24時間庶民の味方・コインシャワーいまだ健在!~杉並区『さわやかランド』訪問記~ [日々雑感]
青梅街道松ノ木3丁目交差点を新宿方面を背にして左折、少し歩いた右手。
今では少なくなった街なかコインシャワーの一つ『さわやかランド』、元気に営業中。

個室有料シャワー
現代でも多くの需要あり
現代でも多くの需要あり
の記事を書きながら、また別の若い時分の入浴体験を思い出す筆者。
私は前座から二ツ目初期にかけ、女房と結婚するまでは風呂無しアパート生活を長く続けていました。
先輩の打ち上げに付き合って、銭湯の開いているうちに帰宅できないことはのべつ。そんな時に助けてもらったのが、東中野城山商店街にある24時間営業のコインシャワー。
そこがずっと以前に店を閉めたのは知っていますが、(コインシャワーの現状ってどうなっているのかな? )気になったのでネットで調べてみることに。
「コインシャワー」の語で検索すると、上位に料金制シャワーユニットを製造・販売・設置する業者が何件か並びます。
私の検索環境でのトップヒットは、中野区本町に社屋を構える『株式会社ニド』。
会社があるのは中野坂上駅のそば、わが家から歩いて行ける距離なのでさっそく取材撮影に行ってみました。

私の検索環境でのトップヒットは、中野区本町に社屋を構える『株式会社ニド』。
会社があるのは中野坂上駅のそば、わが家から歩いて行ける距離なのでさっそく取材撮影に行ってみました。
山手通り沿いにそびえる、実質7階建ての堂々たるビル。
1994年竣工の自社ビル、正面玄関の壁に輝く「NIDビル」の刻印。


こういった業者が扱う個室シャワーユニットはネットカフェ・高速道路サービスエリア・建設現場・カプセルホテルなどで使われ、現代でも多くの需要があるのです。

まだまだ頑張る
街なかのコインシャワー
街なかのコインシャワー
前項のような場所で使われるものではなく、私が通った東中野のランドリーと併設されていたコインシャワーみたいな施設は今でも何軒かあるのかな。
今度は「コインシャワー」に「東京」「都内」というキーワードを加えて調べてみると、東京駅周辺などに銭湯併設のものを含めてそれなりの数ヒット。
銭湯の営業時間外に身体を洗いたい人のために、街なかのコインシャワーはまだまだ頑張っているようです。
銭湯の営業時間外に身体を洗いたい人のために、街なかのコインシャワーはまだまだ頑張っているようです。

そんな元気シャワーの一つが、冒頭画像でご紹介した『さわやかランド』。
地下鉄新高円寺駅から徒歩6分、杉並区梅里2-20-1で24時間営業中。
地下鉄新高円寺駅から徒歩6分、杉並区梅里2-20-1で24時間営業中。
以前は『モンキーシャワー』という名前だったそうで、看板にその名残りが。

アクシデントにも
さわやか対応
さわやか対応
店舗内、洗濯機と乾燥機が並ぶ奥にシャワー室が三つ。
24時間営業ですから個室内に経年劣化による汚れや黒ずみは見られますが、全体に掃除は行き届いていて清潔。


シャワー室のレポートを終えたこまちが次に目をつけたのは、カミソリや石鹸・シャンプーなどの自販機。
なんと、
タオルまで売っています!

タオルまで売っています!
こういうところで売っている100円のタオルって、どんなものなんだろう?
話のタネに1本買おうとしたのですが…。
投入口の時代のつき方・注意書きの「硬貨を入れて2秒后」という表記に、(ずいぶん古い機械みたいだけど、ちゃんと動くのかな?)100円玉つまんだ手が不安で震えます。
話のタネに1本買おうとしたのですが…。

言われたとおりお金を入れ頭の中で(いち、にぃ)数えて、ボタンを慎重に奥まで押し込む。
カチャッ。
乾いた音がしただけで、取り出し口に品物は落ちてきません。
カチャッ。
乾いた音がしただけで、取り出し口に品物は落ちてきません。
不安的中、やはり自販機が壊れているかタオルの補充がなされていないようです。

どうしようかな、
100円のことだからな…。
店舗を撮影させてもらったから、取材協力費ということで諦めるか。
100円のことだからな…。
店舗を撮影させてもらったから、取材協力費ということで諦めるか。
いったんそのまま帰ろうとしたのですが、店内にはちゃんと緊急連絡先が書いてあったのでダメもとで電話してみることに。
するとすぐ管理人さんの携帯につながり、丁寧なお詫びの言葉とともに100円は迅速に返却してもらえました!
するとすぐ管理人さんの携帯につながり、丁寧なお詫びの言葉とともに100円は迅速に返却してもらえました!
金額の多寡ではなくその誠意の対応が嬉しく、当日は雨もよいの天気でしたが私とこまちの胸は晴ればれ。
心の中までさわやかになって、『さわやかランド』を後にするのでした。
心の中までさわやかになって、『さわやかランド』を後にするのでした。

焦りを呼ぶ
残時間表示
残時間表示
今回久しぶりにコインシャワーを訪問してみて(そういえばあんなことあったよなー)また一つ懐かしい記憶を呼び覚ますきっかけになったのは、洗い場内に設置されたパネルの「残時間表示」。

『さわやかランド』は現在200円6分が最低料金ですが、私が通ったコインシャワーは3分100円からでした。
身体を石鹸でこすっている間などはシャワーの一時停止ができますので、要領よく洗って全身を流せば3分で入浴を完了させることは可能。
身体を石鹸でこすっている間などはシャワーの一時停止ができますので、要領よく洗って全身を流せば3分で入浴を完了させることは可能。
可能、
なのですが…。
けっこう早いペースで減っていくタイマーの残時間表示を見ていると、気の小さい岐阜県人である私はドキドキしてシャワーを握る手を滑らせたり。
なのですが…。
けっこう早いペースで減っていくタイマーの残時間表示を見ていると、気の小さい岐阜県人である私はドキドキしてシャワーを握る手を滑らせたり。
この焦りを呼ぶカウントダウン、前々から”あれ”に似ているなと思っていました。
そう、『新世紀エヴァンゲリオン』主役メカコクピット内モニターに映し出されるタイマー。

コンマ以下の単位で目まぐるしくカウントダウンされるエヴァの活動限界、もしこれがコインシャワーの水量に連動していたら…。
1分過ぎたところで表示されるレッドアラートが、さらにシャワー利用者の焦りを呼ぶ。
冷静沈着なエヴァ零号機パイロットなら、「大丈夫、問題ないわ」と落ち着いて対処するのでしょうが。

凡人小市民たちは入浴だけに「泡を食らって」焦りまくり、身体を洗い残したままでタイムアップ。
まだ、
ヒゲの先洗ってないよー。

ヒゲの先洗ってないよー。
こういった事態を避けるため、若い頃の私がとった対策がこちら。
うちでシャンプー頭に振りかけ泡立てた状態でコインシャワーに行き、向こうでは洗い流すだけにして時間を節約。

オードリー春日さんが下積み時代に同じことをしたと語ってらっしゃいますが、筆者も20年以上前からこれを高座で喋ってきました。
コインシャワーネタとしては、
私の方が先駆者なのです!
って、あんまりこんな体験自慢にはならないか。
私の方が先駆者なのです!
って、あんまりこんな体験自慢にはならないか。

さてふとしたきっかけで思い出したコインシャワーが、まだまだ元気で頑張っていることがわかって。
なんだか旧友に再会したような気分のうちに、本記事をまとめることができました。
なんだか旧友に再会したような気分のうちに、本記事をまとめることができました。
さぁ、それじゃあこのへんでパソコン閉じて。
さわやかランドさんが返してくれたお金持って、近所の100円自販機で飲み物買っといで、こまち。
さわやかランドさんが返してくれたお金持って、近所の100円自販機で飲み物買っといで、こまち。


お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝
入船亭扇治拝
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