猫と囲む夕餉の膳で、今宵も楽しく

かしこまった表情で、レストランの席につく黒猫。

胸に白い差し毛がありそれが蝶ネクタイに見えないこともないので、「こまちは常に正装してるから、宮中晩餐会に呼ばれても大丈夫だねー」なんて冗談をよく女房と交わします。

当然のように
人間と同席

冒頭画像に比べたら質素極まりないダイニングキッチンのテーブルですが、わが家にとっては家族団欒の場。そこへこまちが当たり前のように私たちと一緒に座るのが、最近では毎日定番の光景。

お気に入りの黒猫柄ブランケットを座布団代わりに、長椅子を一人で占領。

猫型の箸置きに、朱の箸も並べて。

替えの猫箸置きもあるんですよ！

なんて物持ちなんでしょう。

思い通りには
いかない食卓

以前のようにテーブルに飛び乗って人間のおかずを狙うことはしなくなりましたが、今でも刺身やローストビーフなどに興味津々のこまち。
あわよくばお相伴にあずかろうと、こうして連日夕食に同席しているのです。

あごをテーブルに乗っけんばかりにして、目を輝かせて。

すると首尾よくマグロの赤身あたりをちょっとだけもらえることがありますが、もちろん毎度毎度というわけにはいきません。
食卓に並ぶのが、こまちにはまるで食指が動かないものばかりの時の方も多いのです。

鍋の薬味にする、小口ネギと激辛唐辛子。

CIAOちゅ～るとパッケージが似ているから顔を寄せれば、辛いまぜ麺の素。

横浜限定サイコロキャラメルを目の前に出され、

「もう知らん！」とそっぽ。

猫と人間で
楽しい宴を

まぁまぁこまちさん、そうむくれなさんなって。

第三のビール『金麦』春バージョン缶で、うちに居ながらにしての花見なんて風流じゃないか。

そしてほら、こまちのものしまってあるケースからお母さんが何か持ってきてくれたよ。

本物のCIAOちゅ～る！

こうして猫と人間が一緒になって過ごしている、わが家の夕食。
この原稿書き上げると、今夜もそろそろ晩酌タイム。押入れで寝ていた黒猫も、伸びをしながら起きてきました。

さぁこまち、今宵も楽しく夕餉の膳を囲むとしようか。

※人間のおかずハンターだった頃のこまちについては

☆『猫から守れ！人間の食卓』

にて綴っております。

お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。よろしければまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝

タグ：入船亭扇治　猫