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楽しくしっかり摂ろう、クルーズ船のお食事~船旅を満喫するための、大事なエネルギー源 [旅のアルバム]


豪華客船の旅、大きな楽しみの一つ=「食事」。
でもあまり運動しないで、上げ膳据え膳だと…。
「下船したあとの、体重計が心配!」という方、いらっしゃるかも。
食べすぎ体重計.jpg

ところが意外と、
そうでもないんですよ。



船窓からの景色も、
大変なごちそう!

2021年4月7日から、4泊5日間。
昨年11月以来の、客船にっぽん丸乗船。

出航当日は、東京を朝6時30分発のぞみ号で新神戸まで。
コロナ禍始まってから、初めての新幹線。
乗客の数が少ないのと、車内ではほとんど声が聞こえないのにはちょっと驚き。

新神戸到着、タクシーで港へ。
無事に乗船…おや?
客室挨拶.jpg

共同執筆猫が、先に来ているではありませんか!
ブログ主を心配して、こまちが東京から分身を送ってくれたのでしょう。
ありがとう、これは心強い。



午前11時にっぽん丸は、『ぐるり九州クルーズ』へ向けて出航。
部屋で荷物をほどいているうち、お昼ご飯の時間に。
早起きして朝食抜きの私、いそいそと2階メインダイニング『瑞穂』を訪れます。

あまり混んでいなくて、窓際の席に座らせてもらえました。
窓際の席.jpg

普段はお客様優先、出演者は基本的に遠慮すべき特等席。
船窓に広がる景色を眺めながらの食事、おいしい料理の味がさらにランクアップ。

今クルーズ、最初にいただいた食事はこちら。
最初の昼食.jpg

・長崎県産 温素麺
・博多にわかソースの豚生姜焼き
・蛸の酢の物
・ベーコンとグリーンピースの炊き込みご飯
このほか、甘味で『浮島』が付きます。

「食のにっぽん丸」というキャッチフレーズの通り、繊細かつしっかり下味をつけた絶妙の味わい。
ぺろりと全品たいらげ、「ごちそうさまでーす」 大満足でダイニングを後にします。


孤食でも、ゆったりと

それから5時間30分後の、
午後6時40分。
私は再び、ダイニングのテーブルに着きました。
夜に2回ある高座の合間に、出航初日の「ウェルカムディナー」いただくためです。

あまりうまくない写真で、人が食べた食事の報告をくどくどとしてもご迷惑でしょうから。
フルコースの内容だけ、ざっとご覧いただきましょう。
初日のディナー.jpg

仕事前なのでアルコールは抜きですが、それでもじゅうぶん料理を満喫。
孤食にもかかわらず、ゆったりと1時間近くかけて頂戴しました。
2回公演の時間間隔が詰まっている時は、フルコースを8分でかっこんだことも。 それを考えたら、本当に豊かな晩餐。


満腹・満足なのに…
「夜食」の誘惑

まんぷくダイニング.jpg

このこまちのように、満ち足りた気持ちでダイニングを後にした私。
ひょいと脇を見ると、入り口付近の掲示板に「今宵のお夜食」の案内が。
カレーちゃんぽんの案内.jpg

『本日のおすすめ カレーちゃんぽん』の文字が、私の胸にぐさりと突き刺さります。
麺類もカレーも大好きな私には、盆と正月が一緒に来たような一品ではありませんか!

今はお腹いっぱいだけど、このあとまた一席やるわけだしな…。
よしっその時食欲があったら、食べに来てみよう。
まだお腹空いてなかったら、やめればいいんだから。
そう自分に言い聞かせて、部屋に戻りました。



さあ、そのあとは…。
高座でしゃべっていても、パソコンで写真の整理をしていても。
頭の中を”カレーちゃんぽん”の10文字が、ぐるぐる駆け巡ります。

そして、夜食サービス開始の午後10時30分
みっちりフルコース収めたお腹は、まだ「空腹」というほどではありません。

普段なら、そのまま寝てしまうような腹具合。

でも、カレーちゃんぽんなんて食べたことないからな…。
気になるな、このまま寝たら後悔しそうだな。

そうだ、ブログ記事にしなくちゃいけないんだから!
取材で、どんなものか一杯だけ少なめにもらおう。
そう決心して、その日三度目のダイニング訪問。

結果は…。
夜食 カレーちゃんぽん.jpg

眼目のカレーちゃんぽんのほかに、もう一つのおすすめ『稲荷餅』までとってしまいました。

カレーちゃんぽんのスープは、にっぽん丸秘伝ビーフカレーをベースにしているのでしょうか。
スパイシーで味わい深いおつゆに、ちじれ具合の強い細麺がよくからんで。

うん、これならもう一杯いけるな!
お代りしたい気持ちを、今の時刻とその日のうちに摂取した総カロリー天秤にかけ。
ぐっとこらえて、後ろ髪引かれつつ席を立ったのでありました。


けっこう体力を使う、
船内での生活

私はご縁あって、現にっぽん丸就航翌年から仕事で乗せていただいております。
その経験から申し上げるのですが、船の食生活で極端に体重が増えたということはいまだかつてありません。

確かに船内では朝昼晩+夜食のほか、無料の軽食やお菓子類のサービスもありますので。
その気になれば、四六時中口を動かしていることも可能です。

そんな極端なことはしなくても、豪華な食事が一日3~4回。
やっぱり太りやすいんじゃないの?とご心配な方へ、朗報。
普通に船内生活送るだけで、実はかなりの体力を使いカロリーも消費しているのです。

寄港地での散策や、夜のダンスタイム(現在は中止)などのほかにも。
船内での移動だけでも、けっこうな歩数歩いているもの。

にっぽん丸の全長は、167m
外殻や空調設備など差し引いた、実際の居住空間はどれくらいか。
船の方に聞けばわかるのでしょうが、ここは自分で歩いて調べてみましょう。

船首部にある私の客室から、最船尾の大浴場まで。
歩いて156歩。
私の歩幅が71cmとすると、
廊下の長さ約132.76m。

長い廊下 .jpg

この距離を一日最低5、6往復。
多い時は10往復以上します。
船内での一日平均の移動距離、私の場合「ステイホーム」自粛期間のそれより。おそらくずーっと、長いはず。



廊下を歩くほかにも、気がつかないうちに体力を使っているのが「揺れへの無意識な対応」。

お客様に快適な船旅を楽しんでいただくための航海ですから、操舵室では細心の注意を払って穏やかな海域を進むよう航路を設定。

急に発生した低気圧などで、部屋で座っていてもエレベーターのような上下動を感じたこともありますが。
けっして船には強くない私でも、そんな経験は30年乗らせてもらっていて数えるほど。

それとは矛盾するようですが、どんなに大きくて船員さん方が気をつけて操舵していても。
大海の中にあっては、豪華客船といえど木の葉のようなもの。
岸壁に係留されている時でも、船体は波に洗われ揺れています。
微妙に揺れる船.gif

同様に鏡のように穏やかな海を航海中でも、波のうねりやエンジンの振動で微妙な揺れは発生。
身体の防衛反応で、自分でも気づかないうちに足を踏ん張ったり腰を落としたり。「揺れへの対応姿勢」をとっているのが、船内での暮らし。

無意識のうちに使うその体力で、それなりのカロリー消費しているんだろうなというのが私の実体験。

逆に言うと、きちんと食べておかないと航海半ばで息切れしてしまうことも。

だから船旅での食事は楽しみであると同時に、自分の身体への大切なエネルギー補給。

豪華なお料理に舌鼓を打ちながら、ゆったり海を往き各地を巡る。
「クルーズは、一番贅沢な旅の形」と言われる所以。

ぜひまた気軽に旅を楽しめる日常が戻ったら、客船にもお乗りください!
たまたま私やこまちも、ご一緒しているかもしれませんよ。

操舵室上から眺める.jpg

蔦飾り線.png

お開きまで
お付き合いいただきまして、
まことにありがとうございます。
ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝

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花のお江戸にもあった、歓楽地への時短要請~コロナ禍の今こそ見習いたい、八代将軍の粋な政策 [江戸のトリビア]


今回のコロナ禍が、
後世「歴史」になった時。

状況を象徴するキーワードの一つになるであろう、「飲食店への営業時間短縮要請」=詰めて「時短」
時短営業.jpg


今回が初めてではない
お上の時短要請

本記事冒頭をiphoneで執筆中、「じた」と打ち込むと変換候補2番目に「時短」が出てきました。
私はこれまでその言葉をスマホで打ったことはないので、それだけ人口に膾炙した用語になっているという証左でしょう。

要請を受けて本来なら書き入れの時間帯前に、営業終了なさっているお店の方々。
お仕事や所用・行楽帰りの食事を、楽しみにしている皆様。

そういう方のご苦労はお察ししますし、私も飲食店さんでの落語会がいくつか中止になっています。

私の田舎では今でも、一番近いコンビニまで歩くと20分くらい。
夜9時以降までやっている飲食店は、スナック系のほかは駅前に2・3軒あるかないか。

でも都市部に暮らす現代人は、どんどん宵っ張りになって。
お店などそれを取り巻く環境も、時代に応じて変化。

その中での時短要請、各本面に大きな影響を及ぼしていることは私なりに理解したうえで。

「庶民が飲食や娯楽を楽しむのに、時の権力者から時間制限を設けられた」ケースは、戦時中は別として今回が初めてではないこと。
ご参考までに、本記事で触れてみたいと思います。

今を遡ること400年前の、江戸時代。
この超有名人気スポットが、営業の形態と時間をお上から厳しく規制された時期がありました。
東叡山 花見.jpg


「上様が寝られぬ」
お寺からのクレーム


当時の江戸人口のおよそ半数が出かけたとされる、春のイベント「お花見」。
上野のお山はその中でも常に、No.1の人出を誇っていました。

しかし享保年間(18世紀初め)に入り、事情が一変。
桜の樹が立ち並ぶ寛永寺から幕府に、厳しいクレームが寄せられたのです。

「春先の花見客の騒々しきこと、目にあまる!
畏れ多くもかしこくも、代々将軍様の御魂をお守りする霊廟を前に町人どもの飲めや歌えや。
これでは上様が、ゆっくりお休みになることはできませぬ。

即刻触れを出し、当地での花見は静粛に執り行うよう下知されたし!」。

平たく言えば、
こういうことをすると
花見でラジカセ.jpg

こうなるから、
徳川家康怒る.jpg

なんとか手を打てということ。

徳川将軍家の墓所を守るお寺からこう言われたら、断るわけにはいきません。 そこで当時の八代将軍・吉宗、「相わかり申した」と寛永寺の要請を受け入れます。

そして上野のお山入口・江戸市中各地に設けられた広報ボード「高札」にて、
「今後上野での花見は、
 極力静かにいたせよ」
とのお触れを出しました。


上野のお山の、
厳しい取り締まり

規制の範囲は時代によって少し変わりますが、基本線としては以下の通り。

☆茶店や料理小屋・まん幕を張った中での飲食は可。
☆ただし、お酒はご法度。
☆控えめな歌舞は可、音曲は不可
※歌い踊るのはあまりうるさくなければ認められていましたが、それに三味線や笛太鼓などの演奏を入れちゃダメだかんね!ということ。


そしてもう一つ、重要な上野での禁止事項があります。
それは、
「けんか口論」。

全国武士の頂点に立つ、徳川将軍。 その霊たちが眠る聖地で罵詈雑言張り上げての諍い、「まことに不謹慎である!」というので規制の対象に。

威勢のいい江戸っ子が「てやんでぇべらぼうめ!」タンカを切っただけで、公序良俗を乱したと。
上野のお山専属ガードマン「山同心」が飛んできて、即捕縛ということになったケースもあるそう。


閉門時刻も、きっちりと

そして上野では、「時短」も適用されていました。
それまでは夜桜見物もできていたのが、お触れが出て以降は暮れ六つ(だいたい午後6時頃)にて門を閉ざすことに。

東叡山寛永寺境内の風紀は守られ、騒々しい酔客がいないことから。
年配の方や子ども連れ、良家の婦女子だけのお出かけにはとてもいい環境。

でも一方には、それでは物足りない人たちも大勢いました。
花見の楽しみである飲食が厳しく規制され、夜の桜も見られない。
がっかりした庶民の気持ちを放ったらかしにしないのは、さすがテレビの人気者・暴れん坊将軍!
上野にかわり、気兼ねなく花見ができるスポットを新たに造成します。

江戸城内の桜などを移植して吉宗が作ったのは、
・王子飛鳥山
・品川御殿山
・隅田川堤
3ヶ所の新桜名所。

勾配がきつい上野に対して、飛鳥山はなだらかな丘で散策しやすい。
飛鳥山の花見2.jpg

品川と隅田堤は、海と川も楽しめる。
海をのぞむ品川御殿山.jpg
隅田川から船で花見.jpg

飲食・歌舞音曲一切の規制無しのうえ、各地それぞれの魅力も相まって。
後発ながら新しい名所は、上野と肩を並べる人気スポットとなりました。


名君吉宗の、
光るまつりごと

隅田堤に桜が植樹された1里あまりの箇所は、以前から水害が多く護岸工事が必要だったところ。
そこに広く強く根を張る桜を植えれば、景観美化と堤防強化の一石二鳥。

向島や吉原に向かいながら花を眺める人も多く、大勢の人が行き交った春の隅田堤。
通る人の足で踏み固められ、土手は当初幕府が予想したより遥かに早く強化に成功。

上野の禁令と同時に、これだけ庶民の心をつかむ施策をスピーディに実行した吉宗。
その行動力・政治力・柔軟な発想には、頭が下がります。

それに引き換え、現代日本を指導する方々のコロナへの対応。
呑気ブログですから、あまり政治的なことには触れたくないのですが…。

ここまでのところ、
「もう少しほかに、やり方あったんじゃないの」。
素人が見てもそう思えてしまう点、いくつもあるのでは。

ここは上の方に任せるだけでなく、私自身が吉宗の英断に倣い。
新型コロナウイルス感染拡大防止には、何が有効でどう対処すべきか。一人ひとりが考え、行動することも必要かと。

おっと、柄にもなく堅苦しいことを。
ではお口直しに、本ブログでは何回か取り上げている人気SFアニメ『超時空要塞マクロス』より。
初代歌姫リン・ミンメイ(CV.飯島真理)の、この歌声をお届けしましょう。


挿入歌『シルバームーン・レッドムーン』、サビ部分後半。
♬冷たいあなたは上海ダンディ  
 ジタンの香りが目にしみる

女泣かせの色男が、粋にふかす細身のフランスタバコの名は「ジタン」
それを今聴くと、
♪時短の香りが 
 目にしみる…
こう脳内変換。


それともう一つ、
本記事でのお遊び。
冒頭イラスト中お店の貼り紙、いま一度ご覧ください。

17時から、19時22分までオープン。
営業時間は2時間22分=”ニャンにゃんにゃん”。

桜罫線淡い760.png

お開きまで
お付き合いいただきまして、
まことにありがとうございます。
ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝

※記事中の浮世絵画像はすべて、国立国会図書館デジタルコレクションより。

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桜の花びらを前にした猫の、意外な反応!~令和3年花見体験記・番外編 [猫のいる風景]

遠山の金さん猫.jpg

お白洲で、決めの花吹雪を舞わせる名猫奉行。

人間・ことに日本人の心に深く根付いている、桜という花。
猫にとっては、どんな存在なのでしょうか。


先代とは正反対、
「洗面器桜」への反応

「コロナありき」の花見・春の上野公園突入体験記(前編)〜桜名所に射す光と影
春の上野公園突入体験記(後編)~感染拡大防止を心がけつつ、節度を守って楽しい花見!
前後編でお届けした 令和3年上野公園花見事情、その取材行。
イラストこまちは本当によく協力してくれましたが、リアルの方はうちで留守番。

普段からお世話になっているブログ共同執筆猫にも、お花見気分味あわせてあげたい。
そんな思いで、上野で地面に散り敷いていた桜の花びら。手にひとつかみ分、袋に入れて持って帰ってきました。



今でも私の脳裏に残る、わが家の先代猫・こにぼし(こに)のこの姿。
こにちゃんと桜.jpg

ボウルに桜の花びらを入れて、くるくるかき回してやると。
こには嬉しそうに、前脚と鼻先で桜をちょんちょんつついて遊んでいたものです。

動画でないのが、
かえすがえすも残念。

その印象が強いので、こまちもさぞ喜んでくれるだろうと。
花びらが傷まないよう、気をつけて上野から持ってきたのですが…。

結果は、この通り。

いちおう花の動きは目で追っていますが、あまり興味示さず。
「お父さん、なにやってんの?」と言いたげな眼差しで、こちらを向きます。


多少やらせでも…

愛猫が花と戯れる光景、
撮影して掲載しよう。

そう記事の皮算用していたのが、これでは構想が根底から崩れ去ってしまうではありませんか。

そこで窮余の一策、”いい絵を撮るための演出”=「やらせ」発動。
こまちお気に入りの紐で誘い込み、自分から進んで洗面器に前脚入れたところでシャッター切ろうという魂胆。

これが本当の、
”サクラを使った撮影”。

ジャーナリストとしては褒められた行為ではありませんが、かわいい場面撮れたら読者の方も大目に見てくださるだろう。
そう自分に言い聞かせながら、作戦を決行するも…。

またもや、玉砕。

こまちは身体が濡れるのはあまり気にしないのですが、桜入り洗面器はどうもお気に召さないようです。


乾いた花びらに、
意外な反応

せっかくはるばる上野から持ってきた花びらなんだし、何よりも命あるものすべてが光り輝く春爛漫。
なんとかして、こまちにも桜の風雅を感じてもらいたい。

そこで洗面器に入れないでとってあった、乾いた花をかんざしにしてあげると。

桜のかんざし.gif

ああ、あからさまに迷惑そうな表情。

あまりしつこくして、当猫のストレスになってはいけません。
もう高望みしないで、とにかく「桜と猫」のツーショットさえ撮れればいいや。

桜をなん片かこまちの前に並べて、スマホカメラ構えなおしていると。
眼前の花びらを見たこまちが、こちらの予想もしない反応を示したのです!

サイズが大きな動画なので、YouTubeでご覧ください。


こまち3連アイコン.png

初めは匂いかいでいるだけかと思ったら、そのうちにむしゃむしゃと桜を食べ出したではありませんか!


桜の花、
猫が食べても大丈夫?

ユリ・チューリップ・ポインセチアなど。
花によっては猫に有害な成分が含まれています。

慌ててそれ以上こまちが食べないよう、桜の花を回収。
続いて桜は猫が口にして問題ない花なのか、ネットで検索。

調べた範囲では、特に危険はないようで一安心。
食べてから中2日たった現在も、当猫にも別段変わったところはなく。 元気にご飯を食べて遊び、人間のおかずを狙っています。

「桜を食べる猫もいる」ことがわかっただけでも、今回の試みは収穫あり。

私に付き合ってくれたこまちは、「もういいですか~」と眠そうな顔。
はいはい、今日の取材はこれで終了。
お疲れ様、
協力ありがとう。

最後にもう一度だけ、桜と記念撮影して。
桜とこまち.jpg

令和3年のお花見は、これで納めといたしましょうか。
来年もまた、心穏やかに花を愛でられますよう。

桜罫線淡い760.png

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入船亭扇治拝

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春の上野公園突入体験記(後編)~感染拡大防止を心がけつつ、節度を守って楽しい花見! [日々雑感]


たまには浮世のことを忘れて、ひと時のんびり過ごそうと。
切符を買って入った、寄席の客席。見回すと、座っているのは自分ひとり!
これは、驚きます。
なんだか寄席へ笑いに来たんだか、区役所に年金の相談に来てんだかわからない…。

寄席に一人きり.jpg

噺家がよく、
マクラで使うネタ。


密にならないのは、
いいけれど…。

「コロナありき」の花見・春の上野公園突入体験記(前編)〜桜名所に射す光と影の記事で、3月末の上野公園を訪れた私。
お花見サイトの情報では、「やや混雑」になっていた人出。
実際に行ってみると、さほどではありませんでした。

遠くからだと目の錯覚で、けっこうな人波に見えても。
近づくと皆さん、互いに2~3メートル以上は距離をとって散策中。
大勢での宴席・高歌放吟、一切無し。

人込みが得意ではない私には、落ち着いて花を見られる願ってもない環境。

しかし東照宮方面に坂を上っていくと、喜んでばかりもいられなくなりました。
勾配がきついせいか、周囲から人の数がどんどん減っていきます。
思い入れのある精養軒前には、車も人もほとんどいません。
手持ち無沙汰のドアマン氏と、私だけが立ち尽くす広大な駐車場

時の鐘.jpg

時の鐘が見下ろす中、桜の花びらを乗せた春風が吹き抜けていく。

ここまで人がいないと、快適を通り越してさすがに寂しくなってきました。
子どもの頃の愛読絵本『世界にパーレただひとり』の主人公のように、
「どんな気の合わない人でもいいから、誰かそばにいてもらいたい」。

そんな心細い気持ちで、ぼたん苑の方へ向かいます。


戻って来た「適度な人波」

でも、案ずることはありませんでした。

東照宮参道.jpg

東照宮の門前まで来たら、またいい感じに人が行き交っています。

現在、心ある方々は「大人数での会食」を控えてらっしゃいますから。
精養軒の宴会場に人がいないのは、考えてみれば当たり前のこと。

スタッフ関係者の皆様には、コロナ禍が何らかの形でおさまるまで。
今しばらくの、ご健闘を期待する次第。

私も仕事キャンセル大会ですが、頑張ってますからね!



東照宮拝殿前で、
心を込めて合掌。

東照宮お参り.gif

悠久の時を経てきた、神楽殿と五重の塔が見守ってくれています。
神楽殿.jpg

五重の塔.jpg


不忍池前に、
広がる日常の光景

東照宮脇から、急な階段を不忍池方面へ下りていくと。
弁天堂へ向かう短い参道には、屋台が並んでいます。
弁天堂でだだ画策.jpg

いくらだだをこねても、今日は何も買わないよ。

そして池の周りには、お花見目当ての人だけでなく。
・水鳥たちに、ご自慢のカメラを向ける方。
・春の陽射しを浴びながら、のんびり散歩する人々。

・備え付けの遊具で遊ぶ子と、見守るお母さん。
普段通りの不忍池.gif

見慣れた、「いつもの日常」が見てとれます。


路地にひっそりと、
咲くピンク

そうだ、あの映画館今でもやってるのかな。
ふと思いたって、表通りへ抜ける短い路地へ入ってみると。

そこにもひっそりと、桜とは別のピンクが花開いています。

これもピンク.jpg

系列子会社で製作した独自の成人映画を上映する、その道の人には人気の歴史ある『オークラ劇場』

表には桜の花びらをあしらった立て看板、『第2回ピンク映画大会』盛大に開催中!

私が外観を撮影している間にも、ジャンパー姿のおじさんが一人。
切符を買って堂々と、館内に入って行きました。
これも立派な、いつも通りの日常風景のひとつ。

暗闇でスクリーンを見つめる人々の胸にも、ピンクの花がそれぞれ咲いていることでしょう。


鳥と花たちも、
命を謳歌

ちょっと、妙な方へ寄り道してしまいました。
不忍池へ戻りましょう。

そこには人間だけではなく、精一杯生きるいろんな命の姿が。

カルガモ並走.jpg息を合わせて並走する、2羽のカルガモ


逆風に耐えるユリカモメ.jpg
風に羽をあおられても、不適な面構えでじっと耐えているユリカモメ

ユリカモメ正面.jpg

正面から見ると、ちょっと間抜けな愛嬌顔。
佐々木倫子さん『動物のお医者さん』に、こんなシーンがありましたね。
鳥 変な顔.jpg

※花とゆめCOMICS
『動物のお医者さん』第2巻
(白泉社刊)



さっきの子が遊んでいた動物型遊具、こまちも乗ってみたいようです。
遊具パンダさんと鳩.jpg

そばにいる鳩さん、右脚を怪我していました。
それでも健気に、餌を求めてぴょんぴょん跳ねてから飛び立っていきます。

コロナに振り回される人間をよそに、自らの生を精一杯謳歌する命たち。

こちらもまだまだ「見て見て!」と咲き競う、紅白の花。
桜紅白.jpg

先ほど人がいなくて寂しげだった精養軒ビルも、今は花に抱かれて光輝いています。
元気な精養軒.jpg

「大勢が集まれる世の中に戻ったら、その時はまた来てくださいね。お待ちしてます!」と言っているよう。

もちろん、
伺いますとも。
私も一生懸命精進して芸歴50周年の式典と、こまちの20歳誕生パーティやらせてもらいますよ!


帰りの地下鉄で味わう、
絶妙のおさまりスポット

1時間半ほど過ごした上野公園、そろそろ取材行は切り上げ時。
ちょうど、お腹も空いてきましたし。 うちへ帰って、ゆっくり目のお昼にしましょうか。

上野広小路まで歩いて、自家用の地下鉄銀座線に乗車。
間のいいことに、私の大好きな「レトロ車両」がホームに入って来ました。
地下鉄 レトロ車両.gif

内装も地下鉄開通当時のものを再現した、超レア編成。

いそいそと乗り込むと、中はさほど混んでいません。
しかも、私のお気に入りスポットも空いているではありませんか!

昔の車両構造をなぞりつつ確保されている、車椅子の方用スペース。
地下鉄おさまりスポット.jpg
ここにすっぽりはまり込むと、「半個室」みたいでとても落ち着くのです。

同じことを考える人が多いので、なかなか空いていない人気スポット。
ありがたやと壁に身体を預け、撮影した画像を確認したり本を読んだり。

ふと気づくと、ブログ共同執筆猫が。
下からキラキラした目で見上げています。
帰りの地下鉄.jpg

そうだね、
楽ちんでいいね。

新型コロナウイルスありきの暮らしでも、感染拡大防止に努めながらでも。
こちらの気持ち次第で、充実した楽しい時間を過ごすことができる。
イラストこまちと手をつなぎそんなことを思いながら、 たどる家路でありました。

こまち3連アイコン.png

帰ってから、リアルこまちにも花見をさせてあげようとしたのですが…。
その顛末は、また別記事にて。

桜罫線淡い760.png

お開きまで
お付き合いいただきまして、 まことにありがとうございます。
ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝

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「コロナありき」の花見・春の上野公園突入体験記(前編)〜桜名所に射す光と影 [日々雑感]


満開の桜の下、楽しそうにお花見弁当を広げる黒猫こまちたち。
桜並木のお弁当.jpg

新型コロナウイルスの影響で、「そういや今年は、花見やらないまま終わりそうだな」という方々も多いのでは。

今回はそんな皆様を、桜吹雪舞い始めた上野のお山へとご案内!
豊富な画像で、「お宅に居ながらにしてのお花見気分」味わっていただきましょう。


人込み苦手人間、
花見名所へ決死の取材行!

令和3年3月31日。
台東区上野1丁目・旧町名黒門町にある、一般社団法人落語協会事務局。 年度中にそこへ行く用があった私、ちょっと足を延ばして上野公園を訪れてみることに。

第2次緊急事態宣言は解除されたとはいえ、まだまだコロナ禍中。
そんな時に、東京一の桜名所はどんな状況なのか?

長い自粛期間の反動で、花見酒あおって騒ぐ酔客で無法状態になっているのか。

はたまた密を恐れる人々が避けるため、上野公園はひっそり閑と静まりかえっているのか。


ことの真偽を確かめ、ネット上でそのリポートを皆様に発信すべく。
ブログ主は間もなく買い替え予定・でもまだ愛用機のスマホ握りしめ、上野恩賜公園へと向かったのでした。

人込みが苦手な私が、花見時期の上野に自ら飛び込んでいくなんて。
こんなことでもないと、この後おそらく生涯なかったでしょう。



上野広小路交差点で信号待ちをする間、事前に上野公園の混雑状況を確認。
weathernewsのサイト『さくらch』で、リアルタイムの人出がわかります。

さくらch.jpg

おおっ、人間型のアイコンは5段階のうちの「レベル4」=”やや混雑”。

平日午前中・ソメイヨシノ満開から1週間たって、そろそろメインの花は散り始めている時期。
それでもこの人出情報、お天気もいいせいでしょうか。

人込みに突入する心の準備をして、いざ上野公園内へと。

※もちろん、感染拡大防止には細心の注意を払っての取材行。


桜イベントは開催中、
でも規模はぐっと縮小

令和3年春は千代田区や目黒区などほかの桜名所が、軒並み花見イベントを中止しています。

しかしこちらでは、台東区主催の『うえの桜まつり2021』4月11日まで開催中。

もちろん夜間のライトアップ無しなど、規模は例年よりはるかに縮小されています。

その影響と、近隣のお店も経済状況が楽ではないせいもあるのでしょうか。
公園広小路側入り口に掲げられた、桜まつり協賛店舗・企業の名入り提灯。
例年より数が少ないようで、空席がちらほら。

そこで景気づけにこまちが末広がりの八張り、提灯を上げさせてもらいました。

上野提灯こまちも協賛.jpg

これなら、上野の花見らしいでしょ?


桜もさまざま、
まだまだこれからの花も

提灯ゲートの脇から、ぼたん苑へ向かう不忍池寄りの遊歩道を撮影。

上野公園広小路側入り口.jpg

ここから見ると、葉桜も目立ちます。
真ん中にロープを張って一方通行にしてある道には、確かにそれなりの人出
でも皆さん、人との間隔などはちゃんと気を使ってらっしゃる様子。

そちらは帰りに通るとして、博物館美術館がある上の道へ上がってみましょう。

海外の方・親子連れもけっこういらっしゃる、花見客の皆さん。
こちらは「混雑」というほどではなく、ほどよい感じで人々が行き交っています。
大勢で飲んで騒ぐ人、皆無。

観音堂しだれ桜.jpg

観音堂前の、しだれ桜(秋色桜でない方)。
やはり枝先に緑の葉が混じってきていますが、まだまだ見ごろ。

今まさに、満開の株も。
長持ちしている桜.jpg

三代将軍・家光が奈良・吉野の桜を植栽した時から、現在に至るまで。
公園内800本の桜はソメイヨシノのほか、カンザン・カンヒザクラなどなど。
開花時期がそれぞれ異なる種類が集められており、それが桜を長く楽しめる日本有数の名所たる所以。


※江戸時代の花見については、近日中に『江戸のトリビア』ジャンルで記事にしたいと思います。


わかっていてもやはり異様
「立入禁止ネット」

桜にひと時見惚れた目を、ふと下にやると。
そこにはコロナ禍をまざまざと感じさせる、無粋な緑のフェンスと「宴席禁止」の文字が。

宴席禁止.jpg

これこれこまち、ブログ共同執筆猫がそんなことしちゃいけません。

フェンスは東京都の指導で、設置したものだそうです。
園内には仮設のゴミ捨て場があり、アルコールを含む飲食自体が規制されているわけではありません。

人間お酒が入ると気が大きくなって、つい羽目をはずしてしまうから。
人どうしの接触が密になっての、感染リスクを避けるため。
やむを得ず設置されたフェンスだと、頭でわかってはいるつもりですが…。

やはり桜の美しさ・和やかに行き交う花見客と、無骨な緑のネットとのギャップ。
「コロナありきの生活」をいやでも思い起こさせる、ちょっと異様な光景ではあります。


行列無し、名物桜アイス

そのまま東照宮方面へ進んで行くと、不忍側遊歩道より勾配がきつくなるせいでしょうか。 いったん、人の数が少なくなりました。

期間限定の名物『桜の花アイス』を売っているお店、普段なら行列ができているのでしょうが…。
桜アイスだだ.gif

その時は喰らい意地の張った猫が、リアル『初天神』でだだをこねているだけ。

店員さんの、「さくら色の、おいしいアイスいかがですかー」という売り声。
まばらな人波の間を、空しく通り過ぎていきます。

あとで考えると、私が一つ買えばよかったのですね。
ちょうど、汗ばむような陽気だったし。

今度機会があったら、必ず買わせてもらいますから。
アイス屋さんに内心詫びつつ、足を速めて坂を上る私。

『精養軒』が今どんな感じか、一刻も早く見届けたかったのです。


人けのない駐車場、
手持ち無沙汰のドアマン

『帝国ホテル』『東京會舘』と並ぶ、わが国を代表する西洋料理店・バンケットホール『精養軒』。
私は今まで何度となく真打披露や協会行事で、こちらの料理に幸せな気持ちにさせてもらってきました。

その老舗は、コロナ禍の花見時期をどう過ごしているのか…。
現状は、この通り。
精養軒静か.jpg

駐車場にはほとんど車が見られず、玄関前のドアマンの方が呆然と立ち尽くしているだけ。

あまりに驚いたので、つい別アングルでもう1枚。
さらに、こまちも跳ねさせてみました。
精養軒跳ねる.gif

広いところでぴょんぴょん、こまちは嬉しそうですが…。
精養軒スタッフ一同の心労、いかばかりか。

いかに平日の昼間といっても、年度がわり花見時期の精養軒。
歓送迎会などいろんな集まりやセミナーの開催案内が、表に大きく出ているのが常のはず。

ここにも色濃く見られる、
コロナの爪痕。

駐車場入り口のパンダさんも、なんだか泣いているように見えたので。
こまちが、励ましてあげました。
パンダさん励ます.jpg



想い出深い精養軒に鳴く、
無情の閑古鳥。
坂を上るに従って、
ますます減ってきた人波。

東照宮へ向かうに従ってこのまま、人出が少なくなる一方だったら?
なんだかちょっと、心細くなってきました。

入口付近はともかく、普段から足を運ぶ人が比較的少ない奥の方に咲く上野の桜たち。
今年は、コロナ禍の前に沈黙を強いられたまま。
心ならずも、散りゆくしかないのでしょうか?

波乱の「コロナ花見リポート」この続きは、次回呑気ブログにて。
乞うご期待!

桜罫線淡い760.png

ご精読まことに
ありがとうございます。
続編・他記事へのご訪問、
心よりお待ち申し上げております。
入船亭扇治拝

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