季節は巡り、今年も「猫が落ちる」頃に [猫のいる風景]
陽気がよくなり、涼しい廊下でひっくり返っている黒猫こまち。
寒い冬には見られなかったこの姿に、時の流れを感じる筆者。
センス溢れる
「オリジナル猫用語」
「オリジナル猫用語」
SNS上などでいつの間にか定着している、猫に関する新しいオリジナル用語。
今はあまり使わなくなりましたが、猫のことを「ぬこ」と称するのがいっとき流行りました。
「ぬ」という文字の形が、耳を立てしっぽをくるりんとした猫に見えるところから来ているのでしょうね。
最近では「ニャンモナイト」「アンモニャイト」と呼ぶことが多いですが、ひと頃は猫がこれ以上ないほど丸まっている状態をこんな言葉で表現したものです。
美味しそうな、
「ネコワッサン」。
背中のあたりだけ、ちょっとかじらせてくんないかな。
「ネコワッサン」。
背中のあたりだけ、ちょっとかじらせてくんないかな。
猫が窓際で眼光鋭く外を監視する、「ニャルソック」。
24時間体制の本家『アルソック』に比べて、こちらは気が向いた時だけの特別警戒。けっこうすぐ飽きたりしますね。
文豪にも愛された
猫の悩殺ポーズ
猫の悩殺ポーズ
リラックスしている猫が見せる、この姿。
「香箱座り」。
文字通りお香を入れる四角い箱の形に似ているところから来たこのネーミング、最近のオリジナル猫用語のはしりと言えるかもしれません。
文字通りお香を入れる四角い箱の形に似ているところから来たこのネーミング、最近のオリジナル猫用語のはしりと言えるかもしれません。
森鴎外・芥川龍之介・尾崎紅葉らそうそうたる文豪たちもこの愛らしい仕草にハートを射抜かれたらしく、作品の中で猫の香箱について触れていたりします。
また香箱は平安時代には宮中女性の必需品だったそうですから、清少納言や紫式部あたりがこんな感想を書き記していたのかも。
ぜひ俳句の季語に!
冒頭イラストのように猫が床などに転がって全身伸ばしている様を表す言葉「猫が落ちている」。
明け方まだ薄暗い廊下でこれやられて、踏んづけそうになったことも一度や二度ではありません。
どなたが考えたのでしょう、実に言い得て妙なオリジナル語「猫が落ちる」。
また「香箱座り」に負けないくらい、味わい深い言葉だとも思います。
また「香箱座り」に負けないくらい、味わい深い言葉だとも思います。
「落ち蝉」という語は晩夏の季語になっていますから、ぜひ「落ち猫」も春から夏の季語として俳句に取り入れてもらいたい。
冒頭イラストの情景から、こんな句をひねってみたり。
※落ち蝉については、
でも綴っております。
でも綴っております。
俳人噺家の
猫を詠んだ一句
猫を詠んだ一句
筆者の拙吟を披露したあとは、お口直しに俳人でもあった師匠・扇橋の句をご紹介。
剪定の音きいてゐる猫の耳
この句についての”メイキング事情”を、私は師匠から直接聞かせてもらったことがあります。
というのが、その時の言葉。
というのが、その時の言葉。
生前特に猫が好きだったわけでもない扇橋ですが、この句は猫という生き物の愛らしさ・どこか神秘的なところがよく表れていると思います。
そんな師匠の高座名が、この秋新真打が襲名して復活。
それに先立ち九代目扇橋の直弟子のうち5人が集まる会を、池袋演芸場にて開催いたします。
それに先立ち九代目扇橋の直弟子のうち5人が集まる会を、池袋演芸場にて開催いたします。
師匠の教えを守り、それぞれが自分たちなりに言葉を大切にしているつもりの私ども弟子たち。
こうして一堂に会する機会は意外と珍しいので、よろしけば覗いてやってください!
こうして一堂に会する機会は意外と珍しいので、よろしけば覗いてやってください!
お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。またのご訪問、心よりお待ち申し上げております。
入船亭扇治拝
入船亭扇治拝
タグ:猫 俳句
「わが家の猫とぬいぐるみ」ちょっと複雑・でも素敵な関係 [猫のいる風景]
ある穏やかな春の朝。
目覚めると、窓際に並ぶぬいぐるみが一つ増えていました。
猫避けぬいぐるみ
こまちには通用せず
こまちには通用せず
子どもたちが幼い頃買ったりもらったりしたぬいぐるみ、処分するにはしのびないので(いつか、孫なんてのができたらあげてもいいからな)と後生大事にとってあるわが家。
押し入れに入れっ放しはなんだかかわいそうだし、第一貴重な収納場所が圧迫されます。
そう思って何体かこうして表に出してあるのですがそれが幸いしたというのは、先代猫はとにかくぬいぐるみが苦手。 ぬいぐるみやマスコットがあるところには、決して近づこうとしませんでした。
そう思って何体かこうして表に出してあるのですがそれが幸いしたというのは、先代猫はとにかくぬいぐるみが苦手。 ぬいぐるみやマスコットがあるところには、決して近づこうとしませんでした。
そこでわが家では壊れ物が置いてある高所や、人目につく通りに面した窓際など。猫にはあまり寄ってほしくないスポットに”猫避け”としてぬいぐるみを置いていたのです。
神経質な先代猫には17年間効果絶大だった猫避けぬいぐるみでしたが、大らか(大雑把)な性格のこまちには”カエルの面になんとか”。
陽気がよくなると通りに面した窓も網戸にすると、喜んでぬいぐるみかき分けてニャルソックに駆けつけてきます。 勢い余って、ブタさんの顔を踏んづけるこまち。
陽気がよくなると通りに面した窓も網戸にすると、喜んでぬいぐるみかき分けてニャルソックに駆けつけてきます。 勢い余って、ブタさんの顔を踏んづけるこまち。
怖がらないが
仲がいいわけでもない
仲がいいわけでもない
このようにこまちはぬいぐるみにあまり抵抗はないようですが、かと言って仲がいいのかというとそうでもありません。
というのが、黒猫こまちのぬいぐるみ観。
というのが、黒猫こまちのぬいぐるみ観。
この冬新しくしたエアコンの温風が当たるスポットを求めて、「おねがいネコ」「阿吽のシーサー」といった縁起物たちの間に無理むり割り込んでくるなんて光景がよく見られました。
「なんでここ、こんなに狭いの!」と言いたげなこまち。
それは、
あなたがいるからです。
その縁起物さんたちはこまちが産まれる前からそこが定位置なんで、優先してあげてね。
あなたがいるからです。
その縁起物さんたちはこまちが産まれる前からそこが定位置なんで、優先してあげてね。
けっこういる
ぬいぐるみが苦手な猫
ぬいぐるみが苦手な猫
猫好きな方々が集まるSNSで、「お気に入りのぬいぐるみを肌身離さず持って歩く猫」といった投稿を何度か見たことが。
その反面わが家の先代猫のように、マスコットや人形のたぐいをひたすら忌避する猫ちゃんが多いというのもまた事実。
その反面わが家の先代猫のように、マスコットや人形のたぐいをひたすら忌避する猫ちゃんが多いというのもまた事実。
私の大好きな佐々木倫子さんの漫画『動物のお医者さん』に、こんなエピソードが。
白泉社刊『花とゆめCOMICS 動物のお医者さん』第8巻より。
菱沼さんが持ち出したのは動くパンダのおもちゃなので、ミケやニャオンでなくても嫌がる猫が多いでしょうが…。
動かなくてもほかの生き物のフォルムをしたぬいぐるみはそれだけで「自分のライバル・外敵」と認識する個体も、またたくさん存在するということなのかなと思います。
かわいいもの同士の
撮影を試みるも…
撮影を試みるも…
猫に、ぬいぐるみ。
どちらも同居人・持ち主にとってはかわいいもの。
どちらも同居人・持ち主にとってはかわいいもの。
その両者を同じファインダー越しに収めた写真や動画が撮れたら、かわいさは×2ではなくて2乗の効果!
ネットで公開したら大評判・SNSでも「いいね」の雨が、あ降るようだァ…なんてことになるんじゃないか。
ネットで公開したら大評判・SNSでも「いいね」の雨が、あ降るようだァ…なんてことになるんじゃないか。
そんな期待を抱いてこまちとぬいぐるみのツーショットを過去に何度も試みているのですが、あまりうまくいきません。
普段はぬいぐるみを近づけただけで逃げることが多いので、寝起きや食後のまったりタイムに撮影会を開くことが多いわが家。
その朝もごはん食べて二度寝にかかったこまちと、この人たちの記念撮影に挑戦。 ☆『ひょんなことから参加したキャンペーンで、思わぬニコニコ!~コロナ禍の日常で出会えた、ささやかな喜び~』の経緯でうちにやって来て、☆『ポートレートモードにも負けない、無料アプリ「GIMP」での画像背景ぼかし』などで活躍のヤマト運輸マスコット・クロヤマさんとシロヤマさん。
その朝もごはん食べて二度寝にかかったこまちと、この人たちの記念撮影に挑戦。 ☆『ひょんなことから参加したキャンペーンで、思わぬニコニコ!~コロナ禍の日常で出会えた、ささやかな喜び~』の経緯でうちにやって来て、☆『ポートレートモードにも負けない、無料アプリ「GIMP」での画像背景ぼかし』などで活躍のヤマト運輸マスコット・クロヤマさんとシロヤマさん。
という図を撮りたかったのですが…。
当猫はすぐに飽きて、(眠いんだけどー)と不機嫌な表情。
そしてまだ撮影に協力する気満々のクロヤマさんとシロヤマさんそっちのけで、ひとり先に寝てしまいました。
でもせっかく撮った画像なので、
これは設定を変更。 「古代遺跡から巨大ニャンモナイトが出土し、驚く発掘隊」として再利用。
これは設定を変更。 「古代遺跡から巨大ニャンモナイトが出土し、驚く発掘隊」として再利用。
わが家の猫が
ぬいぐるみに変身!
ぬいぐるみに変身!
さてここで話は、冒頭画像に戻ります。
マジックミラーカーテン越しに外を眺めている黒猫に「何が見えるの?」と声をかけたら、「ん?」という表情で振り向いた姿。
猫親バカ全開で、
(か、かわいいー。
ぬいぐるみみたい!)
シャッター切りながらそう思いました。
猫親バカ全開で、
(か、かわいいー。
ぬいぐるみみたい!)
シャッター切りながらそう思いました。
そうだ、この”ぬいぐるみっぽさ”を加工動画で再現してみよう。
思い立つと、さっそく素材を用意。
冒頭画像とできるだけ同じアングルで撮った窓際の背景に、切り抜いたこまちと『魔女の宅急便』ジジのぬいぐるみ。
この3点セットと愛用の無料高機能アプリ『Aviutl』の「モーフィング効果」で、ちょちょいのちょい。
こまちが
みょみょみょみょ~っと
ジジに変身!
こまちが
みょみょみょみょ~っと
ジジに変身!
完成した動画は扇治のTwitter4月27日付にて公開しております。よろしければご覧ください。
☆https://twitter.com/senjitonaraban1/status/1519247905403858944
☆https://twitter.com/senjitonaraban1/status/1519247905403858944
不機嫌そうな顔しながらも結果的には撮影に協力してくれるこまちのおかげで、また1本記事のネタができました。
お礼に夜食で、CIAOちゅ~るあげようね。
やったー!
お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝
入船亭扇治拝
タグ:猫 写真
孤高で楽しく味わう美酒と豊かな食事~ひとり酒のすすめ~ [日々雑感]
平日昼下がり、
老舗おそば屋さんにて。 のんびりひとり酒を楽しむ、
黒猫こまち。
老舗おそば屋さんにて。 のんびりひとり酒を楽しむ、
黒猫こまち。
ひとり酒が似合う
昼過ぎのそば屋
昼過ぎのそば屋
江戸言葉遊び・雑俳で「笠附 ぜいたくは」という兼題が出た時の、扇治拙吟。
”そば屋の隅”というのが利いてるねぇと、仲間が何人か高得点で採ってくれました。
”そば屋の隅”というのが利いてるねぇと、仲間が何人か高得点で採ってくれました。
そば屋さんは昔から、まだ日の高いうちにお酒を呑んで違和感がないスポットの一つ。
もちろん混んでいる時分どきは外して、ランチタイムのお客さんが引けた頃。目立たなくて落ち着く店内隅の席に腰を据えて、板わさあたりをつまみながら日本酒ちびちびというのはこまちでなくても絵になります。
それも誰かと一緒に酌み交わすのではなく、ゆったりひとり酒。
店側もほかのお客さんたちも
と納得してくれるのが、そば屋酒のいいところ。
店側もほかのお客さんたちも
と納得してくれるのが、そば屋酒のいいところ。
お手軽中華で
リーズナブル昼間酒
リーズナブル昼間酒
そば屋さんと同じ麺類を扱う店で、例えばこんなところも昼呑みファンには人気があります。
リーズナブル中華の『日高屋』チェーン、いくつかの店舗はこうして”ちょい飲み”を看板に掲げお客さんにアピール。
実際コロナ禍前・うちの近所の日高屋では平日1時半過ぎになると、悠々自適の高齢者の方や仕事の夜勤明けらしき方が集まって楽しそうに呑む姿が見うけられたものです。
餃子や野菜炒めなどを肴にビールから酎ハイコースでいい心持ちになるのは、お財布にも優しくてまことに結構。
ただあくまでも”ちょい飲み”ですから、
ここで泥酔しないように気をつけましょう。
ただあくまでも”ちょい飲み”ですから、
ここで泥酔しないように気をつけましょう。
昼間酒・ひとり呑みには
ちょっと場違い?
ちょっと場違い?
お手軽系だとほかに中華ファミレス『バーミヤン』も、飲み放題を昼間から提供したりして日中のひとり酒にも門戸を開いて大歓迎。 私も何度か、お世話になったことが。
ところがこれが純粋なファミリーレストランになると、ちょっと様子が変わってきます。
アルコール飲料はメニューの中でも比較的ひっそりとした扱いで、店側もあまり積極的に(昼間から)お酒を進めようという姿勢ではない店舗が圧倒的に多い。
アルコール飲料はメニューの中でも比較的ひっそりとした扱いで、店側もあまり積極的に(昼間から)お酒を進めようという姿勢ではない店舗が圧倒的に多い。
そりゃそうでしょうね、”ファミリー”と謳っている通り経営コンセプトは「家族連れ」向けの店なんですから。
そういうところであえて昼間のひとり酒を敢行すると…。
道行く人から、こんなふうに後ろ指さされてしまうかも。
マイペース
ひとり焼肉のすすめ
ひとり焼肉のすすめ
もともとひとりで食事するのが苦にならない・むしろ好きな私には、最近のこの風潮は大変ありがたいもの。
まだここまで「孤食」が市民権を得ていない頃に私がよくひとり酒で利用したのは、なんと焼肉屋。
私はひとりでの飲食が好きですが、また大変な人見知りでもありますので。
初めて自分だけで入った居酒屋、カウンター席を挟んでの店主と常連さんの会話に途中から無理なく加わる…なんて器用な真似はできません。
初めて自分だけで入った居酒屋、カウンター席を挟んでの店主と常連さんの会話に途中から無理なく加わる…なんて器用な真似はできません。
私自身は別に会話の蚊帳の外でもかまわないのですが、
周りから思われたりしてんじゃないかなと…。
気の小さい私は、妙にそんなことが気になったりしてしまうんです。
周りから思われたりしてんじゃないかなと…。
気の小さい私は、妙にそんなことが気になったりしてしまうんです。
そこへ行くと焼肉は、「肉を自分で網に乗せて焼く・焼けたら食べる」という動作の繰り返し。
これなら周囲の人も、
と温かい目で見てくれる…ような気がします。
と温かい目で見てくれる…ような気がします。
ひとりなら
ストレスフリー
お思いになるかもしれませんが…。
あなたもほら、ご経験がおありじゃありませんか?
何人かで焼肉屋さん行って、まず生ビールひと口やってさぁ注文した肉を何枚か網に乗っけて。
ワクワクしながら焼き上がりを待っていると、
こっちが食べようとしていたいちばんいい肉片を、目の前でかっさらわれたり。 あべこべに
とこちらのペースに関係なくどんどんお皿に肉を取り分けてくれる、ありがたいんだけどちょっとお節介な”焼肉奉行”に仕切られたり。
ワクワクしながら焼き上がりを待っていると、
こっちが食べようとしていたいちばんいい肉片を、目の前でかっさらわれたり。 あべこべに
とこちらのペースに関係なくどんどんお皿に肉を取り分けてくれる、ありがたいんだけどちょっとお節介な”焼肉奉行”に仕切られたり。
店を出てから釈然としない思いをすることもある、大勢での焼肉店訪問。
ひとりなら、
そんな心配は一切ご無用。
そんな心配は一切ご無用。
「好きなように焼いて好きなだけ食べる」焼肉を一度経験すると、その対人ストレスフリーの魅力にハマる方多いはず。
行儀はよくないけれど
ひとり焼肉の楽しみ
ひとり焼肉の楽しみ
そしてこれはちょっと行儀がよくないことなので、あまり大きな声では言えないのですが…。
私は、焼肉での”ながら食べ”が大好きですなのです!
私は、焼肉での”ながら食べ”が大好きですなのです!
贔屓のプロ野球チームの親会社が出しているスポーツ新聞読みながら、ひとり肉を焼いて食べお酒を呑む。
学生の頃からの、私のささやかなぜいたくの一つ。
なにしろ自分のとこで持っているチームのことを書くのですから、負け試合の翌日でもまるで優勝したかのようにポジ要素満載の紙面。そんな記事を眺めながら、タン塩パクリ・生ビールぐびり。
ああ、
今こうして文字にしているだけで蘇る至福の時!
ああ、
今こうして文字にしているだけで蘇る至福の時!
食もお酒も進んでとても楽しいのですが、やはり”ながら”の食事は注意しないといけません。
ずいぶん以前にスポーツ紙お供に焼肉していた時、ついつい記事に夢中になって網に乗せた肉のことを忘れてしまい。
焼け過ぎてジュワっ!と滴った脂で、炭火がボワっ!と燃え上がり。
新聞の端を、
ちょっとだけ焦がしてしまったことが。
ちょっとだけ焦がしてしまったことが。
幸いこの時は大事には至りませんでしたが、それ以来新聞は火のそばから離して膝の上に置いて読むようにしています(読むこと自体はやめてない)。
ことほど左様に、一度ハマると気軽で楽しいひとり酒。
自分の世界に入り過ぎて周りが見えなくならない程度に、これからもちょいちょいやっていくつもり。
自分の世界に入り過ぎて周りが見えなくならない程度に、これからもちょいちょいやっていくつもり。
もし昼下がりの店の隅・ひとりで幸せそうに呑んでいる弱小噺家を見つけたあなたも、たまたまおひとりだったら。
よろしければ、
ひとり同士一緒にお酒酌み交わしませんか?
よろしければ、
ひとり同士一緒にお酒酌み交わしませんか?
お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝
入船亭扇治拝
タグ:落語 猫
言葉遊びの楽しさ溢れる雑俳落語会で、優雅な連休を過ごそう! [落語情報]
古今亭駒子師プロデュース、
『2022年ゴールデンスピリッツ~江戸言葉遊び雑俳の会~』。 投句した方もそうでないお客様も、各演者の高座と大喜利の互選会「開き」をたっぷり楽しめる贅沢な会!
※会詳細につきましては、☆『2022年GWも、雑俳で粋に楽しく!』をご覧ください。
『2022年ゴールデンスピリッツ~江戸言葉遊び雑俳の会~』。 投句した方もそうでないお客様も、各演者の高座と大喜利の互選会「開き」をたっぷり楽しめる贅沢な会!
※会詳細につきましては、☆『2022年GWも、雑俳で粋に楽しく!』をご覧ください。
このあと記事内には、イラストこまちの新作もありますんで。
「雑俳には興味ない」という方も、ちょいとお立ち寄りくださいましな。
「雑俳には興味ない」という方も、ちょいとお立ち寄りくださいましな。
ブログ主参加回の
「地巻」公開
「地巻」公開
台東区下谷神社会館での4日間8回公演のうち、筆者が参加させてもらうのは以下の3回。
その扇治参加の各回に集まった雑俳作品の一覧「地巻」を、以下にて公開中。
ざっと眺めていただいて(この句、どの噺家の作だろう)と想像してみるだけでも、けっこう楽しいと思いますよ!
ざっと眺めていただいて(この句、どの噺家の作だろう)と想像してみるだけでも、けっこう楽しいと思いますよ!
個人的な優秀作を
選句するのも楽しい!
選句するのも楽しい!
そしてもしよろしければ、お客様のお好みで
をそれぞれ1句ずつ選んでみると、
さらに興趣がアップ!
をそれぞれ1句ずつ選んでみると、
さらに興趣がアップ!
さらに余裕があれば(自分はこういう解釈で、この句を採らせていただきましたよ)という意で元句に添える「効き」。
一歩踏み込んで、これも一緒に考えてみられてはいかがでしょう。
一歩踏み込んで、これも一緒に考えてみられてはいかがでしょう。
効きは冠沓に添える時のみ五七五の長句、それ以外は七七の短句。
駒子師が今回のために出してくれた例句に、うまくはありませんが筆者が効きを付けるとこんな感じ。
駒子師が今回のために出してくれた例句に、うまくはありませんが筆者が効きを付けるとこんな感じ。
そして、
さらにさらに。
頭の中で選句してくださった方、お時間ございましたら実際に当日会場まで足をお運びになってみませんか?
さらにさらに。
頭の中で選句してくださった方、お時間ございましたら実際に当日会場まで足をお運びになってみませんか?
個性豊かなメンバーの高座にお付き合いいただいたそのあとは、噺家たちがワイワイと賑やかに繰り広げる互選会「開き」。
こちらは通常の大喜利とはまた違った、言葉遊びの面白さに溢れています。
こちらは通常の大喜利とはまた違った、言葉遊びの面白さに溢れています。
ご希望のお客様には当日その場で選句用紙にご記入いただき、開きに参加していただくことも可能!
また主宰の駒子師の方で、当日初めての方向けの「雑俳入門」を兼ねた簡単な「席題(当日出される題)」を用意することも検討中だそうです。
いろんな形で、噺家とお客様が一体となって楽しめるこの趣向。
「連休中のその日、ぽかっと身体が空いてんだー」なんて方はぜひ、下谷神社にLet's Go!
「連休中のその日、ぽかっと身体が空いてんだー」なんて方はぜひ、下谷神社にLet's Go!
お得な前売り料金2000円でのご予約は、
にて承り中。
にて承り中。
ブログ主の
ボツ作品ご紹介①
ボツ作品ご紹介①
さてここからは。
今回の各兼題でない知恵絞って拵えてみたけれど、結局ボツにした…という作を恥ずかしながらご紹介。
今回の各兼題でない知恵絞って拵えてみたけれど、結局ボツにした…という作を恥ずかしながらご紹介。
こういった「~名一切」では、題材に何を選ぶかもまず工夫のしどころ。
あまりにも有名な番組名だと、みんなが同じようなのを詠む「通り句(類似の句)」になって埋もれてしまうかもしれません。
かと言って極端に古かったりマイナー過ぎると、今度は誰にもわかってもらえずスルーされて泣くことにも。
あまりにも有名な番組名だと、みんなが同じようなのを詠む「通り句(類似の句)」になって埋もれてしまうかもしれません。
かと言って極端に古かったりマイナー過ぎると、今度は誰にもわかってもらえずスルーされて泣くことにも。
また『バンキシャ!』みたいに短いタイトルはよほどうまく洒落ないと、地口にしてもあまり面白さが出せなかったりします。
しかし反対に長くなるとそれだけ言い換えのハードルも上がるので、そのあたりの兼ね合いがなかなかに難しくまた作り甲斐もある。
しかし反対に長くなるとそれだけ言い換えのハードルも上がるので、そのあたりの兼ね合いがなかなかに難しくまた作り甲斐もある。
筆者は猫が好きなので 「世界ネコまたぎ」というのを詠んでみたのですが…。
正式なタイトルは『岩合光昭の世界ネコ歩き』、前半がどう捻ってもうまい言い換え思いつかなかったのでボツに。
ブログ主の
ボツ作品ご紹介②
ボツ作品ご紹介②
文の冒頭と末尾に、兼題に沿った語を分解して配する「冠沓附」。
”こまち”で例えば
恋人たちが
結ばれる街
と詠んだとして、普通の冠沓ならこれでOKなのです。
”こまち”で例えば
恋人たちが
結ばれる街
と詠んだとして、普通の冠沓ならこれでOKなのです。
「気結び」はさらに、詠んだ句の内容が冠沓に使った語とリンクしていなければいけない。
”黒猫こまちは当ブログの共同執筆猫”という意を含めてこうすれば、なんとか気結びらしく。
ただ気結びの方にばかり気が行ってしまうと、”ただの説明”になってしまったりするので注意が必要。
今回私は
というのをいったん詠んで、すぐ取り下げました。
というのをいったん詠んで、すぐ取り下げました。
という情景を詠みたかったのですが、これだったら別におはぎでなくても草餅でもきんつばでもなんでもいい。
そう思って投句しなかったのですが、今自分で読み返すと(全部説明していないのが、かえって幅が出てよかったのかな)とも思えたり。
ブログ主の
ボツ作品ご紹介③
ボツ作品ご紹介③
「表が立つ=詠んだ句の意味が通じる」ように拵えた作品から、使われている文字や思い浮かぶ絵柄でまる表とは違う「裏」の意を想起させるこの遊び。
作者と読者の知恵比べ・感性のせめぎ合いで、そこがハードルも高くそれだに奥が深い言葉遊びたる所以です。
今回の題で真っ先に思いついたのが、
という句。
という句。
「”箸にも棒にも掛からぬ”とは正反対の、目から鼻へ抜けるような利発な子ども」が表の意。
裏は”高座で箸や棒に見立てる”ことと、”子”の文字からの連想で「扇子」なのですが…。
箸にも棒にも”かかる”という本来日本語にはない言い回しが無理やり過ぎるので、早々にゴミ箱行きにした一句。
こんな呑気な言葉遊びで過ごす連休も、また乙なもの。
東京近郊にお住まいでご興味おありの方、よろしければご来場ください!
東京近郊にお住まいでご興味おありの方、よろしければご来場ください!
また各回終了後に、互選会「開き」の模様を当ブログにてお知らせする予定。
そちらも、
ぜひチェックしてみてくださいね!
そちらも、
ぜひチェックしてみてくださいね!
お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝
入船亭扇治拝
タグ:雑俳 落語 猫
素敵な古民家空間で過ごす、豊かなティータイム~金沢『カフェくろねこ』さん訪問~ [猫のいる風景]
古都の風情が今も残る、金沢の街。
黒猫こまちが今日やって来たのは、大通りから少し入ったところに佇む素敵な古民家カフェ。 その名も、
『カフェくろねこ』さん!
黒猫こまちが今日やって来たのは、大通りから少し入ったところに佇む素敵な古民家カフェ。 その名も、
『カフェくろねこ』さん!
趣ある建物
猫がお出迎え
猫がお出迎え
2021年秋にオープンした『カフェくろねこ』。
元映画・ドラマ監督のオーナーさんが、地元に帰って始められたお店。
昔ながらの造りは極力残しつつ快適に過ごせるカフェに産まれ変わった、大正産まれ・築100年の二階建て日本家屋。
そこで春には桜も咲き誇る庭を眺めながら、香り高いコーヒーやオリジナル軽食がゆったり味わえると評判。
そこで春には桜も咲き誇る庭を眺めながら、香り高いコーヒーやオリジナル軽食がゆったり味わえると評判。
今回筆者がその『カフェくろねこ』さんを訪れたのは観光ではなく、以前からお世話になっている方がここで主催してくださる落語会出演のため。
初めて伺う会場なのでどんなところだろうとお店のホームページやSNSでのレビューを調べてみると、
というのも売りの一つだというではありませんか!
というのも売りの一つだというではありませんか!
これを知った猫同居人の私、訪問するのがますます楽しみに。
そして2022年4月18日午後、ワクワクしながら『カフェくろねこ』へとやって来た私。
まず玄関先でいきなり、かわいい猫たちの看板がお出迎え。
やはり猫が踊る戸を開けて中へ入ると、
そこにも猫ねこネコ!
店内いたるところ
溢れる猫と遊び心
溢れる猫と遊び心
17時開演の落語会。会場設営を始める16時までまだ間があるので、まずはゆっくりお店の中を見せていただきましょう。
陽当たりのいい窓際のソファで、名物のバナナジュースを注文してご満悦のこまち。
グラスに敷かれたコースターにも、黒猫が。
グラスに敷かれたコースターにも、黒猫が。
広間の脇には、
半個室のように奥まったスペース。 これこれこまち、ここはお客様が落ち着いて本読んだりするところだから。
かくれんぼなんかして、お邪魔しちゃいけないよ。
半個室のように奥まったスペース。 これこれこまち、ここはお客様が落ち着いて本読んだりするところだから。
かくれんぼなんかして、お邪魔しちゃいけないよ。
よく冷えたジュースを飲んだこまち、ここでちょっとお手洗いを拝借。
おや、化粧室の洗面台に猫がいます。
おや、化粧室の洗面台に猫がいます。
個室に入ってみると、足元に揃えられたスリッパも猫柄。
そして化粧室の壁に貼られた「カフェくろねこでの心得」。
思わず(クスっ)と笑ってしまう、遊び心溢れる内容。
ギャラリー兼の
広々とした2階
広々とした2階
昔の日本家屋らしい、急な梯子段を上って2階へと。
仕切りがなく広々とひと間にしてあるお座敷は、下よりさらに陽当たりがいい。
こまちでなくても、ちょっと横になって昼寝をしたくなります。
床の間に掛けられた絵、ご婦人と猫。
女性は、猫に何て声をかけているんでしょうか。
その絵から目を下にやると…猫バンドが、ノリノリで演奏中。
軽快なジャズの旋律が、耳に響いてくるよう。
2階はギャラリーも兼ねており、猫を扱った色んな作品が展示されています。
お客様はそれらを自由に見てまわり、気に入ったものは値段が付いている商品なら下で購入可能。
お客様はそれらを自由に見てまわり、気に入ったものは値段が付いている商品なら下で購入可能。
今回はちょっと慌ただしくて買えなかったのが残念ですが、Tシャツ・手拭い・風呂敷などのオリジナルも豊富な品揃え。
次の機会には、
ぜひ買いたいと思います!
次の機会には、
ぜひ買いたいと思います!
さぁ、会場設営
そして落語会本番
そして落語会本番
一般のお客様が皆さんお帰りになったので、16時少し前から会場設営開始。
身体が大きくて手際のいいオーナーさんと、率先して協力してくださる常連の方々の連係プレーで。私が余計な手を出す間もなく、キッチンカウンター前のこのスペースが。
あっという間に、
こんな素敵な高座に早変わり!
こんな素敵な高座に早変わり!
さぁ開演時刻になり、扇治独演会スタート。
当日1席目は『時そば』、仲入り後は『カフェくろねこ』さんでこの噺をやらない手はないだろうという、『いただき猫』。
後者は浪曲『猫餅』を三遊亭圓窓師匠が落語に直した演目、私が昔から大好きな噺。
後者は浪曲『猫餅』を三遊亭圓窓師匠が落語に直した演目、私が昔から大好きな噺。
会場いっぱい・30名弱のお客様は皆様好意的に反応してくださり、なんとか笑いのうちに1時間半の番組をお開きにすることができました。
会の模様を取材した地元紙の記事を、お客様がTwitterに投稿してくださっています。 ご当人のご了解を頂戴して、以下に掲載させていただきました。ありがとうございます。
今朝の新聞に掲載された。
— garden (@garden_tekuteku) April 18, 2022
猫背で写ってる(笑)
この距離感たまりませんわ。@senjitonaraban1 @cafekurone1921 pic.twitter.com/65WMKPmNKV
わが家の黒猫も
カフェ支店をオープン?
カフェ支店をオープン?
2泊3日の北陸公演を終え帰京した私を、出迎える黒猫こまち。
『カフェくろねこ』さんからいただいてきたオリジナルステッカーを、お土産にあげましょう。
こまちは座っているので全体のフォルムは違いますが、ステッカー猫と同じような瞳の形。
相手も黒猫だとわかるのか、初対面でも警戒することなくステッカーに興味を示すこまち。
こまち
思い立ったら行動が早いわが家の黒猫。
さっそく物件の都合をつけると、2軒同時に『カフェくろねこ』支店をオープンさせました!
さっそく物件の都合をつけると、2軒同時に『カフェくろねこ』支店をオープンさせました!
2年半ぶりに伺い、色んな方のご尽力で務めさせていただいた北陸公演。
これからまた少しづつ、こういった機会が増えてくるといいな。
これからまた少しづつ、こういった機会が増えてくるといいな。
そのためにはいつどこへ呼んでいただいてもいいように、しっかり稽古と準備をしておかなくては。
亡き師・扇橋の教えです。
お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝
入船亭扇治拝
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