店主に代わって猫がご挨拶~ニャがい間ありがとうございました~ [日々雑感]
ー猫好きの心を直撃!の洒落た張り紙
昨年末、近所で長く営業していたヘアーサロンさんが店を閉じられました。
私は行ったことはありませんでしたが、常連のお客さんで賑わっていたお店です。
行きつけの理髪店のご主人から、「1日立ち続けで人の頭を刈るのは、かなりくたびれるよ」と聞いたことがあります。
ガラス張りの正面から覗いたかぎりかぎりでは店長さんまだ引退なさるようなお歳とも見えませんでしたが、いい潮時と思われたのでしょうか。お身体こわされたのでなければいいのですが…。
そのお店の表ににけっこう長く張られていたのが、こちらの閉店ご挨拶。
写り込みが激しくてすいません。
猫が両前足に顔をうずめてのいわゆる
ごめん寝
好きな方にはたまらない、猫の悩殺ポーズのひとつ。
それをうまく使った実にいい味わいの張り紙、通る人がみな可愛いと足を止めて見入ってました。
ー見習いたい、素直にお礼を言う・謝るのが苦手な大人たち
これを見てあらためて思い出したのが、亡き師匠・九代目扇橋から前座のころ言われた
芸人に限らず人間、ありがたい時にはしっかり礼が言えて
謝らなきゃいけない時にはちゃんと頭を下げる。
その了見さえ忘れなければ、お天道さまと米のメシはついて回る
との教え。
生前師匠からは本当に色んなことを仕込んでもらいましたが、ひと際強く印象に残った言葉です。
礼を失することなく、自分の非を素直に認める。
人間として当然のことのようですが、その当たり前が普通にできない大人がけっこう多いのではないでしょうか。
私ももちろんその一人です。
仕事でお世話になった方にすぐお礼の電話・メール・手紙と思いながら、つい
「今度また会うから、そん時でいいや」
と後回しにしてしまったり。
家内から「お父さん、また◯◯するの忘れてる!」と言われても「あっいけねゴメン」ではなく
「フ~ンそうだったっけ、やったつもりだったんだけどな。」
とごまかしたり。
特に後者の「素直に下げる頭」を実践するのが難しい。
世間を見回しても
国会で言を左右にして、自分の都合のいいように事実を捻じ曲げようとする政治家の方々。
隠ぺいしようとした不祥事が明るみに出ると、金屏風の前でとってつけたように陳謝する大企業の人たち。
大勢いらっしゃいます。
私自身を含め、頭を下げるのが苦手な大人たち。
若い世代に恥ずかしくないよう、張り紙のにゃんこを見習いたいですね。
■ 記事はここまで
タグ:猫 ごめん寝
一斉休校の影響を受けるご家庭に太っ腹サービス!~ラーメン屋さんの家計応援~ [お気に入り・おすすめ]
新型コロナウイルスの感染拡大防止のための大型イベント自粛要請が延長され、さらに財布の紐をきつくしております。なかなか外食に行く機会がありませんが今日は天気も良し、気分転換しようとお気に入りの水道道路沿いのラーメン屋店「めん屋桔梗 初台本店」さんに出かけました。開店直後に到着し中に入ろうとすると、自動ドアの表にこんな張り紙が。
「3月いっぱい、小学生以下の方は普通盛の麺類一杯無料」。
私のように外食を控えている人が多いので落ちているお客さんの足を伸ばそうということなのでしょうが、急に長い春休みとなって手持ち無沙汰なお子さん・日々の食事のやり繰りに頭を痛めている親御さん方へのお店側の配慮もあるのでは。 このお店には以前もっと新宿寄りにあった頃から通っていましたが、今の立地になってから更に自宅から近くなり通いやすく。スタッフの皆さんの接客も気持ちよく、11時にお店が空いてすぐの空いている時間に月2・3度くらいのペースで伺ってます。
メインの麺類は
・らーめん各種:700円~1050円
・名物ざるらーめん(細麺):800円
・つけ麺(極太麵):880円
いずれも大盛(ざるとつけ麺は特盛まで)・小ライスが無料サービス。 私がよく頼むのは辛らーめんか辛つけ麺の特盛(今日は久しぶりなので小ライスも付けたら食べ終わるころには青息吐息になるくらいのボリューム)、魚介と豚骨でしっかりした味付けに唐辛子が効いて二日酔いがスーッと抜けていきます。 辛い物大好きの私は名店「蒙古タンメン 中本」新宿店にもよく通ったものですが、店舗改装後それまでやっていた朝9時からの営業が11時からになってしまい行列必須なので最近は足が遠のいています。 やはり辛いメニューがおいしかった中野坂上の「らーめん源」さん。こちらは私が前座の頃からのお付き合いでしたが、昨年そこの店を閉めてしまわれました。 そんな訳で行きつけが減って辛いラーメンロスになっていた私には、「めん屋 桔梗」さんは本当にありがたいお店の一つです。
さらにこのお店の嬉しいのが、
豊富な居酒屋メニューを、開店時から提供している
という点。 私はまだ桔梗さんでお酒を吞んだことはありませんが、卓上スタンドや壁に張り出されたメニューには
・お父さんのマカロニサラダ 290円
・お母さんのポテトサラダ 390円
・ヤンゴン(ミャンマー風玉子焼き) 490円
などの魅力的なおつまみの名が踊り、見ているだけでワクワクします。 深夜まで営業していて夜はラーメンが食べられる居酒屋といった雰囲気、たまに私も午後遅めの時間に行った時は常連さんらしき方々が楽しそうに昼吞みをしてらっしゃいました。 そんな魅力的なお店の、小学生の方向けの無料サービス。 毎日家で親子顏つき合わせて正直お互い少し疲れた・昼食の献立考えるのも大変…お悩みの方、是非今月中に息抜きで一度足を運ばれてはいかがでしょう。お子さんがサービスのラーメン召し上がってる傍らで、ひと時家事のことは忘れてお母さんお父さんは軽く一杯。 ご家庭のストレス解消に、お店も商売繁盛に。 「ネット上で皆さんに見てもらいたいんだけど、撮影いい?」と尋ねて気持ち良く許可をもらった店内メニュー、最後に掲載します。 本当に楽しそうでしょう? 私も家内と、落ち着いたら桔梗さんで一杯やろうねと話しています。 1日も早く、そんな日が訪れますように。
上着のいらない昼下がりに 入船亭扇治
「めん屋 桔梗」 渋谷区本町2-8-1 03-6276-2733
入船亭一門会中止 年内には捲土重来! [落語情報]
当落語会は、都から外出自粛要請を受け3月26日に中止が決定いたしました。
申し訳ございません。
年内には仕切り直して再企画する予定でおります。
年内には仕切り直して再企画する予定でおります。
その節には皆様お誘い合わせのうえ賑々しくご来場賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
この度の新型コロナウイルス感染拡大防止のため、各種イベントの自粛・縮小が行われています。
8日は大相撲史上初めての無観客場所、テレビで観戦しましたが何とも言えない異様な雰囲気ですね。 力士の方々もモチベーション保つの大変でしょう。
その渦中でも寄席・比較的小規模の落語会は"風通しの良くない閉鎖空間で、多くの人が至近距離で向かい合う”という感染が危ぶまれる条件には該当しないということで、毎日元気に興行しております。
こういう時こそ笑いの力で気持ちを前向きに、 免疫力を高めて体の中から元気陽気に
ということで、久々に九代目入船亭扇橋の弟子・孫弟子が一堂に会する落語会のご案内です。
ー入船亭一門会~九代扇橋・受け継がれる人と芸~-
☆とき:3月27日(金)18時30分~20時45分
☆出演:入船亭扇蔵
入船亭扇里
入船亭扇治
入船亭扇辰
入船亭扇好
☆会場:池袋演芸場(池袋駅北口徒歩3分)03-3971-4545
☆料金:前売2500円/当日2800円
☆お申込み・お問合せ:090-8455-8996
senji1365@gmail.com
一門でありながらそれぞれに個性豊かな5人の実力派が、賑やかにみっちりとご機嫌を伺います
さらにご来場のお客様方全員に
懐かしの忘年句会 特製クリアファイルをプレゼント
師匠存命中、一門で暮れにささやかな忘年会をやっておりました。 初めはただ飲み食いするだけだったのですが、九代扇橋は俳人でもありましたのでせっかく集まるのなら句会をやろうということに。 師匠が前もって出してくれる兼題に弟子たちは四苦八苦、なんとか捻りだした俳句らしきものを忘年会の席上で大きな紙に書記役が無記名で書き出してまずは弟子どうしの互選。 そののちいよいよ宗匠選、自分の句が師匠に天にとってもらえたらそれこそ天にも昇る嬉しさでした。さらにその天に抜けた句を師匠が短冊に書いて、景品と一緒に渡してくれた。弟子・孫弟子たちにとっては、何よりの師匠との想い出の品です。 そんな天の句の短冊をコラージュした特製クリアファイル。 扇橋は生前数え切れないほどの色紙に句を書いてきましたが、
自分の作ではない俳句を書いた直筆短冊
はなかなかお客様もお目に触れるものではございません。
この超レアな一品、是非この機会にゲットしてください。
池袋演芸場はビルの地下2階に立地しており、それだけに
空調は万全
毎日昼夜でで興行していますから、
場内の清掃・消毒も徹底しております!!
皆様ご安心のうえ、ひと時落語と俳句で
粋と風流の世界に遊んでみられてはいかがでしょうか。
ご来場、心よりお待ち申し上げております。
トイレットペーパー品薄、犯人は意外なところに! [日々雑感]
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためとはいえ、皆様お仕事・ご家庭でかなり窮屈な生活を大なり小なり強いられていらっしゃることとお察しいたします。
貧乏芸人の私も、数少ない仕事がなくなり所得税の還付金頼りという状態です。 でも暇だお金がないと嘆いても何も始まらない! こういう時こそ噺の稽古や身辺の溜まった諸事を片付けよとの天からの声と思い、しばらくやっていなっかたネタをさらい直したり新作の構想を練ったり、そして長らく放置しっ放しだったSNSとブログを再開し少しづつ自分から発信していくことにしました。
今回は多くの皆様も苦労されたであろうトイレットペーパー・ティッシュペーパー・紙おむつ・女性の用品の狂乱的な品薄状態、そのおそらく比較的初期段階に立ち会う機会がありましたので後の覚え書きとして以下に綴らせていただきます。
ー殺気立つ売り場、空白の目立つ棚が煽る不安ー
この記事を書くにあたり買い物のレシートを探したのですが見つからず時間は定かではありませんが、2月28日の昼下がりだったと思います。
各地で感染した方が増えるにつれ3月の仕事のキャンセルが相次いでいましたが、26日に政府から出された当面向こう2週間の民間イベント自粛要請でついに 最後まで判断保留だった石川県での会が中止との連絡が入り万事休す。 晴れて長期休暇中の身となった私はこうなったら自宅籠城で家呑みだなと、自分にとっての最必需品であるアルコール飲料を買いに近所のスーパーへ向かいました。
缶発泡酒・酎ハイを山と買い込んでの帰り道、ドラックストアの前を通りかかってふと「明日3月2日からの全国一斉休校の要請が出る見込みだとニュースで言ってたな。そうなると高2の倅がずっと家にいるだろうから、トイレットペーパーある今うちにある分だけだと足りないかもしれないな。安売りだったら1パック買ってもいいかな」と思いつき、軽い気持ちで店内に(そこはよくある店頭ではなく中に紙製品を置いている)入った私の目に飛び込んで来たのは・・・
紙製品売り場に次から次へとやって来る目を吊り上げた人々。
たちまち無くなっていく紙製品。
「これでトイレットペーパー倉庫にある分ぜんぶだよ、いったいどうしたんだろう」 首をかしげながら汗をかいて品出しをしている従業員。
補充する端から品物に羽根が生えて飛んでいき、ガランとした紙製品の棚・ワゴン。
後にこの騒動を引き起こすきっかけの一つとなったと言われるSNS発誤情報のことは、その時点では知りませんでした。でも物が豊かにあるのに慣れた現代の日本人は普段賑やかな売り場の棚にぽっかり穴が開くと、途端にいわれのない不安に駆られるもの。ましてや第1次オイルショックと東日本大震災を経験した私共の世代は
トイレットペーパーが無くなる=予想以上の非常時=急いで備蓄しなきゃ
の思考回路が身体にしみついていますから、私の脳内でも「安かったら予備に買ってもいいかな」だったはずのトイレットペーパーが瞬時に「何があっても買わなくてはならない」ものに変換されてしまったのです。
私も他のお客さんにまじって迷わず手近にあったシングル60メートル12ロール本体価格283円を一個確保し、ひと息ついたところで今度はいつ手に入るかわからないからもう一つ買っとくかと伸ばしかけた手は・・・なんとか理性で引っ込めることができました。
だって家にはちゃんと買い置きがあるのですから。 得体の知れない不安を理性で克服し、初めに手にした1パックだけを持って私は「ああ、これでほかにトイレットペーパー必要としている人に最低自分が買い控えた分がまわるわけだ。いいことをした良かったよかった」と心豊かにレジへ向かったのでありました。目の前の品薄に踊らされることなく、冷静に行動しましょうね皆さん!
なんてきれいごとで当初はこの記事をまとめるつもりでタイトルも『2020トイレットペーパー騒動~紙製品不足に踊らされた日々~』と上から目線で書き始めてここまで来たところで、肝心なことから自分が目を背けていたことに気づいたのです。
―初めて知った、日本人のトイレットペーパー使用量ー
ここでちょっと話がわき道に入りますが、明るい要素の無い今回の紙製品不足で私にとって一つ収穫と言えるのが
普段何気なく使っているけれど、実際トイレットペーパーって人ひとりがどれくらい消費するのか?
について具体的な数字を知ることができた点です。
3月2日日本家庭紙工業会は、消費者の不安と必要以上の買い占めを解消するための声明を発表しました。その中で「在庫も原料も潤沢、生産も順調。慌てず冷静な行動を」と呼びかけるとともに、平均的な日本でのトイレットペーパー消費量が示されています。 それによるともちろん個人差とペーパーの巻きの長さの違いはありますが、だいたい
ひとり1週間に1ロール
だそうです。皆様の予想よりより多いですか少ないでしょうか?
私は「へぇ、よそでは意外と使わないもんだな」と思いました。この平均からすると、我が家は少し過剰消費です。原因はわかっていて倅が温水洗浄便座がついているにもかかわらず「あれお尻がくすぐったくてあんまり得意じゃないし、水だけだとほんとにきれいになったどうかもわかんないし。やっぱり自分の手でやんないとね(そんなとこで妙な責任感を発揮してどうする!)」と生意気なことをのたまわれて、たまたま倅が入っているトイレの前を通りがかると外までガラガラ音が聞こえる勢いでホルダーからペーパーを引き出して使っております。 倅に面と向かって使い過ぎだから少し控えるよう注意しようと思ったこともあるのですが、人間の生理現象まして下半身に関することにそこまで親が干渉するのはやり過ぎだろうとこちらも遠慮しておりました。
でもこれからは家庭紙工業会のお墨付きがありますから、胸を張って、胸を張って倅に意見してやれます。 「世間さまからすると、お前はトイレットペーパー使い過ぎだぞ。もう少し大事に使いなさい。いちどお前専用のマイトイレットペーパーひとロール決めて、それを1週間もたせるようやり繰りしてみな。途中で足んなくなったら使う量減らしてトイレのことだけに自分で帳尻を合わせろ!」と。
ー意識しないうちに、自分も品薄の原因にー
話を戻しますと、その時点で我が家には12ロール入りのトイレットペーパーがまるまる1パックの買い置きとバラの巻きが2つほどあったのです。 先述の平均からすると家族3人で1週間に3ロール消費、1パックあればあれば28日間は余裕でもつ計算です(倅が乱暴な使い方しなければ)。震災や台風で生産拠点・流通に被害が出ている状態ではなく、「不安に駆られた人が普段以上に購入するから仕入れが間に合わない、供給力不足による一時的な品薄が起きているだけ。この状態はそんなに長く続かないだろう」という見通しは少し落ち着いて考えればたてられたはずです。
しかし先を争い買い求める人の姿とみるみるうちに減っていく紙製品を目の当たりにして、自分では冷静なつもりでも私は既に浮き足だってしまっていました。 2パック目を買うのは不要不急のことと思い遠慮しました、偉いでしょ?と思ってレジに向かった私が本当にやらなければいけなかったのは
そもそもまだ家に買い置きがあるのだから、最初に買おうとした1パックも買い控えること
だったのです。いつの間にか、自分の中で初めに手にしたトイレットペーパー一つは、買う「権利と大義名分」があるもの・買って当然のものすり替わっていました。2パック目を控えて人の役にたったつもりで、実は1パック買ったことで他の方が買えた分を減らしてしまったのです。
今回の品薄の原因の一つである、不安から来る必要以上の買い込みはいけませんねなどと論調を張る気でいたのが、なんのことはない自分もその一因になっていたわけで。探偵や語り手が実は犯人、というミステリのようなものです。
ー月並みですが、普段からの備えと一線で踏みとどまる勇気をー
人間は物事を自分のいいように解釈しがちですし、記憶もおのれに都合のいいように改ざんされていくものです。ですからこの顛末記も自分では美談っぽい切り口で語り出したのですが、結末は不安に負けて冷静な行動がとれなかった自分への反省文という態になりました。
幸いなことに業者さん・小売店の努力により、店舗・地域によってまだ差はありますが、全体として紙製品不足は解消に向かいつつあるようです。しかし新ウイルス感染拡大防止の状況がこの先どの方向に向かって、私たちの暮らしにどういう影響を与えるのかまだまだ先行き不透明です。今回の件のほかにも、大きな自然災害・事故などはいつ起きるかわかりません。
社会が平常運転の時に、自分の経済状態・家庭環境の許す範囲で最低限の食料・飲料・乾電池・燃料ほかの生活必需品を備蓄するよう心がけ、いざという時慌てなくていいように。 いったん事あってまた色々な品が不足した場合、自分を真っ先に守ろうとするのは生きものの本能で避けることはできない。その気持ちを抱えつつも、「今この品は本当に自分に必要なのか?」といったん踏みとどまって考える勇気を少しでも持てるように・・・。 後で読み直して自身に言い聞かせるため、駄文長々と連ねてまいりました。
お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。
タグ:トイレットペーパー品薄