粋で楽しい雑俳「地口附」今回も傑作揃い!~ゴールデンスピリッツ2022その②互選結果発表~ [落語情報]
2022年ゴールデンウィーク2日目。
好天のもと下谷神社に、雑俳落語会のためやって来た黒猫こまち。
まずはブログ主の
互選結果発表
互選結果発表
古今亭駒子師主催の『ゴールデンスピリッツ2022~江戸言葉遊び雑俳の会~』。
4月30日から全8公演の幕を開けたこの企画、「その②」の回に出演させていただいた筆者。
落語会のあとの大喜利・雑俳互選会「開き」での、私の選をまずは発表させていただきます。
☆『言葉遊びの楽しさ溢れる雑俳落語会で、優雅な連休を過ごそう!』に掲載の作品一覧「地巻」とともに、ご覧いただけましたら。
落語会のあとの大喜利・雑俳互選会「開き」での、私の選をまずは発表させていただきます。
☆『言葉遊びの楽しさ溢れる雑俳落語会で、優雅な連休を過ごそう!』に掲載の作品一覧「地巻」とともに、ご覧いただけましたら。
兼題:地口附 本邦有名テレビ番組名
扇仮名女(入船亭扇治)選
扇仮名女(入船亭扇治)選
今回大変に暴れた(多くの人に抜かれた)作品が、噺家チームとお客様サイドでそれぞれ1句ずつありました。 私も、その両方を採らせていただいております。
噺家吟では、駒子師の「八時だよ京浜急行」。
この番組名では私も一つ拵えてみましたが、それよりもずっといい句だと脱帽。
なんとも言えないとぼけた味わいが、いかにも雑俳らしいと思います。
なんとも言えないとぼけた味わいが、いかにも雑俳らしいと思います。
お客様作だと、Fe-manさんの「金だけかかる世界の旅」も本当に多くの人の選に入りました。
海外旅行なんて庶民にとっては夢のまた夢だった時代に放送されていた、『兼高かおる世界の旅』。
本文(ほんもん)をほんのちょっと言い換えただけで、ガラッと違った意味の言葉にする。
駒子師のスピリッツシリーズに早くから参加なさっているFe-manさんの、センスが光る名句。
駒子師のスピリッツシリーズに早くから参加なさっているFe-manさんの、センスが光る名句。
この2句には僅差で首位の座を譲りましたが、三三師の「うちの子に小切手」と唱子さんの「味占めてのおつかい」も複数点が入った人気句。
どちらも雑俳ならではの諧謔味と可愛らしさが同居している秀句と、筆者も選に入れさせていただいた次第。
扇治吟の反省会
地口が本当に苦手な筆者、今回もかろうじて坊主を免れるのが精一杯という成績でした。
恥ずかしながら扇治拙吟を、以下にご紹介。
6・34・71・86の4句がご奇特な方の選に入れていただき、感謝礼謝。
個人的には自信があったのが、
「ずっと彼方は月だった」。
「ずっと彼方は月だった」。
極端マザコン男性のことを登場人物になぞらえて「冬彦さん現象」と呼ぶ社会現象が起きるほど話題になった、1992年放送のドラマ『ずっとあなたが好きだった』。 サザンオールスターズの主題歌『涙のキッス』も大ヒットしましたよね。
そのドラマのタイトルにぴったり平仄を合わせた言い回しを思いついた時には(やったー、これで天の位を総なめだ!)と意気込んでいたのですが…。
結果は、惨敗。
結果は、惨敗。
以前柳家小ゑん師匠から言われたのが、
『ずっとあなたが好きだった』とすべて母音が同じでちゃんと意味が通る「ずっと彼方は月だった」は傑作だと自負していましたが、音を合わせるのに気が行き過ぎて確かに面白くはないなと反省。
「確かに意味はとおってるけど、月が彼方にあるのは当たり前じゃない」と、読み手に思われてしまう作品だったということですね。
「ずっとカナダでスキーだった」なんて詠んだ方が、まだ雑俳らしいかもしれません。
「ずっとカナダでスキーだった」なんて詠んだ方が、まだ雑俳らしいかもしれません。
別の句だと『ためしてガッテン!』を洒落た「返して半纏」、これも「直して欠点」と詠んだ方が面白かったかも。
当日出演者と
宗匠の選発表
宗匠の選発表
それでは当日の会参加の噺家の選、そして宗匠として古今亭志ん橋師匠の選を続けてご覧いただきましょう。
植木歌人(柳家小せん)選
供鞄持(入船亭扇里)選
大口喧益(古今亭志ん丸)選
三三時雨(柳家三三)選
篝火舎(古今亭)志ん橋選
扇治は5月3日16時45分から・4日16時45分の回にも参加します。
そちらの開きの結果も順次公開してまいりますので、どうぞお楽しみに!
そちらの開きの結果も順次公開してまいりますので、どうぞお楽しみに!
お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝
入船亭扇治拝
タグ:雑俳 落語 猫