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定番の建物2カ所を巡り、新しい出会いにまた感動~美瑛町初訪問記その④~ [旅のアルバム]

美馬牛駅前.jpg

赤い屋根のこぢんまりした駅舎を、あの有名テレビドラマの主人公になりきって聖地巡礼する黒猫こまち。

無人駅から
まっすぐ続く線路

倉本聰脚本・田中邦衛主演大ヒットドラマシリーズ・『北の国から』
その『’89望郷』編のロケ地になった、JR富良野線の美馬牛(びばうし)駅。

一時はドラマ人気もあり駅前に飲食店などが何軒も並ぶ賑わいだったそうですが、今では閉店した土産物店のシャッターがその名残りをかすかにとどめるのみ。
駅員さんが一人もいない駅、筆者の故郷にある長良川鉄道美濃駅を思い出しました。
無人駅美馬牛.jpg

ホームに立てば、1時間に1本あるかないかの列車が通る単線のレールが長く伸びています。
線路美馬牛駅.jpg

その美馬牛駅からほど近いところにある、かわいらしい踏切。
踏切富良野線.jpg
旭川・富良野方面へとそれぞれ通じる鉄路、どちらを見ても果てしなくまっすぐ続いている。
まっすぐな線路.jpg
北の大地の、広さを実感。

美瑛を愛した写真家の
ライフワークが一堂に

今回の旅、行きの飛行機にて。
私が広げた機内誌で、「北海道の紅葉」の特集が組まれていました。
機内誌.jpg

その中で写真家・前田真三(1922~1998)のことに触れた文章を読んで興味を持った私は、ぜひ彼の記念館『拓真館』を訪問してみたいと思っていたのです。
ですから私がお願いする前にご案内役のUさんが「じゃあ次は、前田真三さんの記念館へ」と言ってくれた時には、胸のうちで(やったー!)とガッツポーズ。



廃校になった小学校舎を改築した拓真館は、森の奥に建つメルヘンの館といった趣き。
拓真館.jpg

周りには白樺はじめ四季を彩る樹と草花が立ち並び、その向こうには前田真三氏が生涯愛し続けたなだらかな丘と畑の風景が。
庭拓真館.jpg

代表作が常設展示・企画展も随時開催される拓真館は、なんと入場無料
丘から丘へチラシ.jpg
2階まである天井の高いフロアでは代表作の一つである『麦秋鮮烈』などを、ゆったり間近に鑑賞することができます。



東京八王子の出身でありながら惚れ込んだ美瑛の地、その風景をフィルムに収めるのをライフワークとした前田真三。

行政が農業効率化のため丘陵地を段々畑にしようとした際には、前田氏が
「今ある丘と畑の風景は、美瑛の方々のかけがえのない財産なんだから。目先の利益のために、軽々しく変えちゃダメ!」
と役場に乗り込んで力説。

大ヒットした写真集で美瑛を全国に知らしめた人の言うことなので町役場も最終的には納得し、丘陵耕作地の再開発案は撤回されたそうです。

スマホと北海道の魅力で
素人にもそれなりの写真が

この日拓真館で、前田真三の美瑛作品を初めて本格的に鑑賞した筆者。
とても感動したので、2023年版カレンダー(税込2000円)をわが家用に購入。
カレンダー購入.jpg
”カレンダーとか日めくりは、店などからもらうもんだ”と思っている吝嗇弱小噺家に財布の紐を緩めさせる力が、前田真三の切り取る美瑛の写真には宿っているのです。

今年の暮れになってこのカレンダーを飾るのが、今から楽しみ。
それまでは、
大事にしまっておこう。

でも私が訪問した9月はどんな風景なのか、1枚だけカレンダー開いて写真を見てみることに。
玉ねぎの収穫.jpg
遠くに連なる山の前には、実りの時を迎えた見渡す限りの玉ねぎ畑。

プロが技術と根気と被写体への愛情で撮った作品には、私のスナップなどもちろん足元にも及ぶべくもありませんが。
でもそんな素人にも(なんとなく、様になる絵が撮れたんじゃないの?)と思わせる時があったりするのは、スマホカメラの精度と北海道という土地の魅力のなせるわざなんでしょうね。
トラクターと畑.jpg

さぁ、Uさん愛車の中でスマホ充電させてもらい。
このあとも美瑛の写真、ばんばん撮りまくるぞ!


蔦飾り線.png

ご精読、ありがとうございます。またのご訪問・他記事へのご回遊、よろしくお願い申し上げます。
入船亭扇治拝

タグ:旅 猫
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