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子どもと猫とカレンダー、師走の呑気な三題噺 [日々雑感]


年賀状書きながらも、年の瀬に片づけておきたいあれやこれやが気にかかってしょうがない黒猫こまち。
慌ただしい年の瀬.jpg

一年のひと区切り、どうしても気ぜわしくなりがちな師走。
でもそんな時こそ、たまには立ち止まってゆっくり過ごしてみることも大事。

暮れのご挨拶
カレンダー発送

毎年この時期の私には、噺家としてやっておくべき作業が一つあります。
1カレンダーとこまち.jpg
細長い箱に入っている、落語協会のカレンダー
これをお世話になった方々に、ささやかながらお歳暮代わりにお送りするのです。

印字したラベルシールを正面に貼り、上部をセロテープで止め。 側面に押した送り主の名前スタンプのインクが乾きやすいよう、日の当たる窓辺に箱を少しずつずらして積み上げていきます。
3カレンダーとこまち.jpg
自分の日向ぼっこスペースが奪われ、不満そうなこまち。

(お父さんの隙狙って、この箱の山に飛び乗ってやろうかな)企んでいるようです。
2カレンダーとこまち.jpg

作業ひと段落…
と思ったら!

今年の作業はスムーズに完了しましたが、毎回カレンダー発送準備しながら(あん時は苦労したなぁ)思い出すエピソードがあります。

上の娘が、3歳くらいの時だったでしょうか。
その年の私は諸事に追われ、暮れが押し詰まってもカレンダー発送が手つかず。クリスマス過ぎてからやっと準備にかかりました。

年内に皆様の手元へ届けるにはもうギリギリのタイミングで、50本近くのカレンダーを一気に送るための突貫作業開始。

当時の落語協会カレンダー今のような箱ではなく、上下にプラスチック蓋が付いた段ボール製の筒に入っていました。
パソコンも持っておらずラベルシールなんて物も知らない時代ですから、円筒の表面に直接宛先書いて送り主スタンプを押す。
この作業だけでも大変ですが、中には蓋が緩いのがあったりするので念のため上下にテープを貼らなくてはなりません。

さらにカレンダーのみ送るのと中に手紙を入れたのでは送料が違うので、郵便局の窓口で混乱しないようあらかじめ分けておくことも必要。
1本ずつ慎重に作業して、出来上がったものを親書入りとそうでないものに分け背後に置いた大きな段ボール箱に入れていきます。

夢中で作業を続け20本くらいこなしたところで(そろそろ折り返しだな)といったん手を止め、あたりを見回してみると…。

(お父さんが面白そうなことやってるよ)と、私の気づかないうちにそばに寄ってきた娘が。
発送準備完了が済んだカレンダーを全部、きゃっきゃ言いながら箱から取り出して床にぶちまけているではありませんか!
カレンダーの想い出.jpg
そしてその床にばら撒かれた筒を、先代猫こにぼしが(いいおもちゃがあるよ)とコロコロ転がして遊んでいます。

なんと見事な、連携プレー。

私はせっかく分別して箱に入れたのを、ごちゃ混ぜにされてしまい呆然。
一瞬「こらっ、やめなさい!」叱りつけようとしたのですが…。
あまりに娘と猫が楽しそうなので、喉から出かかったそんな言葉は引っ込んでしまいました。

そうだな、ここへ来て焦ってもしょうがないもんな。
残りの発送準備は、明日朝一で起きてやればいいんだし。

そう腹をくくると、その日の作業はいったん店仕舞い。
子どもと猫と一緒になって、部屋中をサッカーみたいにカレンダー転がして遊ぶことにしました。

今思い出しても、
楽しい夜だったなぁ。

焦らず
のんびり年の瀬を

新年迎えるための支度はもちろん大切ですが、必要以上に(今年のうちにあれもこれもやっておかなきゃ)と焦って自分で自分を忙しくしてしまうのは本末転倒。

年内にできなかったことは、また来年やればいいじゃありませんか。

気ぜわしい暮れこそ、
根詰め過ぎないで。

カレンダーを、こまちのキャットタワーにしてみたり。
カレンダーでキャットタワー.jpg

大掃除の合間に、冬の日浴びて昼寝中の猫でこんなお供え餅を作ったり。
猫のお供え.jpg

のんびりゆったり、年の瀬を過ごしたいもの。

蔦飾り線.png

お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝

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