”地獄”で満喫する「極楽気分」~客船にっぽん丸秋のクルーズ別府(後編)~ [旅のアルバム]
熱い”地獄の煙”
眺めるだけでも温泉気分
眺めるだけでも温泉気分
☆湯煙たなびく別府を一望、無料の展望スポット~客船にっぽん丸秋のクルーズ別府(前編)~で訪れた別府の地、空き時間を使って少し”観光”らしきことをしながら散策中の筆者。
高台の展望台から温泉街を一望したあと、そこからほど近い鉄輪(かんなわ)地区へと足を延ばします。
鉄輪温泉と言えば、
「地獄めぐり」で有名。
湧出箇所によって泉質が異なることから、お湯の色が赤かったり白かったり・大きな泡がポコポコ湧いていたり。
それぞれの源泉は「血の池」「白池」「鬼石坊主」などの”地獄”と名付けられ、独立した七つのミニ温泉健康ランドになっています。
そんなにお高くないしどれか一つくらいは実際に入ってみてもよかったのですが、夕方からにっぽん丸船内で高座がありますのでお昼過ぎには帰っていたい。
ちょっと時間的に慌ただしいので、私は街のあちこちにたなびいている湯けむりを眺めるだけにしておきました。
代わりにイラストこまちには、地獄の中でも一番有名な「血の池」に入ってもらうことに。 ”地獄”にいそいそと行くというのも、別府ならでは。
ついでにもう一つの地獄、「かまど」で記念撮影。
私の方は街のあちこちから噴き出している”地獄の煙”を見るだけでも、けっこう温泉気分は味わうことができましたよ。
公園の中にある、湯けむり吹き出し口。
近づくとかなり熱く、煙にあたると本当に温泉に入っているような気がします。
蒸気越しに眺める空もきれいだったので、編集した動画を10月24日付Twitterに上げておきました。よろしければ覗いてみてください。
☆https://twitter.com/senjitonaraban1/status/1452175390546350082
☆https://twitter.com/senjitonaraban1/status/1452175390546350082
街のあちこち
あふれる”地獄”
あふれる”地獄”
「借金地獄」「薬物地獄」なんてのは、できたら避けて通りたいもの。
国産怪奇幻想短編を集めたアンソロジーの常連、
など、読後そくそくと怖い小説もたくさん書かれています。
など、読後そくそくと怖い小説もたくさん書かれています。
ことほど左様に、人間にとっては恐ろしいところ「地獄」。
ところが当地別府では、北海道登別と並んで日常風景の中に”地獄”があふれています。
「地獄めぐり通り」。
観光客を乗せて走る、「地獄めぐりバス」。
交差点の名前にも!
「海地蔵んとこ左に曲がって」とか「かまど地獄そばの喫茶店で待ち合わせ」なんて会話が、地元の方の間では普通に交わされているのでしょう。
いにしえの頃このあたりは熱い湯気と湯泥が噴出して、人間が気軽に近づける場所ではなかったそうです。
そんな恐ろしげな場所だからついた、”地獄”という呼び名。
それを逆手にとって観光資源にという「地獄めぐり」は大正6年(1917年)に始まったと言いますから、長い歴史があるんですね。
”地獄を極楽に変える”このアイディア、私たちが逆境に立ち向かう時の参考になるような気がします。
帰り道の
街角スナップ
街角スナップ
方々にたなびく湯けむりを眺め、熱い湯気を浴びて別府温泉街散策を満喫した筆者。
さて、そろそろ帰り道にならなくては。
鉄輪温泉街は高台なので海の方角に視線をやれば、すぐ帰るべきにっぽん丸の姿が見つかります。
方向音痴な私でも道に迷うことはないので、安心して街角のスナップ写真を撮りにちょっと脇道へ入ったり。
「かまど地獄」入り口にいた、招き猫さん。 お湯につかり過ぎたのでしょうか、真っ赤に茹だっています。
お宅の塀に置かれた、忍び返しのボール。 その一つがイラストこまちにちょっと似ているので、記念にパチリ。
九州横断道路沿いにある、かっぱ寿司。 最初見た時 (へえー、民家風の店構えか。根津の『はん亭』みたいだな) 思ったのですが、もちろん勘違い。
こちらは駐車場、お店はその脇にありました。
ここまでくれば、港はもうすぐそこ。
さぁ早く帰ってシャワー浴びて、船内でおいしいお昼いただいて。
夜の三回公演に、備えるとしますか。
次なる寄港地・瀬戸内海生口島については、また別記事にて。
お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝
入船亭扇治拝
タグ:にっぽん丸 入船亭扇治