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web雑俳お客様へのお願い/黒猫、再び縁日へ行く [web雑俳]


web雑俳の会本番を前に、皆様へご報告とお願い。
我が家の猫の、手作りアニメもありますよ!

手弁当でPCR検査受信、予告編


この度、無症状での新型コロナウイルス陽・陰性を調べる検査を受けることになりました。

8月下旬、1週間ほど北海道網走方面に仕事で行ってきます。
今年で22回目になる、『留辺蘂図書館まつり』での落語会。
現在は北見市と合併し人口は1万人を切りましたが、とても素敵で地元の方々から愛される図書館がある私にとっての「第二のふるさと」

今回はこういう状況だから取りやめもやむなしかと思っておりましたら、館長さんから「やります!」と力強い依頼のお声がかかりました。

知り合った時は主任司書だった現在の館長さんは、本当にまめで面倒見のいい人
毎年「うちだけだと、交通・宿泊費扇治さん持ちなんで実入りが少ないから」と近隣の自治体の方に声をかけて、5日~1週間くらいのツアーを組んでくれる辣腕マネージャー

その方から
「扇治さん、こちらへ来る前に
コロナの検査受けてもらうことは可能ですか?」

とのお問合せが。

何か所かある公演のお客様は高齢の方も多いので、何らかの形で「コロナ陰性」の証明ができていれば聴衆の方も担当者の方も安心できるからと。
言われて私は、「なんでもっと早く自分でその気にならなかったのか!」歯がみしました。

20年以上も可愛がってくれている第二のふるさとへ、この状況下また呼んでもらったのです。 無症状での検査費用は全額自己負担で高いとか、みみっちいこと言ってる場合ではないでしょう。
こちらでできる、万全の対策を講じていくのは当然。

それからすぐに、比較的近所で一番コロナ陽陰判断精度の高いPCR検査をしている医療機関を探し、8月21日午前中に受診することになりました。
まだまだ、噺家で自費PCR受けた者はそう多くはないはず。 実際の検査の様子は、またあらためてお知らせしたいと思います。

継続的なweb雑俳運営のための、お願い


この件については『第1回web版言の葉落語会』開始の時から、検討課題として仲間との打ち合わせでたびたび話題にのぼってはいたのです。
でもその内容がとてもデリケートな「あれ」に関することなので、今日まで触れるのを避けてきました。

かと言っていつまで先送りにしていてもいつかははっきりさせなければいけないことなので、勇を鼓して書かせていただきます。
それは投句してくださる方の「参加費」について。

web完結とはいえ宗匠の小ゑん師匠以下仲間のみんなにはいろいろ無理なお願いをしていますし、物理的な事務費用というのも若干ながら発生します。
金銭のことは明確にしておいた方がお客様も安心できるから、企画発足の時点で最低限の参加費はお客様にお願いすべきという意見もありました。

でも第1回目については私の意向でそれは無しで行きたいと、出演者各位には納得してもらうことに。
仕事が全てなくなって、茫然としていたあの頃。
先の見えない不安を、少しでも雑俳を通じてお客様と繋がることで払拭できたら。

そんな無我夢中な気持ちで、投句・互選・観覧してくださる方々と駆け抜けてきた日々。
不自由で心配なことだらけでしたが、今となってはなんとなく懐かしく感じられるのは私だけでしょうか。

そんな第1回目お開きのあと、緊急事態宣言延長を受けてそのまま第2回へ突入。
そして現在は継続的なweb・リアル共存の雑俳の会を運営していくための橋渡しとして、第3回を展開中。

20日は、いよいよ落語会当日。
ここでまことに不躾ながら皆様に
『web版言の葉落語会』 へのカンパのお願いでございます。

第3回までのご参加で、少しでも「雑俳って、楽しいな」と感じてくださった方。
そのお気持ちを、お志の形でのカンパでご協力いただけませんでしょうか。

もちろん無理にというわけではございません。
あれやこれやとない知恵を絞った噺家への祝儀として、もしご賛同いただけるなら金額の多寡は問いませんので。

唐突に勝手なお願いですがご協力いただける方、皆様にできるだけ手数料のご負担が少ない下記口座までお振込みいただけましたら幸甚に存じます。
・ゆうちょ銀行  
【店番】008(店名ゼロゼロハチ)  
 普通口座 78992161   
児山智明(コヤマトモアキ)宛

 
・楽天銀行   
【支店番号】224(店名:タクト支店)  
 普通口座 3138151   
児山智明(コヤマトモアキ)宛 


・ソニー銀行  
【店番】001   
普通口座 4276438   
児山智明(コヤマトモアキ)宛 


お振込み人名義は本名や雑俳での雅号または、
「匿名」
「贔屓より」
「伊達直人」
「左官の長兵衛」
などお好きなお名前入れていただいても結構です。

くどいようですが必須ではありませんので!
ここまでは「参加費無料」をうたっておりますので、あとからそれを覆すわけでもございません。
ただ第3回目が収支ラインぎりぎりなこともあり、あくまでもご賛同いただけるならというご協力のお願いです。

私もそうなのですが気持ちはあっても振込みってなんだか億劫で、ついそのままにしておくことが多いです。
今回ご協力いただけなかったから「この方の句、天に抜かせてもらったけど客に降格しよう」なんてセコいことは考えませんので。

これからも様々な形で一緒に、粋な言葉遊びを楽しんでいけたらと思います。
今後ともよろしくお願い申し上げます。

黒猫、大物をすくう


ふぅーっ、言いづらいことお伝えして肩の荷が下りました。
お客様方も現実的な話題にお目通しくださいまして、ありがとうございます。

さあ、業務連絡がすんだら今度はいつもの呑気ブログ。
夏を満喫継続中、我が家の黒猫
の記事で、我が家のこまちは縁日の夜店に行きました。

その時に着せた朝顔模様の浴衣、考えてみれば彼女にとって初めての女の子らしい衣装

黒猫にはけっこう多いのですが、うちのこまちも胸に三日月型の白い差し毛があります。
それが蝶ネクタイみたいに見えるので、当初はイラストにする際特にアクセサリーは身につけさせませんでした。

それがご贔屓のお客様への配布用クリアファイル用デザインでサーフィンをしてもらうことになり、サーファーらしく首にバンダナを巻くことに。
こま波乗り.jpg


一から描くのが面倒だったので(こまち、ごめんね)、年賀状に描いたワンちゃんの使い回し
歩くワンちゃん.png


着せる物もそば屋・うどん屋・駕籠やの半纏やタキシード、女物だとカミさんがムームーと間違えた赤いドレスがせいぜい。

生まれ変わった南町田駅/Anime Effects・AviUtlでの初アニメ合成動画
初体験・アクリル版越しの高座
江戸のタクシー「駕籠」のスピードは、どれくらいだった?
新たな日常への移行期間、お試し「落語出前」はいかが?
巣ごもり生活を元気にする、おすすめアニメソング3選
などご参照。

私の脳裏に、『文七元結』女房の言葉がよみがえってきます。

「お前さんあんないい子に、年頃の娘らしい格好させてやったことあんのかい?!」

その通りです、ああ耳が痛い

今回ようやく、浴衣で縁日に連れていくことができました。
せっかくのよそ行き、イラストだけではかわいそうだしもったいない。
そこでスーパーボールすくいで好成績をあげたこまち、余勢をかっていよいよ縁日の華・金魚すくいに挑戦。

ポイを持つ手の返し方・そして見事獲物をすくうことができるかに、ご注目ください。


蔦飾り線.png

お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。
ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝

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夏を満喫継続中、我が家の黒猫 [猫のいる風景]


暑さに負けず、マイペースの猫たち。
うちの同居猫も、自粛の日々を取り返すかのような勢いで夏を味わい尽くしています。

あっ、猫が金魚を! 

真夏の猫の、見る夢は?
落ち蝉を見送りながら、夏は行く
猫だって、夏の定番コンプリート
の記事で黒猫こまちはイラストや加工写真で自由自在に、夏の定番イベントを経験。

これで夏休み中の行事はコンプリートかと思っていたら、
「肝心な遊びを、忘れちゃいませんか?」
えっ、まだなんかやり残してたっけ?

「これですよ、これ」
ちょいちょい.png

さあ大変!
水の中を涼しげに泳ぐ金魚たちに、こまちが手を出そうとしている!!
でも大丈夫、ほんとはこうなっています。
実はこうなっています_R.JPG


おいしいおかきの「柿山」さん謹製、
『東京縁日記』という季節限定詰め合わせ
7月31日の二人会に来てくださったお客様から、頂戴したもの。

中味は個包装で、かわいいスイカや金魚の形をしたおかき・朝顔の模様が入った丸おかきなどどれも涼しげでおいしそう
一度に平らげてしまうのがもったいないので、毎日少しずつお茶受けとしていただいております。

こまちは中のお菓子には基本興味がなく、眼目は外側の箱。
これ生きてない.png


まだ中味のあるうちから、所有権取得を宣言。

空いたらもらう.png

私たちがなかなか全部食べてしまわないので、捨て台詞を残してふて寝。
そこんとこよろしく.png


まあまあ、箱が空くまでこれで涼んでてくださいよお嬢さん。
うちわもらった.png


おかきに添えられているうちわ型のお品書きをもらって、
ご機嫌のこまち。
猫サイズのかわいらしいうちわを、左前脚でしっかりと。
これがほんとの、左うちわ

やり残した夏を、取り返しに行こう


本物の魚をこまちのそばに置くわけにはいきませんが、
たしかに金魚すくいも夏の定番中の定番の一つ。
折りから令和2年は方々の夏祭りは、ほとんど中止
本物やってないなら、得意のバーチャルで行こうぜ!

きのう完成したばかりのアニメこまち「駄々こね」ポーズを
夜店の背景にはめて、 こまち版『初天神』のできあがり!


えっ、こまちだって毎度こんなやんちゃばっかりしてるわけじゃない。
読者の方に、誤解されるじゃないかって?
そうだね、ごめんごめん。

じゃあ今度は浴衣に髪飾りのお洒落して、
あらためて縁日へ出かけようか。

ほら、向こうから風に乗って笛と太鼓の音が聞こえてきた。
ずらり並んだ屋台が、アセチレンランプの灯りに浮かびあがり。
おいしそうな匂い、楽しそうな声。
どこから、回ろうか。

「こまちは、まずりんご飴!
 それからスーパーボールすくい!」

よーしじゃあボールすくいは、お父さんと競争だ。
あ、おじさーん。ふたり分、ください。  

スーパーボールすくいこまち.png

蔦飾り線.png


お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。
ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝


※『第3回言の葉落語会』互選締切は、
8月17日正午
ぜひ
第3回web雑俳 お客様互選募集開始!/夏の暑さで、猫が突然変異!?
をご参照のうえ、ご応募ください!

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猫だって、夏の定番コンプリート [猫のいる風景]


令和2年の夏休みは短いけれど、
子どもたちは元気いっぱい太陽の季節を満喫しています。
我が家の黒猫こまちも、そのおすそ分け。

夏の子どもの、定番と言えば?


新型コロナウイルス感染拡大のため、旅行や帰省も憚られる
東京の夏。
学校は前半で足りなかった授業時間やり繰りのため、
夏休みは変則日程。
例年よりかなり短くなっています。

それでもお盆の時期には近隣から親戚が集まっての賑やかな語らいや、夏期講習に行く子どもたちの明るいおしゃべりが。
コロナがあっても、夏は夏。

私は夕方窓を開け放ってナイター観戦、冷たい発泡酒で乾杯など汗をたっぷりかきながらも楽しい日々。
こまちも昨年のような深刻な夏バテになることなく、絶好調でやんちゃの数々。

こまちがしまい忘れた日記から抜粋した
真夏の猫の、見る夢は?
や落ち蝉のエピソードをご紹介した
落ち蝉を見送りながら、夏は行く
ではこまちの字幕付きアニメを掲載、お好きな方には喜んでいただけたようで嬉しいです。

未見の方、よろしければお帰りの際覗いてってやってください。

そのアニメの中でこまちは、
・遊び疲れて、海の家で昼寝。
・捕虫網を持って、蝉取り。

を体験しました。

どちらも、夏の定番
完全室内飼いの猫でも、バーチャルなら色んなことができます。
どうせならもう一つ夏の子どもに欠かせないイベントを、こまちに味わせてあげたくなりました。 そのイベントとは…。

気にいらないことがあって駄々をこねたあげく、
疲れ果てて寝る。

ずばり、これです。

よく愚図った、子どもの頃のお盆


人見知りの私は、幼い頃から正月や法事で両親の実家に行くのが
大の苦手でした。
ふだん合わない親戚が大勢集まって、ワイワイがやがや。
子どもには入れない話題で盛り上がって、退屈でしょうがない

なまじ気をつかって若い叔母などが
「智ちゃん(私、本名・
智明と申します)、大きゅうなったね。今学校何年かね」
親切に聞いてくれてもひねくれ者の私は
「去年もおんなじこと聞いたろ」 素直になれません。

家族で泊りがけとなると、宴会が夜遅くまで続きます。
母の実家のみんなが集まる部屋には大きな囲炉裏が切ってあって、そこで大人たちはお酒を吞んでばかりいてなかなか寝ようとしません。
囲炉裏が煙いのと大人たちの酒臭いので、すっかり具合が悪くなってしまいます。

その頃の私は、
「お酒吞むと、なんで大人ってあんなに訳がわかんなくなるんだろう。自分は大きくなっても、絶対にお酒なんて呑まない!」
誓ったものですが…。

今じゃこんな立派な大酒吞みになって、大家さん実にどうもおめでとうございます。

当時の私にはあまり楽しい思い出のない田舎帰りですが、正月は別。
お年玉という、楽しみがありますからね。
ふだん無愛想な私も、この時ばかりは笑みを絶やさず。

お盆はそれがないんだから、お墓参りがすんだら早く家に帰って好きな本読んだりプラモデルを作りたいんですよこっちは。
本当に、人づき合いの苦手な子どもでしたから。

内心イライラしながら帰り道になるのを待っているのに、両親がなかなか腰を上げようとしない。
眠いのも手伝って堪えきれなくなり、
「はーやーくーぅ、うーちへー、かえりたーい!」
泣いて駄々をこねるというのが、幼少期・夏の私の定番。

それをこまちにもぜひ、実践してもらいましょう。

お気に入りの箱を取られた!


もちろん何もないのに駄々をこねろと言われても、できない相談。
ちょうど先日、こまちが気にいらないことがあって実力行使にでたことがありました。
そのエピソードを、ご紹介しようというのです。


当時こまちがこよなく愛していた、お中元でいただいた和菓子の空き箱。
どう見ても成猫の身体には小さすぎると思うのですが、当猫はこれがいいんだと手放しません。

どれくらい気に入っていたかは、
狭いのがたまらない!~猫と箱との素敵な関係(3)~
に書かせていただいております。

その記事を書くにあたり、箱のサイズを表現するため『魔女の宅急便』のキャラクター・黒猫ジジのぬいぐるみを中に入れて写真を撮っていました。

真夏の日射しが作る、影法師で遊んでみた
などで触れておりますが、所帯を持つ前の女房がアニメ関係の方からいただいたもの。

うちへ来たばかりの頃は、
こまちとジジ小2.png
こまちも同じくくらいの大きさ。

今では、こんなに大きくなりました。
こまちとジジ大.png

こまちの半分もないジジを箱に入れると、
これくらいの大きさ.png

どうしたって、こまちには小さいでしょうこの箱は。

撮影しているところへ、別の部屋で寝ていたこまちが水を飲みに起きてきます。
「しまった!」と思う間もなく、大切な箱に他猫が入っているのを目ざとく発見したこまち。

ひらりダイニングテーブルに飛び乗ると、ジジの前につかつか。
いや、靴は履いてないから肉球ペタペタ。
歩み寄ると えらい剣幕で談判。
なんでそこに.png

ジジ(と私)がうろたえていると、
「こーまーちーのはーこー、とったー!」
こまちの箱だよ.png

ひっくり返って駄々をこねるこまち。
まるで、幼い頃の私を見ているよう。
血は争えないものです。

ひとしきり愚図ったあと、きっと起き直って。
倒れるジジ.png


なんと箱を飛び越えながら、後足でジジを蹴倒していきます。
おいおい、ぬいぐるみとはいえ先輩に失礼だろう。
後足で砂をかけるっていうけど、足で蹴り飛ばしていくなんて。

いやいや、こればっかりは先輩といえど勘弁できませんよ。
ジジ先輩、箱の恨み思いしれ!
容赦しませんからね.png

転がったジジを、ひとしきり蹂躙。

コロコロ.png

あまりの狼藉ぶり、皆様にお見せするには刺激が強すぎるのでわざとレンズをずらして撮影しました。

ようやく落ち着いたところで、ジジを箱に入れたのは私だからと事情を話して丁重に謝ります。
向こうも我にかえって、ちょっと大人げないとわかったのでしょう。
もう勝手にこまちのものを触らないと、私がまず約束。

そしてジジが付けている赤いリボンを、イラストの時こまちが使わせてもらうという条件で納得してもらいました。

さあそれではその借りたリボンを付けて、思う存分こまちに駄々をこねるだけこねてもらいましょう。
こねた駄々の数だけ、素敵な夏の思い出がふえますように。


だだをこねる.gif

蔦飾り線.png

お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。
ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治

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落ち蝉を見送りながら、夏は行く [日々雑感]


二度あることは、三度ある。
短い夏を精一杯生きた命を見送った直後、
また別の生の終わりに立ち会うことに。

掲載記事の、真実を追記


東京は連日の猛暑
一時はバテかけていたこまち、夏との折り合いのつけ方思い出したらしく新しくもらった箱ですやすや。

新しい箱入る?.png


いや、今は遠慮しときます。
ああ、猫がいる風景って平和だなぁ。

癒されつつ眺めていると女房が大笑いしながら、
「お父さんこまちったらね、さっきまで窓際のラックの上で
寝てたんだけど伸びすぎて落っこっちゃったの!
きまりが悪いからひと暴れして、そこでふて寝してんだよー」
こまちの失敗談を暴露。

ふーん、そうだったのか。
そんな修羅場があったなんて、露ほども感じさせない穏やかな寝姿。
当猫はなかったことにしたいんだろうけど、
面白いから記事に書いちゃえ。
真実を、蔑ろにしてはいかんからね。

そうそう、「真実」と言えば。
夏に出会った、懸命に生きる地球の仲間たち
の記事で書いた、歩道で力尽きていた蝉。
植え込みにそっとその亡き骸を横たえ、限りある命に思いをはせつつ
家路をたどる…。
という内容で文章を綴りました。

しかし文字数の関係で触れられなかったのですが、
実はその日のうちに別の落ち蝉と出会っていたのです。
いい機会なので、先記事の後日談を書かせてもらいましょう。

もう1匹の、落ち蝉


幡ヶ谷の七号通り商店街で出会った落ち蝉を私なりに供養してから、
汗を拭きふき車が多く行き交う甲州街道脇の歩道を歩いていると。
視線の先、街路樹の下にまた蝉らしき姿が。
近寄ってみると、本日2匹めの蝉大往生
2度目の見送り.png


街路樹にとまって最後の鳴き声を発したあと、力尽きたのでしょうか。
先の蝉と同じように舗装されたコンクリートの上では不憫だと、そっと街路樹の植え込みに身体を移します。
木の葉を枕に.png


草枕ならぬ、木の葉枕。
君も、やすらかにお眠り。
しばし合掌してから買い物袋を担ぎ直し、日陰を選びながら家を目指しました。

我が家は、蝉のターミナルケア?


亡き骸とはいえ蝉が人に踏まれたり車に轢かれてペっちゃんこというのは、できれば見たくないもの。
落語『野ざらし』のご隠居のように、ああいい功徳をしたと炎天下
うちまで戻ってくると…。

直射日光が降り注ぎ白々と光る駐車場に、見覚えのある小さくて黒っぽいものが横たわっています。
まさかと思い足を速めそばに寄ると、ビンゴ。
本日3体めの落ち蝉が、今度は背中を見せうつ伏せで息絶えているではありませんか。

3匹目の落蝉.png


周りに大きな木はありませんし身体の柔らかいところはくり抜いたようになっていますから、蟻たちがここまで引っ張ってきたのでしょうか。

ご苦労様と、我が家のツワブキの上に乗せてあげます。

我が家の土に.png


形が似ているから、蓮のうてなで極楽往生。
それにしても、街なかで短時間のうちに3匹の蝉を見送る。
あまり、過去に前例のないこと。

いかに落ち蝉の多い時期とはいえ出先だけでなく自宅の前でも出会うというのは、なにか運命的なものを感じます。
ひょっとして通りすがりにかけた情けが、テレパシーのようなもので
周辺の蝉仲間に伝わったのでしょうか。

「もし道端の固いとこへ落っこって息を引きとっても、あの人なら土のある場所に連れてってくれるよ」
南中野地域の蝉業界で、評判なのかも。



「地域猫」という考え方がまるでなかった頃は、飼えない猫の子を箱に入れて親切で猫好きな人のお宅の前にそーっと置いておくということが今よりもっと頻繁に行われていました。
こんな感じですね。 こま.png


箱の中みぃみぃみゃーみゃーと、か細い声で不安と空腹を訴える子猫。
それを聞きつけて表に出てくる、その家の猫おばさん(それともおじさん、若い人かも)。

かわいそうだしうちはもう何匹も猫がいて、あと1匹増えてもおんなじとその猫を引き取る。
「ああ、あのうちの人は本当に猫をかわいがる、
 親切で心の優しい人だ」


近所で評判になって、朝その方が玄関の扉を開けると表には
増殖する猫.gif

なんてことになったら、そのお宅にご迷惑。
何より動物の遺棄は、犯罪です。
気をつけましょう!



ちょっと話がそれましたが、この夏蝉たちの間で私は彼彼女らの
「送りびと」
のように思われているのでは。

蝉専門納棺師の
「セミプロ」
として、認められたのかも。

蝉と猫のアニメーション


落ちがついたところで、今回の動画をご覧いただきましょう。

先代猫は連れて帰った岐阜の実家で、網戸に張り付いたカナブンと大格闘したことが。
こまちはまだそこまで大きな虫と出会ったことはありませんが、もし蝉を見たら大喜びで追いかけるかも。

こまち、いったん捕まえても、あとで必ず離してあげるんだよ…。
と教えるまでも、ないようです。


こまちのアニメは、
真夏の猫の、見る夢は?
にも。
夏休みのこまちも、見てやってください。

蔦飾り線.png


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入船亭扇治拝

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真夏の日射しが作る、影法師で遊んでみた [日々雑感]


30度を超す暑さが続く東京。
炎暑の街を歩いて気づいたことを、
呑気な記事にまとめました。

夏のひと時、一服の清涼剤となれば幸いです。

照りつける太陽に「こりゃネタになる!」


言ったら涼しくなるわけでもないのに、つい口をついて出てしまう
「暑いねー」 のひと言。

8月11日午前中は37度の炎天下、用足しで外出。
歩きながらふと自分の足元を見て
「あ、影がすごく短い!」 ということに気づきました。

まるで足から生えているような濃い影が、こちらを追い越さんばかりにピタっとくっついてきます。
へーえ、面白いな。

北半球でいちばん太陽が高いところに来るのはもちろん夏至で6月21か22日。
その時の南中高度、約78度。
それ以降日本では日が短く太陽の高度も下がっているのですが、気温が高い分なんとなく真夏の方が迫力ある日射しに感じられます。

体感的には、本当に真上からお天道様に直火で炙られているよう。
実際帰ったら女房から
「あら、お父さん日焼けしてる!」
びっくりされたくらい。

その8月の太陽に照らされながら歩いている人たちを観察すると、
皆一様に真っ黒で寸足らずな影法師をお供に連れている。
すれ違う人の影を見ていると、どんどん面白くなって暑さを一瞬忘れるほど。

そして胸の奥からマグマのように突き上げてくる
「これを、ブログのネタにしたい!」
という思い。
いったんそうなると矢も楯もたまらず、買い物袋をゆすって急ぎ帰途につきました。

いきなり、真夏の大撮影会


汗びっしょりで帰宅すると手洗いうがい・生鮮食品を冷蔵庫に入れる間ももどかしく、ネタ作りの準備を。
まず玄関先に、A4チラシの余りを裏向きで4枚敷き詰めます。

この上に被写体を置いて、影の短さ・濃さを画像におさめようというのです。
モデル候補第1号は我が家のこまちですが、完全室内猫の箱入り娘を戸外に出すわけにはいきません。
猫のぬいぐるみを、こまちの代役にたてることにしました。

夫婦揃って好きと知っている方が多いので、色んな猫を頂戴しています。
まず登場願ったのが、黒猫といったらこのキャラクター。
『魔女の宅急便』のジジ
映画公開時、女房が『アニメージュ』編集部でもらってきたマスコット。

定位置のダイニングテーブルの上からジジをひっつかんで外へ向かう私を、女房が怪訝な顔で見送っています。
ジジを抱いて表へ出てみると、正午過ぎの強烈な日差しが容赦なく玄関先にじりじり。

すぐすむからねとジジを台紙の上に置いて撮影ポジションを探っていると、お母さんに連れられた小さい女の子が通りかかります。
「あ、見てお母さん!あそこにネコちゃんいるよ!」
歓声をあげる少女にアイコンタクトで挨拶しながら、ジジに向けシャッターを切りました。

ジジ影.png


うーん暑さは伝わってきますが体が黒いので、
影がはっきりわかりません

もっと白っぽい猫にしようと持ち出したのが、
懐かしの「お願い猫」
1980年代あたりだったでしょうか、陶器製の両前足をおねだりの形に合わせた猫の置物が大ヒット。

我が家にいるのは、今やレア物のぬいぐるみ版お願い猫
吞んだ帰りに寄ったゲームセンターでこれを獲った友人が
「目が大きすぎて気持ち悪いから、お前にやる」
と女房にくれたもの。  

ほこりを払いがてら玄関先へお願い猫を連れて行くと、
先ほどの女の子
「あー、今度は違うネコだー」
さらに喜んでくれます。
心強いギャラリーに励まされ、汗をぬぐいながらお願い猫をパチリ。

暑い係の人影.png


ほんとだ、あらためて見ると目が異様に大きくてちょっと
「キモかわ」っぽい。
でも我が家の大事な招き猫。

熱中症にならないうちにと家の中に連れて入る私の背中に、
「お母さん、ネコちゃん行っちゃったねー」
「そうだねー、ネコちゃんもお昼寝かな」
母娘の声が。

そんなに気に入ってもらえたんならさらにサービスサービスと、
もう一体のぬいぐるみ猫「和ぐるみ 猫助」を連れていくことに。

福和工芸さんで出しているこのシリーズ、出産祝いやお子さんの七五三の贈り物などに人気があるふくよかな招き猫マスコットです。
うちにあるのは教師だった父の教え子の方が、お年賀でくださったもの。

あのギャラリーの子さぞ喜んでくれるだろうと、
猫助抱えて表へ出ていくと…。
「ほらお母さん、また別の子が来たよー!」
当人は大歓迎してくれたんですが。

「〇〇〇ちゃん、暑いからもう行こうね」
後ろ髪を引かれている娘さんを急かして、
いやにそそくさと立ち去る若いお母さん。

平日の昼日中、仕事へも行かないで玄関先でぬいぐるみの写真を撮っている「やべーやつ」とお母さんには認識されてしまったようです。
不審者として、警察に通報されなければいいのですが。

気を取り直して、猫助の写真をチェック。

暑い猫助影.png


丸っこいので影はとてもいい感じで写っていますが、夏場にはちょっと暑苦しいね君は。

やはり、生きているものも撮りたい!


ブログの材料としては充分な写真を、3枚撮ることができました。

家の奥から女房が
「お父さーん、
 表でなんかやるんなら帽子被んなよー」

声をかけてきます。
夏休みの子どもかオレは。

でも
もう確かに、潮時かな。
どんどん気温も上がってきたし、ここまでにして部屋で冷たい麦茶でも飲むか。

機材を撤収(敷いたチラシを片づけるだけですが)、ひと息入れてから素材を確認・加工。
ブログの構成と文章を考えながら、なんだか落ち着かない

うーん、今ひとつ画竜点睛を欠くなぁ。
やっぱりこのブログなら、共同執筆者のこまちも撮影したものを掲載したいな。
でも表へ連れてくことはできないし、どうしたもんかな…。

しばし思案投げ首の末、ここは芸のウソ。
合成写真で、こまちに真夏の日射しを浴びてもらうことに。

何も置かない状態で撮った玄関先に、切り抜いたこまちを座らせて。
背中の方から光が当たっているようにトーンをいじり、影を加えて全体の明度とコントラストを調整して出来上がり。

生涯外の日射しを浴びることがないかもしれない室内飼いの猫に、バーチャルであっても日向ぼっこさせてあげることができました。

玄関こまち.jpg


どうだい、こまち。 表のお日さまは、気持ちいいかい?
なになに、身体が黒いから日光を吸収して暑い?
こりゃ失礼、また夏ばてになったら大変だからね。
じゃあ家に入って、CIAOちゅ~るにするか。
こまち「賛成!」

蔦飾り線.png

お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。
ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝

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