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いろんな用途に使えて重宝、ダイソーの330円洗濯バッグ [お気に入り・おすすめ]


わが家の黒猫たちが目を見張る100均グッズ。
猫も目を見張る.jpg
その名はダイソー『ランドリーバッグ(ロゴ)』税込330円。

この商品は、以前『ホッピングバッグ』として売られていたものの後継品。 45cm四方のポリエステル製、46cmの持ち手付き。
上からランドリーバッグ.jpg

各辺にはワイヤーが通してあり、折り畳んだ状態からワンタッチで展開。
中は広々.jpg
クロヤマさんシロヤマさんたちにはとっては、テニスコートくらいの広さがあります。

☆不要な時には薄く畳めて場所を取らない。
☆ワイヤーが入っているので自立する。
☆表面がメッシュで通気性が良い。
といった特徴があるこのバッグは洗濯かごとしての使用はもちろん、「部屋の隅に置いて普段着やタオルなどを入れる」「キッチンペーパー・トイレットペーパーを複数個収納」「軽い子どものおもちゃを整理」などいろんな使い方を皆さんしてらっしゃいます。

今回私がダイソーランドリーバッグを買ったのは、主にこの人のため。
君臨するニワトリ.jpg
『ヨード卵光』に付いているシールを集めてもらった、ニワトリのぬいぐるみ。
子どもたちが幼い頃にやってきた高さ60cmの巨大ニワトリは、20年以上経った今でも揺るぎない存在感を発揮してわが家に君臨しています。家庭内では本来無敵の生き物であるこまちも、ニワトリさんの前ではなんだか緊張気味。
ニワトリに遠慮.jpg
まさに、「借りてきた猫」状態。

あまりに大きくて押入れには収納できないし、たまにこまちとの面白い写真も撮れたりするのでなんとなく「インテリア?」といった感じでニワトリさんは家の中にいるのですが…。
ちょっと扱いに困るのが、この人を外で干して日に当ててあげる時。 これまでは天気のいい日に車の屋根に乗せて日光浴させていましたが、風やそばを走る車の振動で落っこちてしまうこともよくあり、ニワトリさんを日に当てている間はなかなか目を離せません。

考えるアイコン.jpg

わが家にいるほかの小さいマスコットたちは洗濯ネットにまとめて入れて物干しに掛けておくことが多いので、「ヨード卵ニワトリもそのやり方でできないかなー」と大きめのネットを探してみると…。 こんなのが見つかりました。
特大ランドリーバッグ.jpg
近所のホームセンターで税込990円、ネット通販でも扱いがあります。
あらいぐまラスカルのイラストがかわいいから(これ買ってもいいかな)と最初思ったのですが、女房に訊くと「そんな大きなネット、うちの洗濯には使わないよ」とのこと。

う~ん、本来の用途では使わないものを、1000円近い値段で買うのはちょっと抵抗があるなぁ。そうのべつ、ニワトリさん干してるわけじゃないし。
もっと安価でニワトリ干し以外の使い方もできる通気性のいい袋はないかなと探している時、ダイソーで45cmサイズランドリーバッグを発見・即買い。

広げたバッグにニワトリさんを入れてみると…。
誂えたようにすっぽり.jpg
おお、誂えたようにピッタリ!

早速表へ運んで、布団と一緒に日光浴。
ニワトリ日光浴.jpg
頭と背中をあぶったあとは、お腹も日に当てましょうね。
お腹もあぶる.jpg

1時間ほど干しておくと湿気と埃が取れニワトリさんピカピカ男前に、私も気分スッキリ。

こま正面アイコン笑い.jpg

バッグは畳めば厚さmm程度ですから置く場所には困りませんけど、簡単に移動できる小物入れとして家の中の整頓に役立ちそうですから、まずはすぐしまわないでいろいろな用途で使ってみようと思います。

そうそう、なんといってもこの人が、自分のものにしようとして狙ってますからね
こまちの秘密基地.jpg

※ヨード卵ニワトリについて詳しくは
☆『『ヨード卵光』景品と黒猫、そして箱の「三題ばなし」
にて綴っております。未読の方はぜひ、お目通しくださいませ。

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入船亭扇治・記

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静岡名菓『こっこ』は「萩の月もどき」にあらず! [お気に入り・おすすめ]


かわいいヒヨコ柄パッケージのお菓子を買ってもらい、喜ぶ黒猫こまち。
嬉しいこっこ.jpg

2024年11月半ば、学校公演で焼津に行ってきました。これが私にとって2年ぶりの静岡県訪問。コロナ前までは伊豆長岡温泉で年4回お座敷落語の会を開いてもらっていたので、こんなに静岡が縁遠くなるとは思いもよらぬこと。

今回久しぶりで駿河の土を踏んで嬉しくなり、大好きな静岡名物『こっこ』の8個入り(税込1080円)を購入。いそいそうちに帰って目立つ黄色の包装紙をはがすと、看板のヒヨコキャラクター・こっこちゃんが迎えてくれます。
黄色いしあわせ.jpg

箱の裏にも、楽しい絵が。
裏にも楽しい絵が.jpg
こっこちゃんたちがマフラー巻いたり毛糸の帽子被ってますから、これは季節によって変わるイラストの冬バージョンなんですね。

箱の蓋を開ければ、中にはこっこの2個入りが4パック。
箱を開ける.jpg
個包装のパッケージにもかわいいイラストが描かれており、中身を食べる前からクロヤマさんシロヤマさんワクワク。
かわいいパッケージ.jpg

袋上部には「ココから開封できます」と案内が。
ココから開封.jpg
最近加齢で握力が落ちこういう袋を横に開けるのがけっこう大変だったりするので、この配慮はありがたい。また、「ココから」のココは「こっこ」にも掛けてあるのかな?

個包装を開け中袋を取り去ると、ほんのり甘い香りとともに黄色くてフワフワのお菓子のお出まし
ふわふわで黄色.jpg
ぐりとぐらが作ったカステラを、ぎゅ~っと小さくしたみたい。

2年ぶりのこっこ、手にとって間近でじっくり眺めます。
こっこを愛でる.jpg
「幾久しき対面、そちも健吾で何よりじゃ…」落語『目黒のさんま』に出てくる殿様みたいな了見になり、手のひらサイズのお菓子を愛でることしばし。

じゅうぶんに久闊を叙し、いよいよ食さんとこっこを半分に割ると…。
中にはホイップクリーム.jpg
新鮮な卵をふんだんに使った生地に包まれた、富士の冠雪を思わせる白いクリームが出てきます。
このクリームの量が多過ぎず少な過ぎずで、私にとっては絶妙のバランス。

大これに決まり.jpg

全国に数ある仙台銘菓『萩の月』類似商品の一つと言われる『こっこ』ですが、前者が「カスタードクリームを包んだ焼き菓子」なのに対し後者は「ホイップクリームを練り込んだ蒸し菓子」という違いがあります。 全体の食感としては、
『萩の月』:みっちり濃厚
『こっこ』:あっさり軽め。
「南アルプスの伏流水使用」と商品紹介で謳われている通り、甘いお菓子でありながらいい意味での「水っぽさ」がこっこ独自の味わいかなーと私は思います。

こま正面アイコン基本形.jpg

さて、この『こっこ』は家族へのお土産で買ってきたのですから。 肝心のこの方にはブログ用撮影始めるに先立ち、いの一番で見せてあげましたよ。
箱を点検.jpg
ひとしきり箱をチェックして、
様子を見るこまち.jpg
「うん気に入った、これこまちのね!」
箱に乗っかる.jpg

ちょっと待ってこまちさん、中身を出したらもちろん箱はあなたにあげるから。ここは一つ撮影に協力してくださいよ。

「は~い」と二つ返事の黒猫と、静岡銘菓のツーショット。
こっことツーショット.jpg
こまちの黒に包装紙の黄色がよく映えます。

こま正面アイコン笑い.jpg

来年こそは長岡温泉の会が復活して、イチゴ・バナナや抹茶の期間限定こっこも買ってこられるようになるといいなー。



※株式会社ミホミの『こっこ』商品ページは見るだけでも楽しいので、よろしければ以下のリンクからアクセスしてみてください。
☆黄色いしあわせ こっこ
https://cocco-cocco.jp/
☆こっこオンラインショップ こっこラインナップ
https://shop-cocco.jp/c/gr_cocco_lineup/cocco

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入船亭扇治・記

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扇風機としても立派な働き、高コスパのドンキ製サーキュレーター! [お気に入り・おすすめ]

お披露目サーキュレーター.jpg

ドン・キホーテのPB(ピープルブランド=製造元との共同開発製品)サーキュレーターはコスパが良く高機能、夏場は扇風機代わりに使えてとても快適!

7000円を切る
DCサーキュレーター

(サーキュレーターなるもの、うちにも1台欲しいなぁー)、筆者はこの一年ずーっとそう思ってきました。
私の部屋のエアコンは暖房運転時部屋の暖気ムラを感知すると自動で空気を撹拌してくれる親切設計。とてもありがたいのですが一つ贅沢を言わせてもらうと、その時にエアコンから出る風が身体に当たってけっこう寒いのです。
サーキュレーターと併用すれば直接循環風を浴びることはないし、エアコンの稼働効率が上がるので節電にも繋がる。

そんな思いを胸に迎えた2024年夏は、6月のうちから猛烈な暑さ。エアコンをつける時間が増え電気代が心配な私は、本格的にサーキュレーターの購入を検討することに。

製品に求める条件は、
①消費電力が少ないDCモーター搭載。
②風量を細かに設定できる。
③上下左右の首振り機能。
④切タイマー付き。
⑤リモコン操作が可能。
⑥リズム風運転ができる。
⑦できるだけ場所を取らないもの。
⑧そんなに、お高くないもの。

①~⑦の条件を満たす製品は店頭やネットでたくさん見つかりましたが、残念なことに⑧のポイントに合致するものがなかなかない。どうしても商品価格が8000円台から1万円以上になってしまうのです。

考えるアイコン.jpg

仕事がヒマになる8月を控えてあんまりお金かけたくないし、でもサーキュレーターは欲しいしなぁ…。もう少し安いのないかなー。
そう思いつつ浅草演芸ホール出番の前に立ち寄ったドン・キホーテで、この商品を見つけて一目惚れ!
売っているところサーキュレーター.jpg
品番PT-DCC-BK、15cmコンパクトサーキュレーター。

「静音省エネ」「上下左右自動首振」「風量5段階調整」「リズム風」「切タイマー付」と私が求める機能が全部入っていて、お値段税込6578円。 これなら予算内に収まると、喜び勇んでこの商品に決定!

PT-DCC-BK
実際の使用感

後の買い物を楽しみに寄席を済ませると、うちの近所のドン・キホーテ環七方南町でPT-DCC-BKサーキュレーターを手に入れいそいそ帰宅。

「音が静かだから寝室でも使える」「前後のガードが簡単に外せて掃除が楽」とか、
お手入れ簡単.jpg
「リモコンで便利に操作」
操作の仕方.jpg
なんて説明が書いてあって、箱を見ているだけでも楽しい。

ワクワクドキドキしながら、開封の儀。
正面からサーキュレーター.jpg
内容物はサーキュレーター本体・動作確認用電池内臓のリモコン・取扱説明書。※ヤマト運輸マスコットは含まれておりません。



では電源を入れて、実際にサーキュレーターを動かしてみましょう。
さらにアップ操作部.jpg
この手の機械は物理ボタンから壊れてくることが多いので、リモコンですべて操作できるのは高ポイント。

首振り機能は、左右が60度。
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上下は80度。
上下首振り.jpg
上下左右同時運転も可能。

モーター音・羽根の風切り音・首振りのギア音、どれも微かで静音の看板に偽りなし。

冷房運転のエアコンと併用すると、設定温度を1~2度上げても涼しい風が部屋中に流れとても快適。

じゅうぶん部屋が冷えたところでエアコンを切り、サーキュレーター単体だけの風に当たってみます。
ピンポイントで直線的な送風をするサーキュレーターは、広い範囲に柔らかい風を送る扇風機の代わりを100%務めることはできないと言われてますがどうしてどうして。PT-DCC-BKは首振り機能やリズム運転をうまく使うと、小型扇風機として立派な働きをしてくれました!

エアコンでしっかり部屋の温度と湿度を下げておけば、後はサーキュレーターの風だけでしばらく快適に過ごすことができる。
今わが家では「1~2時間冷房→エアコン切ってサーキュレーターを3~5時間運転」というスパンで両者を活用し、日々の電気代をぐっと安く抑えることができています。

こま正面アイコン笑い.jpg

そんな優れもののドン・キホーテPBサーキュレーターPT-DCC-BK、こまちも暑いからって寝てばかりいないで読者の方におすすめしてよ。
こまちとサーキュレーター.jpg
ハイ、わかりました!
上向きサーキュレーターとツーショット.jpg
黒いものどうしのよしみ、こまち張り切ってサーキュレーターと一緒に上を向いてツーショット。

6000円台で手に入る夏冬通しての快適生活グッズ、ぜひ皆様もお近くのドン・キホーテでご覧になってみてください。

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入船亭扇治・記

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聖なる日に読み返したい、超短編ミステリ [お気に入り・おすすめ]


街のクリスマス気分最高潮の12月24日、久しぶりでこんな本を書棚から引っ張り出してきました。
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エラリー・クイーン編『ミニ・ミステリ傑作選』東京創元社刊。

読み応え十分の
ミステリ詰め合わせ

アメリカミステリ黄金期を支えた作家の一人(ほんとは二人だけど)であり、編集者・アンソロジストとしても多くの業績を残したエラリー・クイーン。
そのクイーンが1969年に編んだ『ミニ・ミステリ傑作選』には、古今東西のショートショートがなんと67編も収録されています。

驚くアイコン.jpg

作者はミステリ専門作家だけでなく、SF界の大御所アーサー・C・クラークやセルヴァンテスにモーパッサンといった文豪まで多士済々。

1編が3~5分ほどで読める超短編ばかりですから、就寝前のナイトキャップがわりに・旅のお供に最適。

1975年に邦訳を初版で買って以来、私は数年おきにこの本を開き何篇か拾い読みしては楽しんでいます。

味わい深い「時の流れ」

私が今回この時期に『ミニ・ミステリ傑作選』を手に取ったのは、収録作のうちある二編を無性に読み返したくなったから。

一つはクリスマス短編定番中の定番『賢者の贈り物』からの連想で、O・ヘンリーの『二十年後』
そしてもう一編は初読時の感動が忘れられない、アーサー・ミラー『ある老人の死』

たまたまどちらも警官が登場し「時の流れ」を扱った作品、忘れがたい読後感が残るストーリーです。



『二十年後』

雨もよいの夜のニューヨーク、時刻は午後10時前。
巡回中の警官は古びた金物店の前に立っていた男から、「自分は怪しい者ではない」と声をかけられる。

その男・ボブは今夜この時刻、昔別れた親友ジミーと再会するためここに来たのだという。
西部でひと旗あげるため街を出るボブと、友人から一緒にと誘われてもニューヨークに残ることを選んだジミー。二人は昔その場所にあったレストランで一緒に食事し、「たとえ互いがどんな立場になっていても、20年後の午後10時にはまたここで会おう」と約束して袂を分かつ。

警官が「友人に会えるといいね」言い残して去った後、霧雨のなか友を待ち続けるボブ。
そして10時を過ぎた時、通りの向こうから近づいてきた男が「君か?」と声をかける…。



『ある老人の死』

深夜2時近くの大衆食堂。
「ついさっき、人が死んだ」。
カウンターに座った警官が、顔馴染みの店員に向かって問わず語りに話を始める。「それがおれの知ってる人だった」と。

工場地区のスラム街で死者が出たとの通報で駆けつけた警官は、貧しいアパートのそばまで来た時10年前のことを思い出す。そこは、自分がまだ駆け出しの頃に担当した現場だったのだ。

みすぼらしいアパートの一室で自ら命を絶とうとした、年金暮らしの孤独な老人。
一命はとりとめたものの自殺願望が強くこのままでは精神病院送りにしなければならない老人と、その場で新米警官はある約束を交わした…。



『二十年後』は短編の名手O・ヘンリーの面目躍如たる切れ味・『ある老人の死』の方は社会派作家アーサー・ミラーらしい余韻を残してと、それぞれの結末のつけ方は違いますが。両作品とも短いながら、ミステリの域を超えて人生の重みというものを感じさせてくれます。

私は今回読み直すまで(どっちかはクリスマスの日の出来事だったよなー)と、すっかり思い込んでいました。
そんな”クリスマス”テイストも漂う二作品をご紹介した本稿、結びに「猫リース」をご覧いただいて締めといたしましょう。

クリスマスリースこまち.jpg

皆様、Merry Christmas!

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入船亭扇治・記

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東高円寺鰻の名店『小満津』さん、15年ぶりの訪問! [お気に入り・おすすめ]


胸を高鳴らせてお店の前に立つ、食レポーターの黒猫こまち。
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彼女が大緊張するのも当然、今から入るのは東京屈指の鰻名店『小満津』さんなのですから!

本当に久しぶりの
名店再訪問

青梅街道沿い・地下鉄丸の内線新中野駅と東高円寺駅間に位置するこのお店は四世代に渡り鰻ひと筋を貫き、東京いや日本中の鰻ファンから愛され続けています。

通りに面したお店の窓に掲示された、途切れず『ミシュランガイド』認定店であることを示す輝かしきシンボル。
輝くミシュラン.jpg
その輝きあまりの眩しさに、写真が反射して見づらいのはご容赦ください。

お店の玄関先には、「当店は予約のみ」と書かれた看板。
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良い食材をおいしく提供し、お客様にゆったり過ごしていただくための完全予約制。

普段は近所のラーメン屋などで
私「ごめんください、一人です」
店主「空いてるとこ適当に座って、今水出すから」
という生活をしている弱小噺家が、なぜこのような名店を訪れることができたのか?

実は私の師匠・九代目入船亭扇橋と京橋でお店をやっていた二代目小満津ご主人は遠い親戚関係にあたり、二代目のお孫さんである現店主・前田治雄さんが東高円寺で新規開店してからも親しくお付き合いさせていただいておりました。
看板は師匠の字.jpg
今のお店の看板の文字も、九代目の筆になるもの。

その縁があって私なんぞも、小満津さんが常連のお客様向けに開いていた落語会に出させてもらったりとお世話になっていたのです。
当時のお店は青梅街道から少し奥へ入った閑静な住宅街の一角に建つ、風情ある木造一軒家でした。そこから15年前(2023年現在)現在の店舗に引っ越されたのは知っていたのですが、こちらもまだ子育ての真っ最中だったりして何かととりまぎれ新しいお店にはずっと伺わずじまい。

それが今度また、久しぶりで落語会を復活させてくださるというのでお声がけいただきました。結果的に10月29日に予定されていたその会はお客様の都合で延期になったのですが、ちょうどいい機会だと思い「キャンセルなさった方の代わりに、当日家内と二人で食事に伺っていいですか?」とお願いしてみたら女将・前田恭子さんから「おいしいものを用意して待ってますから、ぜひどうぞ!」というありがたいお返事が!

お言葉に甘え、日曜のお昼に夫婦して小満津さんへお邪魔することになったのです。

親子二代の職人技
女将さんの神接客

私たちが入店するとすかさず「いらっしゃいませー」女将さんが15年の歳月を感じさせぬ明るさで迎えてくださいました。
その後ろでニコニコなさっているご主人も髪には白いものが増えて年相応の貫禄がつきましたが、板場を離れたとたんに優しくなる目元は昔のまま。

そしてこれは時の流れを感じて嬉しい驚きだったのが、私が前のお店に行っていた頃小学生だった次男・孝介さんが四代目として入店していたこと。
問屋から始まり錚々たる鰻の名店で修業を続けてきた息子さんと、父親である現ご主人が二人で焼く鰻。
楽しみだなぁ。

この日のお昼はなんと私たち夫婦で貸し切り、板場が見える奥まった良い席を用意していただきました。
奥のテーブルにて緊張.jpg
いつもやんちゃな食いしん坊こまちも、名店ではさすがにかしこまった様子。

久闊を叙し、グラスビールで私ども夫婦・お店の皆さんとで乾杯。
お料理の一番手は「お通し三点盛り」。
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歯応えがあるのに柔らかいかぶと煮・絶妙に味が沁みたカボチャとトマト。そして私が昔から大好きなのが、鰻の骨せんべい!ちょうどいい塩味でカリっと揚がっており、ビールとの相性抜群。



続いて串焼き、ご主人が火にかける前の食材をまず見せてくれます。
焼く前の串4種.jpg
右から背びれ・肝・中落ち・生ひれ。

食中酒としての日本酒をすごく勉強してらっしゃる女将さんのチョイスに従い、さっぱりめの『磯自慢』から始めていろんな銘柄を贅沢に繋げていくうち、串が焼き上がってきました。

数匹分の背びれを使った串焼き。
背びれ焼き.jpg
噛むと皮の塩気に続いてねっとりしたコラーゲンの食感。
「蒲焼に残った背びれの小骨が気になる」とのお客様の声を聞いたご主人が、(それなら火を通した背びれの部分を、別の一品にしてみよう!)思い立って開発した小満津さんオリジナルの串。
その日のメニューにあったらラッキーの逸品です。

ほかの串も炭火の遠赤外線効果で、表面はパリッと中はジューシー。
串焼き盛り合わせ.jpg
熱いうちにハフハフかじりついて、どっしりした味わいのお酒『而今』を口に含む。素材・タレ・炭火の香り・お酒が口中で渾然一体となり、これぞ和食の醍醐味。



コースも佳境に入り、う巻の登場。
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お皿に乗ったお店の焼き印入りのふっくらした卵焼き、さながら豊満な美女がベッドに横たわってこちらを誘っているよう。
中の鰻が見える角度で、写真撮ればよかったなぁ。



ここでいよいよ、このひと品が。
白焼き.jpg
し、白焼き。
思わず舌がからまってしまったのは、岐阜で生まれ育った私にとって蒸してタレをつけずに焼き上げる鰻は「江戸・東京の粋」を体現する憧れの料理だから。

焼きたてで身から油がじわじわ沁みだしてくる、身の厚い鰻。
これだけ白く焼き上げるのは、親子二代で心こめて腕を振るう職人技ゆえ。
「ワサビをつけた白焼きには、これが合いますよ」と絶妙のタイミングで女将さんが次の銘柄を勧めてくださるので、盃もどんどん重なっていきます。
ずらり日本酒.jpg



炭火の香り高い白焼きを完食すると、これも私が小満津さんで大好きな『うざく』の出番。
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かなりの老舗でもうざくの鰻は作り置きしてある店があったりするそうですが、小満津さんではこの料理のため新たに焼き上げるのが売り。 だからおしまいまで鰻の身が合わせ酢で崩れることなく、しっかりした食感が保たれています。



おいしい鰻とお酒で過ごしてきた店内の時間も、そろそろフィナーレ。
ぬか漬け盛り合わせ.jpg
大きな器に盛った自家製ぬか漬け(左にいるコンニャクが絶品!)を露払いに、うな重が本日のトリを務めます。
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重厚な塗りの器、蓋を開けると…。
うな重全容.jpg
おお、重箱いっぱいに広がるまるまる鰻一匹分の蒲焼き。
安いチェーン店の鰻丼のことを思えば、「下のご飯が鰻でほとんど見えない」とはなんと贅沢なことか。

鰻の照り具合・タレご飯の色合いを目で堪能したあと、満を持してお重の左下から食べ始めます。ひと口分の蒲焼きとご飯が、口中でホロリと崩れまた混じり合って。「和風ケーキ」と形容したいこの食感が、私のとっての東京鰻重の味わい真骨頂。

時折りお酒とともに、すっきりした味の肝吸いで口を洗いながら。
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箸を進めてきた鰻重、やがて箱の底の赤い塗りがすっかり見えてコースはお開き。

どんなおいしい料理でも食べ終わる頃は(もうおしまいかー)とちょっぴり寂しい気持ちになったりしますが、15年ぶりにいただいた小満津さんの鰻は一食で見事に完結。まさに「堪能した」という言葉がふさわしい。
「今は満腹満足、でもまた近いうちに食べに来たいなー」という魅力に溢れています。

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わざわざお店の外まで見送りに出てくださった皆さんに別れを告げ、秋の午後一杯機嫌でぶらぶらうちまで歩いて帰る(それくらい近い距離なのです)。
たまにはこんな贅沢な食事もいいねー、夫婦で言葉交わしながら帰宅すると…。「アタシ置いてどこ行ってたのー、なにおいしいもの食べてきたの、ずるいー!」
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お腹空かした留守番猫がえらい剣幕で待っていました。

ごめんごめん、でもこまちのおかげでお父さんお母さんゆっくりできたよ。
ご褒美カリカリあげて今食べてきた鰻の話を聞かせたら、こまちもすっかり小満津さんのファンになったようです。
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「鰻資金を貯めて、今度はこまちも一緒に行くニャ!」

小満津さん、鰻ちゅ~る出してくれるといいね。

☆『東高円寺 小満津』公式サイト
https://unagi-komatsu.com/

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入船亭扇治・記

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