桜が優しく見送る、一斉休校中の卒業生たち [日々雑感]
3月19日のお昼前、近所を歩いていると証書を持った中学生たちと何人もすれ違いました。
地区の公立中学校で卒業式が行われたのです。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、在校生と保護者の方々は同席せず。
式典が終わると早々に帰宅を促されたのでしょうが、生徒たちは久しぶりに学校で会えた仲間とそれなりに楽しそうには見えました。
でも本当だったら、
もっとゆっくり学校で友達と話がしたかったのに。
かわいい後輩たちと別れを惜しみたかったのに。
先生やみんなと、写真を撮りたかったのに。
お父さんお母さんに、晴れ姿を見てもらいたかったのに。
学校や自治体の方々もギリギリまで通常に近い形での卒業式を目指して努力を続けてきたはずですが、残念ながら生徒さん・親御さん・先生方の望みはかないませんでした。
「仕方がない」ではとてもすまないやるせなさを大なり小なり胸に抱えての、みんな帰り道だったことでしょう。
私の倅が通っている渋谷区内の都立高校は、3月の早いうちにやはり在校生のみで卒業式をすませています。
卒業生と保護者の方で盛大な謝恩会を青山で予定していましたが、当然見送り。
でも会場の方の厚意でキャンセルではなく延期扱いにしてもらえたそうで、4月からの子どもたちの新生活とコロナ禍が落ち着いた頃あらためて集まろうねと皆心待ちにしています(大の酒好きである私の家内も、PTA役員の役得で出席できるので今からウキウキ)。
私がすれ違った卒業式帰りの中学生の方たちも、早めの同窓会などで仲間や先生と再会する機会を心待ちに、春からの新しい暮らしを前向きに迎えられますよう。
そしてその日々が、今まで以上に充実した時となりますよう。
すぐ前が大きな道で連日排ガスと騒音に晒されながらも、毎年見事な花を咲かせる笹塚中学のヤマザクラ。
満開の桜が、皆さんにエールをおくります。
ご卒業、おめでとう。
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