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アニメ大好き噺家から、あの偉大なクリエーターへお別れの言葉を [日々雑感]


沖田十三艦長になりきって、宇宙戦艦ヤマトを飛ばす黒猫こまち。
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2023年2月13日・享年85歳で星の海へ旅立った、漫画家・松本零士大先生を追悼して。

笑いと哀愁の下宿生活

筆者にとって最初の松本零士作品との出会いは、『男おいどん』(1971~1973年少年マガジン連載)でした。
いつも通っている理容室に置いてあったマガジンでこの作品を読んだ私は、ユーモアとペーソスあふれるストーリーと作画の虜に。当時4巻まで出ていた単行本を1巻から買い揃え、連載は本屋さんで立ち読みしながら(良い子は真似してはいけません)新しいコミックスが出るのを心待ちにしたものです。

主人公・大山昇太(のぼった)にとっては苦労の絶えない下宿生活も、岐阜の片田舎に住む小学生だった私には「都会での一人暮らし」ととても魅力的に映りました。
おいどん=昇太が行きつけの中華料理店で頼む「ラーメンライス」が実にうまそうで、よくインスタント袋麺で真似して食べたのも懐かしい想い出。
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観られなかった『ヤマト』

松本零士が設定とキャラクター・メカデザインで参加したTVアニメ『宇宙戦艦ヤマト』(1974年放送)、実は筆者リアルタイムで観ていません。
「観られなかった」のです。

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当時の東海圏では、日本テレビ系列の中京テレビがまだUHF局。指向性の強いUHF電波は私の町内まで届かずアンテナを立てていても映らないので、わが家での中京テレビは「存在しないチャンネル」。新聞のテレビラジオ欄をこと細かにチェックする習慣もありませんでしたから、『宇宙戦艦ヤマト』のこともまるで知らずじまい。

中学に入って知り合ったプラモデル好きの友人からヤマトの魅力を教えられた私は、1977年の劇場版を観て松本零士の世界に再会。
一苦学生の日常を描いた『男おいどん』に通じるところも多々ありながら、はるかに壮大な宇宙を舞台にしたSF作品。こちらにもどっぷりハマり、『銀河鉄道999』『宇宙海賊キャプテンハーロック』は雑誌連載・TVアニメ・劇場版とリアルタイムで追っかけていました。

ぴったりのお酒で献杯

小学校5年生の時からの大ファンだった偉大なる漫画家の訃報に接し、その晩はこのお酒で追悼することに。
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沖縄の「ヘリオス酒造」が出している、『銀河鉄道999』クラフトビール。「メーテルのヴァイツェン」と、こちらのもう1本「車掌さんの黒ビール」
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この2本をずいぶん前に近所のローソン100で見つけて購入、もったいなくてまだ飲んでいなかったのです。
それが幸いして、松本御大旅立ちの世にぴったりのビールで献杯することができました。
ほろ苦さと芳醇な香りが一体となった味わいは、おいどんや鉄郎たちが生きる世界を彷彿とさせる。

ヤマト運輸マスコット・クロヤマさんシロヤマさんたちもお別れ会に参加。
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こうして999ビール撮影をしていたら、食卓の椅子で寝ていたこまちがやおら起き上がり。
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缶のメーテルに向かって、哀悼の意を表しているような表情。

缶に顔を寄せて、
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ペロリ!
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こまちも献杯に参加してくれました。

999ビールのあとは赤ワイン支度して、それに合わせる料理はこちら。
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牛ハラミ焼肉で、いつも懐が寂しい大山昇太にとっての憧れの食事「縦だか横だかようわからん分厚いステーキ」のつもり。

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さぁ、そろそろワインボトルも底が見えてきました。
追悼の酒席も、そろそろ切り上げ時。

では腰を上げる前に星空へ向かって、松本零士先生に最後のお別れを。

今、万感の想いを込めて汽笛が鳴る。
今、青春の想い出を乗せて汽車は往く。
さらば銀河鉄道999、お疲れ様松本零士大先生。
四畳半から宇宙に広がる、素敵な夢を本当にありがとう。

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心より、ご冥福をお祈りいたします。

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お開きまでお付き合いくださいまして、まことにありがとうございます。ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝

タグ:アニメ 猫
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