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孤高で楽しく味わう美酒と豊かな食事~ひとり酒のすすめ~ [日々雑感]


平日昼下がり、
老舗おそば屋さんにて。
そば屋の昼間酒.jpg
のんびりひとり酒を楽しむ、
黒猫こまち。


ひとり酒が似合う
昼過ぎのそば屋

ぜいたくは
そば屋の隅の
昼間酒
江戸言葉遊び・雑俳で「笠附 ぜいたくは」という兼題が出た時の、扇治拙吟。
”そば屋の隅”というのが利いてるねぇと、仲間が何人か高得点で採ってくれました。

そば屋さんは昔から、まだ日の高いうちにお酒を呑んで違和感がないスポットの一つ。

もちろん混んでいる時分どきは外して、ランチタイムのお客さんが引けた頃。目立たなくて落ち着く店内隅の席に腰を据えて、板わさあたりをつまみながら日本酒ちびちびというのはこまちでなくても絵になります。

それも誰かと一緒に酌み交わすのではなく、ゆったりひとり酒。
店側もほかのお客さんたちも
(ああ、あの人もう今日は仕事を終えて、のんびりやってんだな)
と納得してくれるのが、そば屋酒のいいところ。


お手軽中華で
リーズナブル昼間酒

そば屋さんと同じ麺類を扱う店で、例えばこんなところも昼呑みファンには人気があります。
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リーズナブル中華の『日高屋』チェーン、いくつかの店舗はこうして”ちょい飲み”を看板に掲げお客さんにアピール。

実際コロナ禍前・うちの近所の日高屋では平日1時半過ぎになると、悠々自適の高齢者の方や仕事の夜勤明けらしき方が集まって楽しそうに呑む姿が見うけられたものです。

餃子や野菜炒めなどを肴にビールから酎ハイコースでいい心持ちになるのは、お財布にも優しくてまことに結構。
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ただあくまでも”ちょい飲み”ですから、
ここで泥酔しないように気をつけましょう



昼間酒・ひとり呑みには
ちょっと場違い?

お手軽系だとほかに中華ファミレス『バーミヤン』も、飲み放題を昼間から提供したりして日中のひとり酒にも門戸を開いて大歓迎。 私も何度か、お世話になったことが。

ところがこれが純粋なファミリーレストランになると、ちょっと様子が変わってきます。
アルコール飲料はメニューの中でも比較的ひっそりとした扱いで、店側もあまり積極的に(昼間から)お酒を進めようという姿勢ではない店舗が圧倒的に多い。

そりゃそうでしょうね、”ファミリー”と謳っている通り経営コンセプトは「家族連れ」向けの店なんですから。

そういうところであえて昼間のひとり酒を敢行すると…。
ファミレスで昼間酒.jpg
道行く人から、こんなふうに後ろ指さされてしまうかも。


マイペース
ひとり焼肉のすすめ

コロナありきの生活で「大勢での来店」・「食事中の大声での会話」を控える習慣が根付いた、現在の私たちの暮らし。

もともとひとりで食事するのが苦にならない・むしろ好きな私には、最近のこの風潮は大変ありがたいもの。

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まだここまで「孤食」が市民権を得ていない頃に私がよくひとり酒で利用したのは、なんと焼肉屋

私はひとりでの飲食が好きですが、また大変な人見知りでもありますので。
初めて自分だけで入った居酒屋、カウンター席を挟んでの店主と常連さんの会話に途中から無理なく加わる…なんて器用な真似はできません。
居酒屋でひとり酒.jpg

私自身は別に会話の蚊帳の外でもかまわないのですが、
(なんだいあいつ、さっきから黙ってて辛気くさい奴だな。きっと性格悪くて、友達いねぇんだろうな。寂しくて可哀想な人なんだ)
周りから思われたりしてんじゃないかなと…。
気の小さい私は、妙にそんなことが気になったりしてしまうんです。

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そこへ行くと焼肉は、「肉を自分で網に乗せて焼く・焼けたら食べる」という動作の繰り返し。
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これなら周囲の人も、
(おお、あの人は今あれだけ肉を焼くのに忙しそうだ。あれならひとりでも寂しくないだろう、よかったよかった)
と温かい目で見てくれる…ような気がします。


ひとりなら
ストレスフリー

ええっ、でもやっぱり焼肉って大勢で色んなのとってワイワイやるのがいいんだよ。
ひとりだけでしんねりむっつり肉焼いて食べて、何が楽しいの?
お思いになるかもしれませんが…。

あなたもほら、ご経験がおありじゃありませんか?

何人かで焼肉屋さん行って、まず生ビールひと口やってさぁ注文した肉を何枚か網に乗っけて。
ワクワクしながら焼き上がりを待っていると、
「オレ、カルビは超レアが好きなんだよねー」
こっちが食べようとしていたいちばんいい肉片を、目の前でかっさらわれたり。
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あべこべに
「上カルビはさっと表面を炙るくらい、あっここもう焼けてるよ」
とこちらのペースに関係なくどんどんお皿に肉を取り分けてくれる、ありがたいんだけどちょっとお節介な”焼肉奉行”に仕切られたり。
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(美味しかったんだけど、なーんか落ち着かなかったなぁ)
店を出てから釈然としない思いをすることもある、大勢での焼肉店訪問。

ひとりなら、
そんな心配は一切ご無用。

「好きなように焼いて好きなだけ食べる」焼肉を一度経験すると、その対人ストレスフリーの魅力にハマる方多いはず。


行儀はよくないけれど
ひとり焼肉の楽しみ

そしてこれはちょっと行儀がよくないことなので、あまり大きな声では言えないのですが…。
私は、焼肉での”ながら食べ”が大好きですなのです!

贔屓のプロ野球チームの親会社が出しているスポーツ新聞読みながら、ひとり肉を焼いて食べお酒を呑む。
ひとり焼肉.jpg
学生の頃からの、私のささやかなぜいたくの一つ。

なにしろ自分のとこで持っているチームのことを書くのですから、負け試合の翌日でもまるで優勝したかのようにポジ要素満載の紙面。そんな記事を眺めながら、タン塩パクリ・生ビールぐびり。
ああ、
今こうして文字にしているだけで蘇る至福の時!

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食もお酒も進んでとても楽しいのですが、やはり”ながら”の食事は注意しないといけません。

ずいぶん以前にスポーツ紙お供に焼肉していた時、ついつい記事に夢中になって網に乗せた肉のことを忘れてしまい。
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焼け過ぎてジュワっ!と滴った脂で、炭火がボワっ!と燃え上がり。
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新聞の端を、
ちょっとだけ焦がしてしまったことが。

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幸いこの時は大事には至りませんでしたが、それ以来新聞は火のそばから離して膝の上に置いて読むようにしています(読むこと自体はやめてない)。



ことほど左様に、一度ハマると気軽で楽しいひとり酒。
自分の世界に入り過ぎて周りが見えなくならない程度に、これからもちょいちょいやっていくつもり。

もし昼下がりの店の隅・ひとりで幸せそうに呑んでいる弱小噺家を見つけたあなたも、たまたまおひとりだったら。
よろしければ、
ひとり同士一緒にお酒酌み交わしませんか?

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お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝

タグ:落語 猫
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