”大脱走”迷子猫と飼い主さん・感動の対面にもらい泣き [猫のいる風景]

そうそうたるハリウッドの大スターたちと一緒に、第二次大戦下のドイツ軍捕虜収容所から脱走するこまち二等兵。
スポーツ感覚の
”知的ゲーム”戦争映画
”知的ゲーム”戦争映画
1963年公開のアメリカ映画、『大脱走』。
『OK牧場の決闘』『荒野の七人』などのジョン・スタージェス監督が、実話を元に撮った”戦闘シーン無き戦争映画”の傑作。
『OK牧場の決闘』『荒野の七人』などのジョン・スタージェス監督が、実話を元に撮った”戦闘シーン無き戦争映画”の傑作。
という目的で、警戒厳重な収容所からの集団脱走を計画する連合国軍士官たち。
そのために用いる武器は銃や戦闘機ではなく、おのれの頭脳と精神力。
劇中で描かれる敵味方互いに知略を巡らせての攻防戦は、戦時中を舞台にしながらもルールに則った一種の”スポーツ・ゲーム感覚”で楽しむことができます。
脱出用地下トンネルの隠し方、「調達屋」が仕入れてきた材料を元に「偽造屋」が偽パスポートや書類を作り上げる過程などなど。後に”脱走もの”の作品で定番となる作劇ギミックが散りばめられた、3時間近い娯楽大作。
子どもの頃テレビの洋画劇場で何度も観て、そのたびにハラハラドキドキしたっけなぁー。
1981年に公開されたジョン・ヒューストン監督/シルベスター・スタローン主演の『勝利への脱出』では、戦時下に行われる連合国捕虜たちとドイツ代表チームの親善サッカー試合にからむ脱走劇がスリリングに描かれます。
上京した年に観たこの映画には『大脱走』テイストが色濃く感じられ、こちらもお気に入りの1本。
飼い主にとっては一大事
ペットの”大脱走”
ペットの”大脱走”
☆窓の外の世界は、リアルじゃない?完全室内生活で、猫はじゅうぶん満足で書きましたように、わが家のこまちは完全室内猫。
うちへ来てから5年が過ぎ、ごくたまーに近所の動物病院へ行くほかの外出を経験したことはありません。
うちへ来てから5年が過ぎ、ごくたまーに近所の動物病院へ行くほかの外出を経験したことはありません。
当猫も外に出たいとはあまり思っていない、いやそもそも「わが家の敷居の向こうに別の世界がある」というのは彼女の想像の埒外でしょう。
でも冬場のシャッター上げ下ろしの時や、洗濯もの取り込みなどで私がベランダに出るんで窓を開ける時。
よくこうやってそばに来て、足元で外を眺めていることがあります。

そんな時庭に来た鳥を追っかけたりして、勢いでこまちが外に飛び出して行方知れずになってしまったら…。
考えるだに恐ろしい、生き物と暮らす方ならおわかりいただける不測の一大事。

町会の掲示板・お店の窓などに貼られたこういう貼り紙。
見るたびに飼い主の方のご心中をお察しし、(無事に、うちへ戻れるといいね)祈らずにはいられません。


身近であった
迷子猫保護体験
迷子猫保護体験
私の女房は、彼女が物心ついてからこっち”猫を絶やしたことがない家庭”に育ちました。
それくらい実家の皆さんは、揃って大の猫好き。
それくらい実家の皆さんは、揃って大の猫好き。
福島県いわき市に住む女房の姉一家も、例外ではありません。
私からは義理の姪にあたるA子さんは、家や会社の近所で保護した猫を現在7.8匹飼っているそうです(多過ぎて女房も正確な数を把握していない)。
私からは義理の姪にあたるA子さんは、家や会社の近所で保護した猫を現在7.8匹飼っているそうです(多過ぎて女房も正確な数を把握していない)。

先日そのA子嬢から女房に、「うちの庭に、この子が迷い込んできててね」という画像付きLINEが入りました。
生後1か月は過ぎてますか…。
目は開いて足取りもしっかりした、でもまだまだ小さい茶色と白のフワフワ仔猫(以下、”茶白”と略称)。

目は開いて足取りもしっかりした、でもまだまだ小さい茶色と白のフワフワ仔猫(以下、”茶白”と略称)。
この毛糸玉が夕方庭でみぃみぃ鳴いているのを、A子さんが発見。ちょうどほかの猫たちのご飯タイムでもあったので、てんこ盛りのカリカリの前に連れていったら大喜びで食べて身繕い・爆睡。
かなり、疲れていたようです。
かなり、疲れていたようです。
近所の猫の顔はほとんど把握している姪っ子が初めて見る仔猫ですから、おそらく遠くから迷い込んできた子なんでしょう。
無心に眠る茶白の寝顔を眺めながらA子嬢がそう考えていると、二階から同居している彼女の弟・K彦くんが下りてきました。
眠る茶白を見て「あれっ、姉ちゃんまた新しい猫連れてきたの?」と尋ねて、迷い猫かもという経緯を聞いたK彦くん。
彼の差し出すスマホの画面には、確かに今そこで丸くなって寝ている茶白そっくりの仔猫が。
彼の差し出すスマホの画面には、確かに今そこで丸くなって寝ている茶白そっくりの仔猫が。
「どこに住んでる人、今すぐ連絡つく?!」勢い込む姉をまぁ落ち着いてと制しながら、K彦くんが猫を探している方に茶白の寝顔画像を付けたLINEを送ります。
間髪を入れず返信があり、
「うちの子に間違いありません、今からすぐ引き取りに伺ってよろしいですか!?」
「うちの子に間違いありません、今からすぐ引き取りに伺ってよろしいですか!?」
お礼のCIAOちゅ~ると
わが家の迷子猫GIF
わが家の迷子猫GIF
K彦くんが「うちはかまいませんから、いつでもどうぞ」と返信してから15分ほどで、2キロ先のお宅から仮称・茶白の本当の飼い主の方が駆け着けてきました。
「ああっ、ほんとにうちの子だ!よかった無事で、心配したんだよー」感動の対面ののち、この度はありがとうございますと涙ながらにA子さんとK彦くんに頭を下げ続ける飼い主さん。

事情を聞いてみると、今日仮称・茶白をワクチン接種で動物病院に連れて行った時にことは起きたそうです。
ケージ無しで車に乗っていた獣医さんが怖い仔猫は、病院に着いて飼い主さんが後部座席の扉を開けるやいなや矢のように飛び出してそのまま行き方知れず。
ひょっとしたら、あくまで推測ですが…。
途方にくれて方々さ迷い歩いたあげくたまたま出会った姪っ子宅の猫(出入り自由で、やたら行動半径が広い)にくっついて、仔猫は遠く離れた家の庭までたどり着いたのかも。
途方にくれて方々さ迷い歩いたあげくたまたま出会った姪っ子宅の猫(出入り自由で、やたら行動半径が広い)にくっついて、仔猫は遠く離れた家の庭までたどり着いたのかも。
途中で事故にあったり悪い人にいじめられたりしなくて、本当に良かった。
女房からこの一件を聞かされて、まるでわがことのように胸をなで下ろしもらい泣きの私。
女房からこの一件を聞かされて、まるでわがことのように胸をなで下ろしもらい泣きの私。

さっそくこれを、ブログ記事にしてみようと思い立ちました。
姪っ子たちは飼い主さんから感謝の気持ちですと、猫同居人には何より嬉しいCIAOちゅ~るをたくさんいただいたそうです。 そこから考えたシチュエーションは…。



お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝
入船亭扇治拝
タグ:猫 イラスト