連歌のためのイメージトレーニング!雑俳「脇起こし」互選記録 [web雑俳]
2023年2月12日に開催された、古今亭駒子師プロデュースの江戸言葉遊び雑俳落語会『巻いてみようスピリッツ』。
今回の兼題は「脇起こし(わきおこし)」。
複数人が交互に五七五と七七を詠んで繋げていく「連歌」、その最初の部分
で遊ぶという趣向。
複数人が交互に五七五と七七を詠んで繋げていく「連歌」、その最初の部分
で遊ぶという趣向。

18句・36句・規模が大きくなると100句で一巻完結というのもある連歌ですが、雑俳の遊びとしては「①からの連想で詠まれた②に選者が効きとしての③を付ける」ところまでになります。
また正式な連歌・歌仙だと
等の約束事があるそうですが、今回は参加者全員がそれを理解しておらず、縛りのない「自由連句」として開き(互選会)を行うことになりました。
等の約束事があるそうですが、今回は参加者全員がそれを理解しておらず、縛りのない「自由連句」として開き(互選会)を行うことになりました。
投句していない筆者も駒子師から声をかけてもらい開きに参加してきましたので、そこで読み上げられた篝火舎(柳家)小ゑん師匠による本巻(宗匠選)を以下にご紹介いたします。
今回発句として使ったのは
の二句。
の二句。
小ゑん宗匠は投句作から梅と桜それぞれで「天地人」「雲隠し」を選び、「自句」も一句ずつ添えてくれました。
篝火舎小ゑん選
「梅の花」編
「梅の花」編
※各句の行頭数字は投句作一覧「地巻」での通し番号、末尾カッコ内は作者名。
発句
手折らるる人に薫るや梅の花
手折らるる人に薫るや梅の花

人の位
効き 双眼鏡覗き小さんを思いつつ
27.春を告げるも開かない口(本屋)
~梅の蜜を吸いに来るメジロはウグイスのようにくちばしを開けて鳴くわけではありませんが、春の風物詩の一つ。その鳥を観察しながら、自らの師五代目小さん(住んでいた所から「目白」と呼ばれる)を偲んでいる小ゑん宗匠。~
効き 双眼鏡覗き小さんを思いつつ
27.春を告げるも開かない口(本屋)
~梅の蜜を吸いに来るメジロはウグイスのようにくちばしを開けて鳴くわけではありませんが、春の風物詩の一つ。その鳥を観察しながら、自らの師五代目小さん(住んでいた所から「目白」と呼ばれる)を偲んでいる小ゑん宗匠。~
地の位
効き 落研の粋な誘いに乗せられて
21.合格祈願なでた牛の背(うさぎりんご)
効き 落研の粋な誘いに乗せられて
21.合格祈願なでた牛の背(うさぎりんご)
天の位
効き 親猫の教え小猫は仰ぎみて
26.襲名披露告げる鶯(なかよし)
~2023年3月から盛大に行われる、小猫改め五代目江戸家猫八襲名披露。ずらり並んだお祝いの花が目に浮かぶようです。~
効き 親猫の教え小猫は仰ぎみて
26.襲名披露告げる鶯(なかよし)
~2023年3月から盛大に行われる、小猫改め五代目江戸家猫八襲名披露。ずらり並んだお祝いの花が目に浮かぶようです。~

雲隠し
効き 生来の冒険心に火が付いて
11.闇を破りし恋猫の声(うさぎりんご)
効き 生来の冒険心に火が付いて
11.闇を破りし恋猫の声(うさぎりんご)
自句
野良の春眠覚ます移り香
野良の春眠覚ます移り香
篝火舎小ゑん選
「夜桜」編
「夜桜」編
発句
夜桜や上野を通る戻り道
夜桜や上野を通る戻り道

人の位
効き 社長室ソウルへ転勤告げられて
60.正楽に出す題はお花見(Fe-man)
※元句は「紙切りお題花見にしよう」。
効き 社長室ソウルへ転勤告げられて
60.正楽に出す題はお花見(Fe-man)
※元句は「紙切りお題花見にしよう」。
地の位
効き 遠距離の恋の成就を祈りつつ
76.弁天堂に朧なる月(うさぎりんご)
効き 遠距離の恋の成就を祈りつつ
76.弁天堂に朧なる月(うさぎりんご)
天の位
効き 里帰り子らは蛇踊り魅せられて
81.夜行の時刻待った春宵(小せん)
※元句の下五は「古(いにしえ)」。
~懐かしのブルートレイン「さくら」号で長崎へ家族旅行…と解釈した、鉄道ファンである宗匠らしい効き。~
効き 里帰り子らは蛇踊り魅せられて
81.夜行の時刻待った春宵(小せん)
※元句の下五は「古(いにしえ)」。
~懐かしのブルートレイン「さくら」号で長崎へ家族旅行…と解釈した、鉄道ファンである宗匠らしい効き。~
雲隠し
効き ガールズバー恐いメンズに凄まれて
71.湯島で引かれ寄る花ざかり(小せん)
~ほろ酔い加減の花見帰り、ちょっと色気を出してその手の店に入ったら…。酒も桜も人の心を惑わせ正常な判断力を奪いますから、皆様もじゅうぶんご注意ください。~
効き ガールズバー恐いメンズに凄まれて
71.湯島で引かれ寄る花ざかり(小せん)
~ほろ酔い加減の花見帰り、ちょっと色気を出してその手の店に入ったら…。酒も桜も人の心を惑わせ正常な判断力を奪いますから、皆様もじゅうぶんご注意ください。~
自句
花の嵐をよぎる流星
花の嵐をよぎる流星
僭越ながら
ブログ主の選も
ブログ主の選も
さすがは宗匠、季無しの作品にもうまく「斧(ふ)を入れる=手直しをする」ひと手間をかけたうえで、効きを付けてありますね。
その本巻のあとでお目汚しでもございましょうが、せっかく開きに参加したので不肖・入船亭扇治の選も続けてご披露させていただきます。
【扇仮名女選】
客の一
効き 風流と色気は抜きと食しつつ
30.匂いおこせよソース焼きそば(なかよし)
客の二
効き 定期券自由自在に下車をして
64.松屋で下見買うは吉池(なかよし)
~御徒町駅前にある吉池デパートの食品売り場は、昔から庶民価格。
作者の方は吉池のそばにある「松坂屋」のつもりで間違って詠まれたようですが、私としては銀座の「松屋」から上野まで足を延ばして…というのがかえって面白味があると思い採らせていただきました。~
客の三
効き 子ら集い賑わう屋台日を浴びて
57.好天祈るテキ屋親分(駒子)
客の四
効き それぞれの思い車窓に灯るらむ
82.旅立つ君へ汽笛ひと声(うさぎりんご)
~『銀河鉄道999』の味わいですね。~
客の五
効き 若き日の惑い今では埋み火に
11.闇を破りし恋猫の声(うさぎりんご)
~これはちゃんと季語が入って一つの世界を表していますし、なにより「猫」が入っていたら筆者としては採らせていただかない手はありません。~
効き 風流と色気は抜きと食しつつ
30.匂いおこせよソース焼きそば(なかよし)
客の二
効き 定期券自由自在に下車をして
64.松屋で下見買うは吉池(なかよし)
~御徒町駅前にある吉池デパートの食品売り場は、昔から庶民価格。
作者の方は吉池のそばにある「松坂屋」のつもりで間違って詠まれたようですが、私としては銀座の「松屋」から上野まで足を延ばして…というのがかえって面白味があると思い採らせていただきました。~
客の三
効き 子ら集い賑わう屋台日を浴びて
57.好天祈るテキ屋親分(駒子)
客の四
効き それぞれの思い車窓に灯るらむ
82.旅立つ君へ汽笛ひと声(うさぎりんご)
~『銀河鉄道999』の味わいですね。~
客の五
効き 若き日の惑い今では埋み火に
11.闇を破りし恋猫の声(うさぎりんご)
~これはちゃんと季語が入って一つの世界を表していますし、なにより「猫」が入っていたら筆者としては採らせていただかない手はありません。~

人の位
効き 朧月寄席帰り客照らしつつ
58.散り散りの背に響く追い出し(本屋)
効き 朧月寄席帰り客照らしつつ
58.散り散りの背に響く追い出し(本屋)
地の位
効き 光射し幟上がるや晴れの日に
26.襲名披露告げる鶯(なかよし)
効き 光射し幟上がるや晴れの日に
26.襲名披露告げる鶯(なかよし)
天の位
効き 紙切りの注文声も華やぎて
33.春一番にマスク解禁(なかよし)
※元句はの上五は「芳しき風」
~長かったマスク生活も、2023年3月半ばをもってひと区切り。寄席のお客席からかかる声も、いっそう賑やかになることでしょう。~
効き 紙切りの注文声も華やぎて
33.春一番にマスク解禁(なかよし)
※元句はの上五は「芳しき風」
~長かったマスク生活も、2023年3月半ばをもってひと区切り。寄席のお客席からかかる声も、いっそう賑やかになることでしょう。~

雲隠し
効き 薄紅の褥で愛を交わしつつ
84.絨毯敷いた春の長雨(張子の猫)
効き 薄紅の褥で愛を交わしつつ
84.絨毯敷いた春の長雨(張子の猫)
自句
梅 青さ鼻つく太きアスパラ
~雅な梅の花に対して、ぐっと生活感あふれる野菜の香り。でもどちらも、春を告げるかぐわしきものであるなぁ…なんて気持ちで捻った拙吟。~
梅 青さ鼻つく太きアスパラ
~雅な梅の花に対して、ぐっと生活感あふれる野菜の香り。でもどちらも、春を告げるかぐわしきものであるなぁ…なんて気持ちで捻った拙吟。~
いつかはやりたい
連歌・歌仙
連歌・歌仙
雑俳は連歌を嗜むためのお稽古という側面があり、最終的には大勢の詠み手で歌仙を巻けるようになるのが理想だそうです。
もちろん筆者はまだまだとてもその域ではありませんが、式目(ルール)にのっとり気の合った者同士のんびり五七五七七を連ねていくのは、とても楽しそう。
いつか実現することを夢見て、江戸言葉遊びをこれからも続けていきたいと思います。
いつか実現することを夢見て、江戸言葉遊びをこれからも続けていきたいと思います。

※『巻いてみようスピリッツ』投句作一覧は、
でご覧いただけます。
でご覧いただけます。

お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます 。よろしければまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝
入船亭扇治拝
タグ:雑俳 落語
あの名言が、楽しい地口に変身! [web雑俳]
古今亭駒子師プロデュースの江戸言葉遊び・雑俳と落語の会『柚子の香スピリッツ』。
全6回公演のうち「その⑤」への投句作品出揃いましたので、以下に一挙公開。
全6回公演のうち「その⑤」への投句作品出揃いましたので、以下に一挙公開。
兼題:地口附
古今東西有名名言一切
古今東西有名名言一切
1.いざ山倉
2.インゲンは食べられる豆である
3.インテルだけが丸儲け
4.オッパイは初めての母
5.カキは本能寺にあり
6.この秘書に不可能の文字はない
7.サバ読むことは見苦しき哉
8.ゼニに及ばず
9.それでも時給は決まってる
10.それでも時給は下がっている
11.だってカルトの元締めよ
12.でっけえかなでっけえかな
13.バレ思う故に我あり
14.パンはペンよりも強し
15.はん治の隣人を愛せ
16.ヒモジー
17.ファンがいないならおダンを呼べばいいじゃない
18.フェイクドラマ
19.ブルータス、トワエモワ
20.ブルータスお前ホモか
21.ブルマンよお前モカ
22.吾輩の辞書に不感症の文字はない
23.愛とは決して商売にしないこと
24.噂でアレがバレた日だ
25.我重い故に肉あり
26.求めよ皿は与えられん
27.供述は扼殺だ
28.啓蟄は春先だ
29.枯れても紫朝は口説いている
30.採掘するとこに石がある
31.参加することに意地を張る
32.笑点よ大志を抱け
33.人間が贖える鯵である
34.人参の人参による人参のための政治
35.先生、和助がうるさいです
36.着の身着のまま乾杯
37.中年よ体脂肪減らせ
38.珍念よ懐疑を抱け
39.底に穴があるから
40.溺死は繰り返す
41.板垣死すとも自由な施設
42.富士では月見そばがよく売れる
43.奮い立つ おまえもか
44.平日は托鉢だ
45.魯山人はB級に過酷です
”名言”の縛りが
意外と難しかった?
意外と難しかった?
その⑤の総句高は45句と、比較的少なめ。
その中で、19.20.21.43番が「ブルータス、お前もか」。32.37.38番が「少年よ大志を抱け」など、同じ題材で詠んだ句が多いのも今回の特徴。
その中で、19.20.21.43番が「ブルータス、お前もか」。32.37.38番が「少年よ大志を抱け」など、同じ題材で詠んだ句が多いのも今回の特徴。

それだけ”名言”での地口という縛りが、意外と難しかったということでしょうか。
これが「古今東西有名ことわざ」だと、もっと投句数も伸びバリエーションも増えたかもしれません。
これが「古今東西有名ことわざ」だと、もっと投句数も伸びバリエーションも増えたかもしれません。
でも時にはハードルが高めの題に挑戦してみるのも「雑俳脳」を鍛えるためには必要だし、言葉遊びの楽しさもより深まるというもの。
今回の作品の中でたとえば、17番。
悲劇の王妃マリー・アントワネット言ともされるこの長めの言葉に着目し、それを地口にしてみたというチャレンジ精神はとてもいいと筆者は思います。
悲劇の王妃マリー・アントワネット言ともされるこの長めの言葉に着目し、それを地口にしてみたというチャレンジ精神はとてもいいと筆者は思います。

ぜひ会場へ
お運びください!
お運びください!
数は少なめでも、いずれも秀句揃い。
12月25日(日)13時~からの会当日には楽屋一同が、工夫を凝らした「効き」を付けてそれぞれの選をご披露します。
12月25日(日)13時~からの会当日には楽屋一同が、工夫を凝らした「効き」を付けてそれぞれの選をご披露します。
『笑点』の大喜利とはまた違った互選会「開き」が楽しい『柚子の香スピリッツ』その⑤。
高座と客席が一体となる小ぢんまりしたスペースで、あなたも粋な言葉遊びの世界に浸ってみませんか?
☆webチラシ本体は、以下のリンクからご覧になれます。
https://1drv.ms/b/s!AuMPkLP-OmbV7Ue9B9NwxQ7EcUbM? e=COOjF3
高座と客席が一体となる小ぢんまりしたスペースで、あなたも粋な言葉遊びの世界に浸ってみませんか?

https://1drv.ms/b/s!AuMPkLP-OmbV7Ue9B9NwxQ7EcUbM? e=COOjF3
☆会場『竹芳亭』:東京都杉並区高円寺南4-25-9 地下一階
※地図はこちらのリンクをご覧ください。
https://goo.gl/maps/62UEz1DYAqdNdi8C8
※地図はこちらのリンクをご覧ください。
https://goo.gl/maps/62UEz1DYAqdNdi8C8
☆お申込み
kokontei.chiyorin@gmail.com
090-1767-2273 (古今亭駒子)
kokontei.chiyorin@gmail.com
090-1767-2273 (古今亭駒子)

お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。またのご訪問、心よりお待ち申し上げております。
入船亭扇治拝
入船亭扇治拝
タグ:雑俳 落語
「数字縛り川柳」ブログ主の互選と拙吟 [web雑俳]
で公開いたしました、師走の雑俳落語会に集まった作品93句。
先日その互選会『開き』が行われましたので、筆者の選と拙吟をご披露いたします。
先日その互選会『開き』が行われましたので、筆者の選と拙吟をご披露いたします。
まずは、 筆者選ご披露
2022年師走『柚子の香スピリッツ』
兼題「川柳据字附 中七数字冠り」
扇仮名女 選
兼題「川柳据字附 中七数字冠り」
扇仮名女 選
客の一
効き 若い自分に言ってやりたい
18.あの人に一筋だった何でだろ
馬耳東風
「若気の至り」「恋は盲目」…。
あんな夢中になっていた相手もひと時の熱が冷めると、そんな言葉とともに苦笑する想い出に。
効き 若い自分に言ってやりたい
18.あの人に一筋だった何でだろ
馬耳東風
「若気の至り」「恋は盲目」…。
あんな夢中になっていた相手もひと時の熱が冷めると、そんな言葉とともに苦笑する想い出に。
客の二
効き なぜこの時期にと嘆く毎年
60.台風と三連休の仲の良さ
馬耳東風
台風シーズンにあたってしまっている、わが国秋の連休。
今さら変えようがないので、せめて6月の梅雨入り前に休日作ってくんないかなぁ。
効き なぜこの時期にと嘆く毎年
60.台風と三連休の仲の良さ
馬耳東風
台風シーズンにあたってしまっている、わが国秋の連休。

客の三
効き 人生半ばが身に沁みる夜
23.どうしよう一晩じっとの冬の蠅
なかよし
おそらくこの羽根が生えた小さな生き物は、冬を越すことはできないでしょう。
「やれ打つな蠅が手を擦る足を擦る」に通じる秀句だと思います。
効き 人生半ばが身に沁みる夜
23.どうしよう一晩じっとの冬の蠅
なかよし
おそらくこの羽根が生えた小さな生き物は、冬を越すことはできないでしょう。
「やれ打つな蠅が手を擦る足を擦る」に通じる秀句だと思います。
客の四
効き かごに入れたる街の歳時記
21.スーパーで二十四節気知る今日日
うさぎりんご
季節の移ろいは、こんな人の営みを通じても知ることができる。
歳時記を繰るようなつもりで店頭を眺めると、スーパーでの買い物がより楽しくなるかも。
効き かごに入れたる街の歳時記
21.スーパーで二十四節気知る今日日
うさぎりんご
季節の移ろいは、こんな人の営みを通じても知ることができる。

客の五
効き ドジョウは痩せて煮詰まりし汁
34.映画では三部作だと尻すぼみ
一琴
”柳の下にドジョウは三匹いる”というのは、興行の世界などで昔から言われていることですが…。
続編を重ねるに従って息切れしてくる作品も、枚挙にいとまがありません。
効き ドジョウは痩せて煮詰まりし汁
34.映画では三部作だと尻すぼみ
一琴
”柳の下にドジョウは三匹いる”というのは、興行の世界などで昔から言われていることですが…。
続編を重ねるに従って息切れしてくる作品も、枚挙にいとまがありません。
人の位
効き 人間だものおまけ一回
46.仕方ない四度目許す生き仏
金八
本家の仏様よりも一回多く許してくれる、心の広い生き仏。
人間なんだから間違いはあるさお互いさまだよという気持ちが「仕方ない」という表現になり、諧謔味がよく出ていると思い抜かせていただきました。
効き 人間だものおまけ一回
46.仕方ない四度目許す生き仏
金八
本家の仏様よりも一回多く許してくれる、心の広い生き仏。

人間なんだから間違いはあるさお互いさまだよという気持ちが「仕方ない」という表現になり、諧謔味がよく出ていると思い抜かせていただきました。
地の位
効き 代わりに行ってのギャグも定番
22.トイレすら億劫になるイン炬燵
張子の猫
(炬燵やぐらしょったままでトイレに行きたい…)寒がりの私は、子どもの頃から真剣に思っていました。
この冬の防寒具として大人気の『着る毛布』は、その夢をある程度叶えてくれそうな気がします。
後で、近所のニトリへ買いに行こう。
効き 代わりに行ってのギャグも定番
22.トイレすら億劫になるイン炬燵
張子の猫
(炬燵やぐらしょったままでトイレに行きたい…)寒がりの私は、子どもの頃から真剣に思っていました。

この冬の防寒具として大人気の『着る毛布』は、その夢をある程度叶えてくれそうな気がします。

天の位
効き 喧騒離れしばし風流
83.満月と一献我の影も友
馬耳東風
「雑俳の選で天の位には、スケールが大きい・おめでたいといった内容の句を選ぶのが理想」という観点では、まさに天に叶う玉淑にふさわしいということでお採りした句。
効き 喧騒離れしばし風流
83.満月と一献我の影も友
馬耳東風
「雑俳の選で天の位には、スケールが大きい・おめでたいといった内容の句を選ぶのが理想」という観点では、まさに天に叶う玉淑にふさわしいということでお採りした句。

雲隠し
効き 振られた遊び癒す女房
65.朝ぼらけ千六本を刻む音
馬耳東風
長屋の木戸をくぐると聞こえてくる、甲斐甲斐しく朝餉を支度する音。
廓で花魁にしょい投げくらって帰ってきた亭主、欲求不満解消のためつい女房を後ろから抱きしめて…。 という意の効きで、雲にしてみました。
季語を入れると俳句としても立派に成立する秀句をあえてこんな感じで色っぽい句と解釈させていただくのも、雑俳の面白味の一つ。
効き 振られた遊び癒す女房
65.朝ぼらけ千六本を刻む音
馬耳東風
長屋の木戸をくぐると聞こえてくる、甲斐甲斐しく朝餉を支度する音。
廓で花魁にしょい投げくらって帰ってきた亭主、欲求不満解消のためつい女房を後ろから抱きしめて…。 という意の効きで、雲にしてみました。
季語を入れると俳句としても立派に成立する秀句をあえてこんな感じで色っぽい句と解釈させていただくのも、雑俳の面白味の一つ。
軸(自句)
人の世は九十九の坂の繰り返し
人の世は九十九の坂の繰り返し
拙吟を振り返って
今回の入船亭扇治拙吟は、以下の10句。
7.いにしえの一発屋たち今いずこ
37.気がつけば二つ穴なり藁人形
39.空浮かぶ七つの星で汲んだ夢
40.隅の席一人の酒が似合う客
41.元日は三日坊主の始めなり
50.手のかかる三つ子のままに若旦那
56.素顔無き八方美人の厚化粧
57.息あがる九段の坂で知った年
79.腹にない二つ返事が招くミス
80.仏さま四回目には渋い顔
37.気がつけば二つ穴なり藁人形
39.空浮かぶ七つの星で汲んだ夢
40.隅の席一人の酒が似合う客
41.元日は三日坊主の始めなり
50.手のかかる三つ子のままに若旦那
56.素顔無き八方美人の厚化粧
57.息あがる九段の坂で知った年
79.腹にない二つ返事が招くミス
80.仏さま四回目には渋い顔
このうち半分の5句は、どなたの選にも入れてもらえず坊主でした。

7・37・50番は当たり前過ぎるし説明調で、なるほど川柳の面白さが出せていなかったなと反省。
80番は同じ内容でも、先ほどご紹介の金八師の句の方がはるかに川柳らしい仕上がり。
そして57番、これは別に「九段」でなくてもほかに坂の多い町はたくさんあるので、この地名を使う必然性に欠けるのが敗因。
私のほかにも数字で始まる地名で詠んだ方がいらっしゃいましたが、同じ理由でそういった句は選に入りづらかったようです。
私のほかにも数字で始まる地名で詠んだ方がいらっしゃいましたが、同じ理由でそういった句は選に入りづらかったようです。

逆にうまくいったなと手応えを感じた句が、
これは今回自分で一番気に入った句だったので、41番とともに小ゑん宗匠初め出演者・お客様に抜いていただき光栄でございます。
これは今回自分で一番気に入った句だったので、41番とともに小ゑん宗匠初め出演者・お客様に抜いていただき光栄でございます。

もう一日ある!
年内納めの雑俳
年内納めの雑俳
今回の開きを通じて思ったのが、
(雑俳って本当に頭の体操になるし、ボキャブラリーが増えて楽しいな!)
ということ。
(雑俳って本当に頭の体操になるし、ボキャブラリーが増えて楽しいな!)
ということ。
駒子師が使った「穣田」「兆域」なんて言葉、私はこの歳になって初めて知りました。
そんな面白くてためになる雑俳の会、なんと年内もう一日開催されるのです!
筆者が出演するのは、
12月25日(日)13時~の回。
詳細は
にて。
筆者が出演するのは、
12月25日(日)13時~の回。
詳細は
にて。
当日ご参加の方にその場で遊んでいただける「席題」もご用意しておりますので、投句なさっていないお客様もぜひ聖なる日を雑俳でゆったりのんびりお過ごしになりませんか?
楽屋一同、ご来場心よりお待ち申し上げております。
楽屋一同、ご来場心よりお待ち申し上げております。

お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝
入船亭扇治拝
タグ:雑俳 川柳 落語
楽しい川柳で、2022年暮れをのんびり過ごそう! [web雑俳]
何かと気ぜわしく過ごしがちな師走の時期を、粋な言葉遊びと落語でゆったり遊ぼうという古今亭駒子師プロデュースの『柚子の香スピリッツ』。
筆者が出演させてもらう12月18日(日)16時45分~の回への投句が出揃いましたので、その一覧『地巻』を一挙公開!
今回のお題「中七が数字で始まる川柳」まさに秀句揃いで、どれを選に抜かせていただくか本当に迷ってしまいます。
筆者が出演させてもらう12月18日(日)16時45分~の回への投句が出揃いましたので、その一覧『地巻』を一挙公開!

その④地巻
2022年師走『柚子の香スピリッツ』その④
兼題:川柳据字附 中七数字冠り
総句高93句
兼題:川柳据字附 中七数字冠り
総句高93句
1.Mの人百年の恋冷めがたし
2.あぁ楽し千秋楽も大笑い
3.あのひとの七三分けが今日は逆
4.あの時の一晩だけがもう二十歳
5.あの人が五代目だとさ大笑い
6.アパートの五月人形祖父の見栄
7.いにしえの一発屋たち今いずこ
8.おしゃれなの七分丈なの歌武蔵
9.おすましし千歳飴持つ晴れ姿
10.お菊さん四谷の誰かと間違われ
11.お大臣七福神にマスク指示
12.お年頃二重瞼に命懸け
13.カツ丼に三つ葉散らすかエンドウか
14.かみさんを三人替えたあの師匠
15.カルタ会十八番重なり重ねる手
16.こう見えて一途なんだとウニ十貫
17.この高座百人乗っても大丈夫
18.この人に一筋だった何でだろ
19.この噺一之輔より俺だろう
20.サボった日万歩計振り稼ぐ数
21.スーパーで二十四節気知る今日日
22.トイレすら億劫になるイン炬燵
23.どうしよう一晩じっとの冬の蠅
24.なみなみと千秋楽の祝い酒
25.にこやかに一円たりとまけぬ店
26.のびてゆく双子パンダの待機列
27.ひとりごと九官鳥にばらされる
28.ひとり旅京都で出逢い帰途ふたり
29.ブームでも八里半だと笑う栗
30.ホームから一〇九の遠いこと
31.マスクなし四方山話花よ咲け
32.ミズナラに八ッ橋添えて旅の夜
33.レバニラが五臓六腑に染み渡る
34.映画では三部作だと尻すぼみ
35.汗かきは千早に住んでる師匠かな
36.寄席がはね六区の街の静かなり
37.気がつけば二つ穴なり藁人形
38.金八は八面六臂の大活躍
39.空浮かぶ七つの星で汲んだ夢
40.隅の席一人の酒が似合う客
41.元日は三日坊主の始めなり
42.古の京洛しのぶ石仏
43.御年始や穣田願う穂かんざし
44.国税の一日署長似合うたま
45.座布団の四隅の房まで気をつかい
46.仕方ない四度目許す生き仏
47.子の病百度参りで祈る母
48.子を守る百葉箱の中のひと
49.紙切りの三味の音拍手湧く選曲
50.手のかかる三つ子のままに若旦那
51.出遅れて十八番奪われ何歌う
52.初席や三味の音漏れる裏通り
53.初夢は七福神の寄席番組
54.小ゑん師匠二階ぞめきは電気街
55.上野から千束までの御送迎
56.素顔無き八方美人の厚化粧
57.息あがる九段の坂で知った年
58.太っちょは五合目限界富士の山
59.代演を一期一会と燃えた過去
60.台風と三連休の仲の良さ
61.大晦日百八つ聞き神詣で
62.大江戸線六本木駅地下深く
63.昼夜とも二番煎じを聴くはしご
64.猪木逝く千回焼香マスカラス
65.朝ぼらけ千六本を刻む音
66.町中華十年一日このチャーハン
67.辻芸人不可思議なれど面白し
68.田舎から一旗上げにやってくる
69.湯のカラン八岐大蛇数を占め
70.独演会十八番の割にセコな出来
71.謎深し八丁堀の七不思議
72.日の本に二つとは無き富士の山
73.年を経て一琴最近いぶし銀
74.肺を病み零戦降りて生きた祖父
75.斑鳩の兆域護る埴輪たち
76.不義の末五重塔の焼け落ちて
77.不条理に一矢報いて辞めてやる
78.浮き紅葉一羽の鴨が突っ切るや
79.腹にない二つ返事が招くミス
80.仏さま四回目には渋い顔
81.物忘れ三歩戻った甲斐も無し
82.本当は三遍だよと念を押し
83.満月と一献我の影も友
84.夢かしら千客万来コロナ明け
85.名人も一目を置く強かさ
86.明日こそ万馬券獲る皮算用
87.明日は雨万年床で読む天気
88.戻してと八幡様に忠四郎
89.問題の二世宗教寄席アサダ
90.夜トリの二番煎じや白い息
91.要支援1なら平気物忘れ
92.涙目に三日月映し真似る口
93.蝋燭の百本目を吹きその刹那
『効き』と『開き』で
さらに楽しく!
さらに楽しく!
いかがでしょうか。
中七が数字で始まるという縛りがあるとけっこう同工異曲の句が多いんじゃないかなという筆者の予想は、いい方へ覆されました。
中七が数字で始まるという縛りがあるとけっこう同工異曲の句が多いんじゃないかなという筆者の予想は、いい方へ覆されました。
22番の「億劫」・74番の「零戦」などは、うまいところへ目をつけた”めっけもん”の句と言えるでしょう。

18日夜の部の会当日ではこれらの秀句の中から出演者たちが天地人ほかで選に抜かせていただき、句を引き立てる『効き』を添えて発表。
大喜利で行われる互選会『開き』は、噺家たちのワイワイガヤガヤ賑やかなやり取りが売りになっております。
投句なさってない方も楽しんでいただけるよう出演者一同努めますので、ぜひこの機会にお誘い合わせて高円寺の会場へお運びいただけませんでしょうか。
大喜利で行われる互選会『開き』は、噺家たちのワイワイガヤガヤ賑やかなやり取りが売りになっております。
投句なさってない方も楽しんでいただけるよう出演者一同努めますので、ぜひこの機会にお誘い合わせて高円寺の会場へお運びいただけませんでしょうか。
楽屋連中うち揃いまして、皆様方のご来場お待ち申し上げております。
※webチラシ本体は、以下のリンクからご覧になれます。

☆会場『竹芳亭』:東京都杉並区高円寺南4-25-9 地下一階
※地図はこちらのリンクをご覧ください。
※地図はこちらのリンクをご覧ください。
☆お申込み
kokontei.chiyorin@gmail.com
090-1767-2273 (古今亭駒子)
090-1767-2273 (古今亭駒子)

ご精読ありがとうございます。
よろしければまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝
よろしければまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝
タグ:雑俳 川柳 落語
2022年締めも粋な言葉遊びで!『柚子の香スピリッツ』へのお誘い [web雑俳]
2022年も秋が深まり、本格的な冬へと向かう頃。
今年の掉尾を飾る雑俳落語会『柚子の香スピリッツ』、高円寺にて華々しく開催!

師走を彩る
計6回公演
計6回公演
仲間うちは敬意を込めて”雑俳の女神”と呼ぶ古今亭駒子師プロデュースの、『江戸言葉遊び雑俳と落語の会』。
今年はGW・秋(前後編)に続いて12月にも開催。
今年はGW・秋(前後編)に続いて12月にも開催。
会場はスピリッツシリーズでは初めての『竹芳亭(ちくほうてい)』。
JR高円寺駅前パル商店街の地下にある、こぢんまりした演芸スペースです。

その竹芳亭を舞台に開催される柚子の香スピリッツ、師走の日曜3日間に各昼夜2回ずつ・計6回公演の豪華版!
もちろん毎回出演者・演目・雑俳兼題は違いますから、どの回もお客様を飽きさせません!
もちろん毎回出演者・演目・雑俳兼題は違いますから、どの回もお客様を飽きさせません!
各回の出演者と兼題は、以下の通り。
12月11日(日)
~昼の部①~
~昼の部①~
☆出演:三朝 扇蔵 司 窓輝
☆兼題:前句附 きりたくもありきりたくもなし
【例句】 盗人を捉えてみれば我が子なり
【例句】 盗人を捉えてみれば我が子なり
~夜の部②~
☆出演:司 窓輝 菊志ん 玉の輔
☆兼題:小噺附(短ければ短い程良し)
【例句】
息してるか
ハイ
スッキリした顔してるな
そうかい
【例句】
息してるか
ハイ
スッキリした顔してるな
そうかい
12月18日(日)
~昼の部③~
~昼の部③~
☆出演:駒子 扇里 金八 一琴
☆兼題:同音折句 こ・う・え・(ん)・じ
【例句】 恵比寿講枝も撓るる縁起物
【例句】 恵比寿講枝も撓るる縁起物
~夜の部④~
☆出演:扇里 金八 一琴 扇治
☆兼題:据字附 中七数字冠り
【例句】
秋晴や十勝平野の収穫祭
気の合わぬ二番太鼓の昼前座
【例句】
秋晴や十勝平野の収穫祭
気の合わぬ二番太鼓の昼前座
12月25日(日)
~昼の部⑤~
~昼の部⑤~
☆出演:志ん陽 小せん 志ん丸 扇治
☆兼題:地口附 古今東西有名名言一切
【例句】
利休は青かった
陰険だもの
【例句】
利休は青かった
陰険だもの
~夜の部⑥~
☆出演:扇蔵 志ん陽 小せん 玉の輔
☆兼題:冠沓附 雑俳に関する一切 三音以上
【例句】
ゴセン 午後のひと時点てた一煎
ゴキャク 互選あばれた常連の客
【例句】
ゴセン 午後のひと時点てた一煎
ゴキャク 互選あばれた常連の客
~開場・開演時間~
☆昼の部:開場12:30 開演13:00
☆夜の部:開場16:30 開演16:45
☆昼の部:開場12:30 開演13:00
☆夜の部:開場16:30 開演16:45
~木戸銭~
☆予約・前売り 2500円
☆当日 3000円
☆予約・前売り 2500円
☆当日 3000円
~ご予約・ご投句・お問合せ~
☆kokontei.chiyorin@gmail.com
☆090-1767-2273 (駒子)
☆kokontei.chiyorin@gmail.com
☆090-1767-2273 (駒子)
~ご投句について~
☆投句数:各題につきおひとり様10句まで。
※ご投句は当日ご本人様か代理の方がご来場いただけるお客様に限らせていただきます。
☆投句数:各題につきおひとり様10句まで。
※ご投句は当日ご本人様か代理の方がご来場いただけるお客様に限らせていただきます。
☆投句締切
・12月11日分:12月3日(土)
・12月18日分:12月9日(金)
・12月25日分:12月16日(金)
・12月11日分:12月3日(土)
・12月18日分:12月9日(金)
・12月25日分:12月16日(金)
※雑俳の題・作り方につきましては柳家小ゑん師匠の
をご参照いただき、それでもご不明な点は上記駒子師までお問合せください。
をご参照いただき、それでもご不明な点は上記駒子師までお問合せください。
筆者参加回の
兼題について
兼題について
ここで筆者が出演させてもらう回の題について、実際に詠み始めてから感じたことを自分の思考を整理するために記しておきます。
まず、その④の「据字附」。
通常据字と言えばたとえば「それにつけても」という具合に中七を決めておき、それに合わせて上五と下五を詠み川柳を完成させます。
今回は遊び方をちょっと捻った「数字冠り」、中七が数字から始まるように詠まなければなりません。
通常据字と言えばたとえば「それにつけても」という具合に中七を決めておき、それに合わせて上五と下五を詠み川柳を完成させます。
今回は遊び方をちょっと捻った「数字冠り」、中七が数字から始まるように詠まなければなりません。
わが国には「一石二鳥」「三寒四温」など数字が入った四字熟語が多くあるので、最初はそれを使って句を作り始めたのですが…。
これが便利なようで、意外と使いづらいことに気づきました。
これが便利なようで、意外と使いづらいことに気づきました。
それだけで意味が完結している四字熟語をはめるとそれだけで中七のうちほとんどの音数を使ってしまい、句を詠むうえでの自由度がぐっと下がってしまうケースがけっこう多いのです。
もちろんうまくはまればいい句になるのでしょうが、今のところ私が捻り出した句では数字の四字熟語は使っておりません。
もちろんうまくはまればいい句になるのでしょうが、今のところ私が捻り出した句では数字の四字熟語は使っておりません。
投句作ではありませんが、こんなのを思いつきました。
私たちよりはるかに早く歳をとる、猫という生き物。
もし叶うなら、人間の子で一番かわいい時期とされる三歳くらいで、わが家の猫の成長も止まってくれないかな…。
猫好きなら、一度は抱く願望。
もし叶うなら、人間の子で一番かわいい時期とされる三歳くらいで、わが家の猫の成長も止まってくれないかな…。

そしてその⑤、有名な名言の地口。
冒頭しかいじってはいけない洒落附に比べ、題材のどこをどう言い換えてもいい地口附は自由度が高く詠みやすいとされていますが…。
冒頭しかいじってはいけない洒落附に比べ、題材のどこをどう言い換えてもいい地口附は自由度が高く詠みやすいとされていますが…。
私が今回いきなり悩んだのは、
という根本的な定義。
という根本的な定義。
「古今東西有名ことわざ」での地口はこれまで何度もやったことがありますが、それと「名言」の違いはなんなのでしょうか。
そうそう、「格言」も厳密に言うと「名言」とは違うそうですし。
そうそう、「格言」も厳密に言うと「名言」とは違うそうですし。
調べてみた結果わかったのが、
ことわざ・格言・名言をざっくり区別すると、こんな感じ。
ことわざ・格言・名言をざっくり区別すると、こんな感じ。

今回は「格言」と「名言」の違いはそんな神経質にならなくてもいいのかもしれませんが…。
何にしても題材になる言葉を多く知っていないと句が詠めないので、図書館から借りてきた分厚い『世界名言集』に目を通すこまち。
なんとか、いい句はできそうかい?

さぁ皆様も、こまちや噺家たちとご一緒に。
粋な言葉遊びで、暮れのひと時を楽しく過ごしてみませんか?
そう、あったかい柚子湯に肩まで浸かっているようなゆったり気分で。
粋な言葉遊びで、暮れのひと時を楽しく過ごしてみませんか?
そう、あったかい柚子湯に肩まで浸かっているようなゆったり気分で。

皆々様のご参加ご来場、出演者一同心よりお待ち申し上げております!

ご精読ありがとうございます。
ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝
ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝
タグ:雑俳 川柳 落語