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真夏の日射しが作る、影法師で遊んでみた [日々雑感]


30度を超す暑さが続く東京。
炎暑の街を歩いて気づいたことを、
呑気な記事にまとめました。

夏のひと時、一服の清涼剤となれば幸いです。

照りつける太陽に「こりゃネタになる!」


言ったら涼しくなるわけでもないのに、つい口をついて出てしまう
「暑いねー」 のひと言。

8月11日午前中は37度の炎天下、用足しで外出。
歩きながらふと自分の足元を見て
「あ、影がすごく短い!」 ということに気づきました。

まるで足から生えているような濃い影が、こちらを追い越さんばかりにピタっとくっついてきます。
へーえ、面白いな。

北半球でいちばん太陽が高いところに来るのはもちろん夏至で6月21か22日。
その時の南中高度、約78度。
それ以降日本では日が短く太陽の高度も下がっているのですが、気温が高い分なんとなく真夏の方が迫力ある日射しに感じられます。

体感的には、本当に真上からお天道様に直火で炙られているよう。
実際帰ったら女房から
「あら、お父さん日焼けしてる!」
びっくりされたくらい。

その8月の太陽に照らされながら歩いている人たちを観察すると、
皆一様に真っ黒で寸足らずな影法師をお供に連れている。
すれ違う人の影を見ていると、どんどん面白くなって暑さを一瞬忘れるほど。

そして胸の奥からマグマのように突き上げてくる
「これを、ブログのネタにしたい!」
という思い。
いったんそうなると矢も楯もたまらず、買い物袋をゆすって急ぎ帰途につきました。

いきなり、真夏の大撮影会


汗びっしょりで帰宅すると手洗いうがい・生鮮食品を冷蔵庫に入れる間ももどかしく、ネタ作りの準備を。
まず玄関先に、A4チラシの余りを裏向きで4枚敷き詰めます。

この上に被写体を置いて、影の短さ・濃さを画像におさめようというのです。
モデル候補第1号は我が家のこまちですが、完全室内猫の箱入り娘を戸外に出すわけにはいきません。
猫のぬいぐるみを、こまちの代役にたてることにしました。

夫婦揃って好きと知っている方が多いので、色んな猫を頂戴しています。
まず登場願ったのが、黒猫といったらこのキャラクター。
『魔女の宅急便』のジジ
映画公開時、女房が『アニメージュ』編集部でもらってきたマスコット。

定位置のダイニングテーブルの上からジジをひっつかんで外へ向かう私を、女房が怪訝な顔で見送っています。
ジジを抱いて表へ出てみると、正午過ぎの強烈な日差しが容赦なく玄関先にじりじり。

すぐすむからねとジジを台紙の上に置いて撮影ポジションを探っていると、お母さんに連れられた小さい女の子が通りかかります。
「あ、見てお母さん!あそこにネコちゃんいるよ!」
歓声をあげる少女にアイコンタクトで挨拶しながら、ジジに向けシャッターを切りました。

ジジ影.png


うーん暑さは伝わってきますが体が黒いので、
影がはっきりわかりません

もっと白っぽい猫にしようと持ち出したのが、
懐かしの「お願い猫」
1980年代あたりだったでしょうか、陶器製の両前足をおねだりの形に合わせた猫の置物が大ヒット。

我が家にいるのは、今やレア物のぬいぐるみ版お願い猫
吞んだ帰りに寄ったゲームセンターでこれを獲った友人が
「目が大きすぎて気持ち悪いから、お前にやる」
と女房にくれたもの。  

ほこりを払いがてら玄関先へお願い猫を連れて行くと、
先ほどの女の子
「あー、今度は違うネコだー」
さらに喜んでくれます。
心強いギャラリーに励まされ、汗をぬぐいながらお願い猫をパチリ。

暑い係の人影.png


ほんとだ、あらためて見ると目が異様に大きくてちょっと
「キモかわ」っぽい。
でも我が家の大事な招き猫。

熱中症にならないうちにと家の中に連れて入る私の背中に、
「お母さん、ネコちゃん行っちゃったねー」
「そうだねー、ネコちゃんもお昼寝かな」
母娘の声が。

そんなに気に入ってもらえたんならさらにサービスサービスと、
もう一体のぬいぐるみ猫「和ぐるみ 猫助」を連れていくことに。

福和工芸さんで出しているこのシリーズ、出産祝いやお子さんの七五三の贈り物などに人気があるふくよかな招き猫マスコットです。
うちにあるのは教師だった父の教え子の方が、お年賀でくださったもの。

あのギャラリーの子さぞ喜んでくれるだろうと、
猫助抱えて表へ出ていくと…。
「ほらお母さん、また別の子が来たよー!」
当人は大歓迎してくれたんですが。

「〇〇〇ちゃん、暑いからもう行こうね」
後ろ髪を引かれている娘さんを急かして、
いやにそそくさと立ち去る若いお母さん。

平日の昼日中、仕事へも行かないで玄関先でぬいぐるみの写真を撮っている「やべーやつ」とお母さんには認識されてしまったようです。
不審者として、警察に通報されなければいいのですが。

気を取り直して、猫助の写真をチェック。

暑い猫助影.png


丸っこいので影はとてもいい感じで写っていますが、夏場にはちょっと暑苦しいね君は。

やはり、生きているものも撮りたい!


ブログの材料としては充分な写真を、3枚撮ることができました。

家の奥から女房が
「お父さーん、
 表でなんかやるんなら帽子被んなよー」

声をかけてきます。
夏休みの子どもかオレは。

でも
もう確かに、潮時かな。
どんどん気温も上がってきたし、ここまでにして部屋で冷たい麦茶でも飲むか。

機材を撤収(敷いたチラシを片づけるだけですが)、ひと息入れてから素材を確認・加工。
ブログの構成と文章を考えながら、なんだか落ち着かない

うーん、今ひとつ画竜点睛を欠くなぁ。
やっぱりこのブログなら、共同執筆者のこまちも撮影したものを掲載したいな。
でも表へ連れてくことはできないし、どうしたもんかな…。

しばし思案投げ首の末、ここは芸のウソ。
合成写真で、こまちに真夏の日射しを浴びてもらうことに。

何も置かない状態で撮った玄関先に、切り抜いたこまちを座らせて。
背中の方から光が当たっているようにトーンをいじり、影を加えて全体の明度とコントラストを調整して出来上がり。

生涯外の日射しを浴びることがないかもしれない室内飼いの猫に、バーチャルであっても日向ぼっこさせてあげることができました。

玄関こまち.jpg


どうだい、こまち。 表のお日さまは、気持ちいいかい?
なになに、身体が黒いから日光を吸収して暑い?
こりゃ失礼、また夏ばてになったら大変だからね。
じゃあ家に入って、CIAOちゅ~るにするか。
こまち「賛成!」

蔦飾り線.png

お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。
ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝

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