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2022年締めも粋な言葉遊びで!『柚子の香スピリッツ』へのお誘い [web雑俳]


2022年も秋が深まり、本格的な冬へと向かう頃。
柚子とこまち.jpg
今年の掉尾を飾る雑俳落語会『柚子の香スピリッツ』、高円寺にて華々しく開催!

師走を彩る
計6回公演

仲間うちは敬意を込めて”雑俳の女神”と呼ぶ古今亭駒子師プロデュースの、『江戸言葉遊び雑俳と落語の会』。
今年はGW・秋(前後編)に続いて12月にも開催。

会場はスピリッツシリーズでは初めての『竹芳亭(ちくほうてい)』
竹芳亭.jpg
JR高円寺駅前パル商店街の地下にある、こぢんまりした演芸スペースです。
☆住所:東京都杉並区高円寺南4-25-9 地下一階
※地図はこちらのリンクをご覧ください。
https://goo.gl/maps/62UEz1DYAqdNdi8C8

その竹芳亭を舞台に開催される柚子の香スピリッツ、師走の日曜3日間に各昼夜2回ずつ・計6回公演の豪華版!
もちろん毎回出演者・演目・雑俳兼題は違いますから、どの回もお客様を飽きさせません!

各回の出演者と兼題は、以下の通り。



12月11日(日)
~昼の部①~

☆出演:三朝 扇蔵 司 窓輝

☆兼題:前句附 きりたくもありきりたくもなし
【例句】 盗人を捉えてみれば我が子なり



 ~夜の部②~


☆出演:司 窓輝 菊志ん 玉の輔

☆兼題:小噺附(短ければ短い程良し)
【例句】
息してるか
ハイ

スッキリした顔してるな
そうかい



12月18日(日)
~昼の部③~

☆出演:駒子 扇里 金八 一琴

☆兼題:同音折句 こ・う・え・(ん)・じ
【例句】 恵比寿講枝も撓るる縁起物



 ~夜の部④~


☆出演:扇里 金八 一琴 扇治

☆兼題:据字附 中七数字冠り
【例句】
秋晴や十勝平野の収穫祭
気の合わぬ二番太鼓の昼前座



12月25日(日)
~昼の部⑤~

☆出演:志ん陽 小せん 志ん丸 扇治

☆兼題:地口附 古今東西有名名言一切
【例句】
利休は青かった
陰険だもの



 ~夜の部⑥~


☆出演:扇蔵 志ん陽 小せん 玉の輔

☆兼題:冠沓附 雑俳に関する一切 三音以上
【例句】
ゴセン 午後のひと時点てた一煎
ゴキャク 互選あばれた常連の客



~開場・開演時間~
☆昼の部:開場12:30 開演13:00
☆夜の部:開場16:30 開演16:45

~木戸銭~
☆予約・前売り 2500円
☆当日 3000円

~ご予約・ご投句・お問合せ~
☆kokontei.chiyorin@gmail.com
☆090-1767-2273 (駒子)

~ご投句について~
☆投句数:各題につきおひとり様10句まで
※ご投句は当日ご本人様か代理の方がご来場いただけるお客様に限らせていただきます。

☆投句締切
・12月11日分:12月3日(土)
・12月18日分:12月9日(金)
・12月25日分:12月16日(金)

※雑俳の題・作り方につきましては柳家小ゑん師匠の
☆『新・雑俳の手引き
をご参照いただき、それでもご不明な点は上記駒子師までお問合せください。

筆者参加回の
兼題について

ここで筆者が出演させてもらう回の題について、実際に詠み始めてから感じたことを自分の思考を整理するために記しておきます。

まず、その④の「据字附」。
通常据字と言えばたとえば「それにつけても」という具合に中七を決めておき、それに合わせて上五と下五を詠み川柳を完成させます。
今回は遊び方をちょっと捻った「数字冠り」、中七が数字から始まるように詠まなければなりません。

わが国には「一石二鳥」「三寒四温」など数字が入った四字熟語が多くあるので、最初はそれを使って句を作り始めたのですが…。
これが便利なようで、意外と使いづらいことに気づきました。

それだけで意味が完結している四字熟語をはめるとそれだけで中七のうちほとんどの音数を使ってしまい、句を詠むうえでの自由度がぐっと下がってしまうケースがけっこう多いのです。
もちろんうまくはまればいい句になるのでしょうが、今のところ私が捻り出した句では数字の四字熟語は使っておりません。

投句作ではありませんが、こんなのを思いつきました。
うちの猫三つ子のままでいておくれ

私たちよりはるかに早く歳をとる、猫という生き物。
もし叶うなら、人間の子で一番かわいい時期とされる三歳くらいで、わが家の猫の成長も止まってくれないかな…。
三つ子でいておくれ.jpg
猫好きなら、一度は抱く願望。



そしてその⑤、有名な名言の地口。
冒頭しかいじってはいけない洒落附に比べ、題材のどこをどう言い換えてもいい地口附は自由度が高く詠みやすいとされていますが…。

私が今回いきなり悩んだのは、
「名言とはなんぞや?」
という根本的な定義。

「古今東西有名ことわざ」での地口はこれまで何度もやったことがありますが、それと「名言」の違いはなんなのでしょうか。
そうそう、「格言」も厳密に言うと「名言」とは違うそうですし。

調べてみた結果わかったのが、
いつ誰ともなく言い出した暮らしの中の様子・知恵・風刺を表した文句が、時代とともに人口に膾炙したのが「ことわざ」。

ことわざより教訓的な内容に特化した短文が、「格言」。

「名言」は教訓を含み格言と重なるものもあるが、それだけでなく物事の本質そのものを(うまいこと言うねぇ~)という言葉で表現した文句・短文。
格言より比較的歴史が新しいものが多い。
私たちの身近だと、『流行語大賞』に選ばれるような文句がのちに名言として人々の記憶に残ったりします。

・「早起きは三文の得」はことわざ。
・「天才とは1%のひらめきと99%の努力である」は格言。
・「芸術は爆発だ!」は名言。

ことわざ・格言・名言をざっくり区別すると、こんな感じ。

考えるアイコン.jpg

今回は「格言」と「名言」の違いはそんな神経質にならなくてもいいのかもしれませんが…。

何にしても題材になる言葉を多く知っていないと句が詠めないので、図書館から借りてきた分厚い『世界名言集』に目を通すこまち。
名言集読むこまち.jpg
なんとか、いい句はできそうかい?

さぁ皆様も、こまちや噺家たちとご一緒に。
粋な言葉遊びで、暮れのひと時を楽しく過ごしてみませんか?
そう、あったかい柚子湯に肩まで浸かっているようなゆったり気分で。
柚子の香スピリッツ.jpg

皆々様のご参加ご来場、出演者一同心よりお待ち申し上げております!

蔦飾り線.png

ご精読ありがとうございます。
ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝

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