝まで投句を待ってもらいたいという方がお一人いらっしゃいます。 番頭の判断で、締切過ぎておりますが特例で受付けさせていただきました。
きちんと期限内に投句してくださった皆様にはご理解賜りますよう、お願い申し上げます。

そういった経緯で8月8日また版を差し替える予定ですが、リンク先は変わりません。
さあ、それではお待たせいたしました。
これより、
第3回言の葉後半戦で盛り上がってまいりましょう!


今回両兼題の地巻は…って、なんだいこまち。
ブログの手伝いをしてるから、こまちは地巻のこともよーく知ってるって?
そうかい偉いね、じゃあここはこまちから披露してもらおうか。

了解!
This is the Jimaki!

 
ちまきとこまち.png

はいはい、ご苦労さん。 あっち行ってそのちまき食べてきな。
今日は先を急ぐんで、こまちの出番はイラストだけ。
時間のある時、またたっぷり動いてもらうからね。

それでは仕切り直し、皆様の秀句の数々まとめましたもの
第3回地巻
に置いてあります。

互選なさる方は効きを考えながら。
ご観覧のお客様は、「この句は、誰の作だろう」なんて思いつつ。
のんびり、眺めてやってください。
雑俳の楽しさは、まだまだ続きます!

※地巻にミスがありましたらお手数でも
senji1365@gmail.com
までご連絡ください。

蔦飾り線.png


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