旗津島フェリーからの眺めとご当地ドリンクを満喫、そして想定外の出港~2024年迎春クルーズ乗船記その⑤~ [旅のアルバム]
2024年元日午前中を、台湾・旗津島で過ごした筆者。
再びフェリーに乗り、本島高雄市内へと戻ります。
10分で味わう船旅気分
来る時はゆるキャラ『高雄熊』がラッピングされた船でしたが、帰りはこれ。
世界的にメジャーなキャラクターが描かれた船体に乗り込む観光客の多くは、私と同じく嬉しそうに写真を撮っていました。
あっ、高雄熊が嬉しくなかったというわけではありませんからね、念のため。
あっ、高雄熊が嬉しくなかったというわけではありませんからね、念のため。
鼓山フェリー乗り場までの所要時間約10分。あっという間ではありますがその気になってデッキから見渡せば、けっこう船からの眺めを楽しむことができます。
旗津島乗り場の建物はまだ新しく、レトロ調の外観が昔の港風景を彷彿と。
旗津島観光スポットの一つ、高雄灯台。
海側の壁をカラフルに塗った建物群。
陸上で見るのとはまた違った視点での景色が、船旅気分を盛り上げてくれます。
陸上で見るのとはまた違った視点での景色が、船旅気分を盛り上げてくれます。
生活感溢れる、こういう看板でさえも。
それなりに海をイメージした外壁塗装にしてあると思うのは、穿ち過ぎでしょうか。
短くも楽しい航海を経て、船が鼓山輪渡站へと戻ってくると…。
おや、旗津島へ渡る時には気づきませんでしたが、岸壁上に誰か寝ている人がいます。
ロンパースに赤い頭巾の、大きなマスコットオブジェ。
残念ながら今回は近くで見ることかなわず、ネットで調べても情報がヒットしなくて、結局どんなキャラクターだったのかわからずじまい。高雄再訪の機会があったら、ぜひ正面から顔を見てみたいもの。
残念ながら今回は近くで見ることかなわず、ネットで調べても情報がヒットしなくて、結局どんなキャラクターだったのかわからずじまい。高雄再訪の機会があったら、ぜひ正面から顔を見てみたいもの。
私たちの乗ったフェリーが着岸し、次に出る便の船名。
目の前に「幸福」があるというのは、いい気分。
地元の人気ドリンク体験、
そして定刻過ぎの出港
そして定刻過ぎの出港
フェリーを下り、来た時とは逆の道を辿ってで西子湾駅へ戻ります。
こまちは途中にあるこんな店が気になりますが…。
限られた自由時間内に次のスポットに行きたいので、我慢してついてきてください。
こまちは途中にあるこんな店が気になりますが…。
西子湾到着、今度は地下鉄(MRT)で中央公園駅まで。
車・バイクでの移動が主流の台湾では、日中の鉄道は本当に空いています(車内は停車中に許可を得て撮影)。
車・バイクでの移動が主流の台湾では、日中の鉄道は本当に空いています(車内は停車中に許可を得て撮影)。
中央公園駅から徒歩5分の交差点にあるこのお店が、お目当てのご当地グルメスポット。
ご案内役の歴史学博士S先生大絶賛の、『高雄牛乳大王』。
パパイヤを代表とする様々なフレーバーのミルクシェイク(私たちの世代は”ミルクセーキ”と言いたいですね)は、屋台などでも売られている台湾の人気ドリンク。
新鮮な生乳が売りの『高雄牛乳大王』は創業1966年。台北にも同じ名前のチェーン店がありますが、こちらがはしりなのだそうです。
新鮮な生乳が売りの『高雄牛乳大王』は創業1966年。台北にも同じ名前のチェーン店がありますが、こちらがはしりなのだそうです。
軽食も扱っている店内は、清潔なファストカフェといった雰囲気。
看板メニューの木瓜(パパイヤ)牛乳、お値段は70元くらいだったかな?
看板メニューの木瓜(パパイヤ)牛乳、お値段は70元くらいだったかな?
ストローで飲めるようになっていますがここはあえて表面のフィルムをはがし、腰に手を当て「正しいフルーツ牛乳作法」に則って味わってみました。
よくシェイクされた生乳のきめ細かい舌触りと南国らしいパパイヤの甘酸っぱさが相まって、(台湾に来てるんだなー)しみじみ感じさせる一杯。
その後はショッピングモールで買い物をすませ、13時頃ににっぽん丸へ帰船。ダイニングでお昼をいただき、夜にメインホール予定されている『新春寄席』の打ち合わせをしているうち、16時の出港時刻が迫ってきます。
15時半過ぎにプロムナードデッキへ出ると、岸壁では現地の方々がお見送りの準備を。
私も出港風景を撮影しようと、カメラを構えて銅鑼の音が鳴るのを待っていたのですが…。 定刻を過ぎても船の動き出す気配がありません。
出入港時刻が厳密に守られているのが原則のクルーズ船で、これは異例のこと。 やがて、「現在予定時刻を過ぎておりますが、高雄港湾局より出港を見合わせるよう通達が来ていますので、今しばらくお待ちください」との船内アナウンスが流れます。
出入港時刻が厳密に守られているのが原則のクルーズ船で、これは異例のこと。 やがて、「現在予定時刻を過ぎておりますが、高雄港湾局より出港を見合わせるよう通達が来ていますので、今しばらくお待ちください」との船内アナウンスが流れます。
(どうしたんだろう?) 船内と岸壁上に動揺が広がる中、第二の放送が日本時間16時10分に発生したあの自然災害を告げました。
2024年1月1日、能登沖地震発生。
被災された方々・ご関係の皆様には、あらためましてお見舞い申し上げます。
2024年1月1日、能登沖地震発生。
被災された方々・ご関係の皆様には、あらためましてお見舞い申し上げます。
台湾と日本では時差が1時間ありますので、にっぽん丸が出港時刻を迎える時には既に地震第一波が起きた後。こちらの海域に地震の影響がないか、港湾局ではずっと安全確認を行っていたのです。
やがて聞こえてきた
とのゼネラルマネージャー自らのアナウンスとともに、にっぽん丸は台湾時間17時過ぎに高雄を出港。
とのゼネラルマネージャー自らのアナウンスとともに、にっぽん丸は台湾時間17時過ぎに高雄を出港。
午前中に見たばかりの旗津島フェリー乗り場に別れを告げ。
突堤ゼロポイントを通過して、船は次なる寄港地へと向かうのでした。
その後テレビのニュースをご覧になって地震の詳細がわかってくると、お客様も闇雲な不安からは若干開放されたのでしょう。船内には次第に落ち着きが戻ってきます。
それでも日本で大きな災害が起きた直後、旅前半と同じように迎春クルーズを楽しむというのは無理な話。 出港後の元日船内イベントについて船側で協議した結果、その夜予定だった『新春寄席』は「1月3日に延期」と決定。
これは、英断でした。
ほかの芸能ならともかく落語をその日のうちに聴くのはお客様にも抵抗があるでしょうし、演ずる私もやりづらい。
ほかの芸能ならともかく落語をその日のうちに聴くのはお客様にも抵抗があるでしょうし、演ずる私もやりづらい。
そして本来寄席とお楽しみ抽選会が行われるはずの時間帯には、シアターで名作映画のDVD上映が行われることに。
「作品名につきましては、後ほど船内掲示板にてお知らせします」という放送を聴いて、映画好きな私が(何をやるのかな?)と確かめに行くと…。新春寄席の代替プログラムに選ばれたのは、この名作でした。 『ローマの休日』。
これならどこからも文句は出ず、ご覧になった方が穏やかで幸せな気持ちになれるでしょう。
「作品名につきましては、後ほど船内掲示板にてお知らせします」という放送を聴いて、映画好きな私が(何をやるのかな?)と確かめに行くと…。新春寄席の代替プログラムに選ばれたのは、この名作でした。 『ローマの休日』。
これならどこからも文句は出ず、ご覧になった方が穏やかで幸せな気持ちになれるでしょう。
この映画ラストでの、オードリー・ヘップバーン演じるアン王女の言葉のように。
なんて言ってみたくなりました。
なんて言ってみたくなりました。
さぁ、明日は基隆に寄港。 続きは、また稿をあらためまして。
※本乗船記シリーズ他記事
入船亭扇治・記
2024-01-30 16:00
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