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「コロナありき」の花見・春の上野公園突入体験記(前編)〜桜名所に射す光と影 [日々雑感]


満開の桜の下、楽しそうにお花見弁当を広げる黒猫こまちたち。
桜並木のお弁当.jpg

新型コロナウイルスの影響で、「そういや今年は、花見やらないまま終わりそうだな」という方々も多いのでは。

今回はそんな皆様を、桜吹雪舞い始めた上野のお山へとご案内!
豊富な画像で、「お宅に居ながらにしてのお花見気分」味わっていただきましょう。


人込み苦手人間、
花見名所へ決死の取材行!

令和3年3月31日。
台東区上野1丁目・旧町名黒門町にある、一般社団法人落語協会事務局。 年度中にそこへ行く用があった私、ちょっと足を延ばして上野公園を訪れてみることに。

第2次緊急事態宣言は解除されたとはいえ、まだまだコロナ禍中。
そんな時に、東京一の桜名所はどんな状況なのか?

長い自粛期間の反動で、花見酒あおって騒ぐ酔客で無法状態になっているのか。

はたまた密を恐れる人々が避けるため、上野公園はひっそり閑と静まりかえっているのか。


ことの真偽を確かめ、ネット上でそのリポートを皆様に発信すべく。
ブログ主は間もなく買い替え予定・でもまだ愛用機のスマホ握りしめ、上野恩賜公園へと向かったのでした。

人込みが苦手な私が、花見時期の上野に自ら飛び込んでいくなんて。
こんなことでもないと、この後おそらく生涯なかったでしょう。



上野広小路交差点で信号待ちをする間、事前に上野公園の混雑状況を確認。
weathernewsのサイト『さくらch』で、リアルタイムの人出がわかります。

さくらch.jpg

おおっ、人間型のアイコンは5段階のうちの「レベル4」=”やや混雑”。

平日午前中・ソメイヨシノ満開から1週間たって、そろそろメインの花は散り始めている時期。
それでもこの人出情報、お天気もいいせいでしょうか。

人込みに突入する心の準備をして、いざ上野公園内へと。

※もちろん、感染拡大防止には細心の注意を払っての取材行。


桜イベントは開催中、
でも規模はぐっと縮小

令和3年春は千代田区や目黒区などほかの桜名所が、軒並み花見イベントを中止しています。

しかしこちらでは、台東区主催の『うえの桜まつり2021』4月11日まで開催中。

もちろん夜間のライトアップ無しなど、規模は例年よりはるかに縮小されています。

その影響と、近隣のお店も経済状況が楽ではないせいもあるのでしょうか。
公園広小路側入り口に掲げられた、桜まつり協賛店舗・企業の名入り提灯。
例年より数が少ないようで、空席がちらほら。

そこで景気づけにこまちが末広がりの八張り、提灯を上げさせてもらいました。

上野提灯こまちも協賛.jpg

これなら、上野の花見らしいでしょ?


桜もさまざま、
まだまだこれからの花も

提灯ゲートの脇から、ぼたん苑へ向かう不忍池寄りの遊歩道を撮影。

上野公園広小路側入り口.jpg

ここから見ると、葉桜も目立ちます。
真ん中にロープを張って一方通行にしてある道には、確かにそれなりの人出
でも皆さん、人との間隔などはちゃんと気を使ってらっしゃる様子。

そちらは帰りに通るとして、博物館美術館がある上の道へ上がってみましょう。

海外の方・親子連れもけっこういらっしゃる、花見客の皆さん。
こちらは「混雑」というほどではなく、ほどよい感じで人々が行き交っています。
大勢で飲んで騒ぐ人、皆無。

観音堂しだれ桜.jpg

観音堂前の、しだれ桜(秋色桜でない方)。
やはり枝先に緑の葉が混じってきていますが、まだまだ見ごろ。

今まさに、満開の株も。
長持ちしている桜.jpg

三代将軍・家光が奈良・吉野の桜を植栽した時から、現在に至るまで。
公園内800本の桜はソメイヨシノのほか、カンザン・カンヒザクラなどなど。
開花時期がそれぞれ異なる種類が集められており、それが桜を長く楽しめる日本有数の名所たる所以。


※江戸時代の花見については、近日中に『江戸のトリビア』ジャンルで記事にしたいと思います。


わかっていてもやはり異様
「立入禁止ネット」

桜にひと時見惚れた目を、ふと下にやると。
そこにはコロナ禍をまざまざと感じさせる、無粋な緑のフェンスと「宴席禁止」の文字が。

宴席禁止.jpg

これこれこまち、ブログ共同執筆猫がそんなことしちゃいけません。

フェンスは東京都の指導で、設置したものだそうです。
園内には仮設のゴミ捨て場があり、アルコールを含む飲食自体が規制されているわけではありません。

人間お酒が入ると気が大きくなって、つい羽目をはずしてしまうから。
人どうしの接触が密になっての、感染リスクを避けるため。
やむを得ず設置されたフェンスだと、頭でわかってはいるつもりですが…。

やはり桜の美しさ・和やかに行き交う花見客と、無骨な緑のネットとのギャップ。
「コロナありきの生活」をいやでも思い起こさせる、ちょっと異様な光景ではあります。


行列無し、名物桜アイス

そのまま東照宮方面へ進んで行くと、不忍側遊歩道より勾配がきつくなるせいでしょうか。 いったん、人の数が少なくなりました。

期間限定の名物『桜の花アイス』を売っているお店、普段なら行列ができているのでしょうが…。
桜アイスだだ.gif

その時は喰らい意地の張った猫が、リアル『初天神』でだだをこねているだけ。

店員さんの、「さくら色の、おいしいアイスいかがですかー」という売り声。
まばらな人波の間を、空しく通り過ぎていきます。

あとで考えると、私が一つ買えばよかったのですね。
ちょうど、汗ばむような陽気だったし。

今度機会があったら、必ず買わせてもらいますから。
アイス屋さんに内心詫びつつ、足を速めて坂を上る私。

『精養軒』が今どんな感じか、一刻も早く見届けたかったのです。


人けのない駐車場、
手持ち無沙汰のドアマン

『帝国ホテル』『東京會舘』と並ぶ、わが国を代表する西洋料理店・バンケットホール『精養軒』。
私は今まで何度となく真打披露や協会行事で、こちらの料理に幸せな気持ちにさせてもらってきました。

その老舗は、コロナ禍の花見時期をどう過ごしているのか…。
現状は、この通り。
精養軒静か.jpg

駐車場にはほとんど車が見られず、玄関前のドアマンの方が呆然と立ち尽くしているだけ。

あまりに驚いたので、つい別アングルでもう1枚。
さらに、こまちも跳ねさせてみました。
精養軒跳ねる.gif

広いところでぴょんぴょん、こまちは嬉しそうですが…。
精養軒スタッフ一同の心労、いかばかりか。

いかに平日の昼間といっても、年度がわり花見時期の精養軒。
歓送迎会などいろんな集まりやセミナーの開催案内が、表に大きく出ているのが常のはず。

ここにも色濃く見られる、
コロナの爪痕。

駐車場入り口のパンダさんも、なんだか泣いているように見えたので。
こまちが、励ましてあげました。
パンダさん励ます.jpg



想い出深い精養軒に鳴く、
無情の閑古鳥。
坂を上るに従って、
ますます減ってきた人波。

東照宮へ向かうに従ってこのまま、人出が少なくなる一方だったら?
なんだかちょっと、心細くなってきました。

入口付近はともかく、普段から足を運ぶ人が比較的少ない奥の方に咲く上野の桜たち。
今年は、コロナ禍の前に沈黙を強いられたまま。
心ならずも、散りゆくしかないのでしょうか?

波乱の「コロナ花見リポート」この続きは、次回呑気ブログにて。
乞うご期待!

桜罫線淡い760.png

ご精読まことに
ありがとうございます。
続編・他記事へのご訪問、
心よりお待ち申し上げております。
入船亭扇治拝

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