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コロナの風に負けず、船は果敢に前進!~久々のにっぽん丸乗船記④ [旅のアルバム]


新型コロナウイルス感染拡大防止
を常に心がけるのが身についた、
令和2年・私たちの日常。

以前とは色んな変化がある中、
こういう食事の形も
様変わりしたものの一つ。
ビュッフェとるこまち.png

セルフサービスと、
食べ放題の合体

大テーブルや棚に
色んな料理・飲み物を並べ、
好きなものを自由に取り分けて
いただくビュッフェ形式

本来「ビュッフェ」
「陳列してある料理を
 セルフサービスで取って
 席で飲食」 
を意味するフランス語ですね。

大皿で複数人分の料理を
まとめて出し、
「常識の範囲」で
自分の皿に取り分けるのが
「スモーガスボード」

こちらはスウェーデン語、
北欧発祥
スカンジナビア料理の一形態。

そのスモーガスボードを経験・
感動した 帝国ホテル社長・犬丸氏が、
1957年に提供を始めた
『インペリアルバイキング』
が日本での発祥。

定額で、
好きなものを好きなだけ
賞味できる。
豪快なイメージを
北欧海賊と結び付けた、
日本独自の「バイキング料理」

ビュッフェと スモーガスボードの
「いいとこどり合体」方式、
換骨奪胎がうまい
日本人らしい発想ですね。

冒頭イラストで、
初めてのバイキングに来た
黒猫こまち。
右手のトングをカチカチ言わせ、
「いっぱいとる!」
張り切ってますが。

お皿の上を見ると、
もう十分じゃないのかい?
腹も身の内
残したらもったいないよ。

クルーズ船の楽しみ=食事

今回記事の内容と
こまち初バイキングの関連は、
読み進めるうちおいおいと
ご理解頂けるかと。


今回はその完結編
満を持してクルーズ船のお料理
画像でご紹介いたしましょう。

船旅の大きな楽しみの一つ、
お食事

朝昼晩三度のほか、
夜食
午後のお茶
常時提供の無料軽食など。

乗客の舌とお腹だけでなく、
心まで豊かにしてくれる
客船の食生活。

ありがたいことに出演者の私も
お客様と同じお料理を
経験できましたので、
日本クルーズ船3隻の中でも
食事のおいしさで人気の
「にっぽん丸グルメ」。

これより、渾身の食レポ。

かと言って
「自分がどこ行って何食べた」
だけを書き連ねるのは、
読者の方にご迷惑。

トントーンと
ご紹介していきますので、
ひと時の目の保養・
ご自身が客船お乗りになる時
ご参考になれば。

これが「食のにっぽん丸」
まずはお昼から!

11月27日横浜から乗船、
出航してすぐに
「お昼の支度ができました」
ダイニングからの案内放送が。

早起きして、
お腹がグーグー鳴いている私。
お客様方がひける時間、
見計らって食堂へ。

だいぶ空いてきていたので、
混雑時に出演者は遠慮するべき
窓際の席へ案内されます。
ダイニング窓際.png

そして運ばれてきた、
今クルーズ
最初のお食事がこちら。
にっぽん丸お昼.png


基本的に、汁麺とご飯もの・
小鉢とデザートといった
献立が主の、
メインダイニング「瑞穂」
のお昼ご飯。

※6階「春日」では、  
 洋食ランチを提供。

持ち帰ってきたメニューによると、
この日の献立は
・山葵風味の豚ロースと
 欠き玉子の饂飩
・銀ダラの玉味噌焼き
・安納芋のレモン蜜煮
・ネギトロ丼
・広島菜漬け 
以上。

食後に運ばれてきたデザートの
タピオカココナッツミルクは、
お腹いっぱいになって
つい撮影を失念しました。

お昼から6時間後、
ウエルカムディナー

最初に昼の膳を見た時には、
「ちょっと少な目かな?
 でもいいや、もし足んなかったら
 7階テラスデッキで
 無料のハンバーガー食べよう」
なんて思ったのが、
食後には嘘のよう。

しっかり出汁をとった料理
完食した時には、
お腹も心も大満足

豊かな気持ちで部屋に戻り、
パソコン作業や噺の稽古。
しているうちに早いもので、
今度は
ウェルカムディナーのご案内。

ドレスコードはカジュアルですが、
お客様に失礼なきよう
ジャケットだけは引っ掛けて。
メインダイニング再訪。

お昼を食べた店へ、
6時間後にまた夕食で訪れる。
普段なら考えられないことが、
船旅ではしごく当然。

スタッフの方が
「お帰りなさい!」
といった感じで気持ちよく、
テーブルへといざなってくれます。

通常より席の間隔が空いた
ダイニングのざわめきは、
普段より控えめながら。
密を避けつつ楽しげに、
ナイフとフォークを
操るお客様方。

その晩は高座のない私、
まずは生ビールを注文。
魚料理に備えて、白ワインも追加。

これからの優雅な食事
胸躍りますが、
少し表は波が高くなってきた様子。
テーブルのお酒たちが、
揺れています
揺れる酒.gif

なんだか、酔いが早く回りそう

さてお料理の一皿めは、前菜三種。
前菜.png

秋のアソート」
と題されたオードブルは、
・画像上:豚肉とビーツのジュレ
・下左:秋刀魚のマリネ
・下右:茸のサルシッチャ風。

「サルシッチャ」は、
イタリア風腸詰
細かく砕いた茸を
混ぜ込んだ腸詰で、
松茸の形が作ってあるんですね。

こういう遊び心があるのも、
洋食ディナーの楽しみ。
真ん中にかけてあるソースは、
秋刀魚をかたどってあります。

今年はなかなかお安くならない、
貴重な秋刀魚
食いしんぼうの黒猫こまち、
ほっとくわけがありません。

ほらイラストの分身が、
お皿の向こうからにゅーっと…。


うむ、ちゃんとネタを
勉強しているところは 、
さすが噺家の同居猫
でも、盗み食いはいけないよ。

続いてのコースは、
まとめてご覧頂きます。
ディナー.png

①薩摩芋『シルクスイート』と
 林檎『紅玉』のスープ
②オマール海老と鱸のポアレ
③ザクロのグラニテ
④牛フィレ肉炭火焼
 六甲味噌の和風ソース
⑤モンブラン・
 バニラアイスを添えて
 アップルマンゴー

どれも繊細で丁寧な味付け、
一人の食事もまるで寂しくない
華やかなディナーでした。
ごちそうさまです!

さほど空腹ではないけれど…

陸上なら、これだけの大ご馳走
いただいたら後は寝るだけ…
なんですが。

とにかく
「非日常」を味わうのが、
船旅の身上。

10時30分から供される
「夜食」

お腹はそんなに空いていませんが、
記事のネタになればと
みたびダイニングへ。

表に出ているメニューだけ
撮影して帰るつもりが、
「本日のお夜食 
 小豆島素麺」

の文字にふらふらと足は店内に。
にっぽん丸夜食.png

結局素麺は
あったかいのと冷たいの
両方いただいちゃいました!

一緒に出たご飯もの
「変わり海老天稲荷寿司」
2頭の怪獣が戦ってるみたい。


あ~、さすがにもう食べられない

さあ、明日からは仕事。
栄養満ち足りてるから、 
頑張るぞ!

朝食は、
バイキングじゃないけれど

きのう、あんなに食べたのに
朝になると、
しっかりお腹が空いています

船って乗っているだけで
揺れに対して無意識に身体が
反応していますから、
けっこう体力を使うんですね。

その分、朝からご飯がうまい!

乗船2日めの朝食、
和と洋選べるうちから
洋食をセレクト。
朝食パン付き.png

それに先々代にっぽん丸が
南米航路の貨客船だった頃からの
名物料理、
「にっぽんビーフカレー」
もお好みで付けられます。

もちろん、お願いしましたよ!
カレーと牛乳.png

牛乳は私が欲張って
2本注文したのではなく
担当のウエイターさんが
間違えたのを、
もったいないから頂いときました。

ここで、話は
冒頭イラストとつながります。

これまでメインダイニングで
洋食を選択すると、
「バイキングでどうぞ」
でした。

お客様は好きなものを
好きなように選べて、
ちゃんとしたコース・懐石膳とは
また違った食の魅力が。

私も今回久しぶりの乗船で 

「今は洋食バイキング、
 どうなってるんだろう?」
気になっていましたが。

結果は和食膳と同じく、
席へのサービスに変更。

ビュッフェ・食べ放題形式の店が
当面別の提供方法や、
一部制限を設けて
営業していることを考えれば、
当然の対応と言えるでしょう。

セルフ食べホ
楽しみにしていた私、
最初はちょっとがっかりしましたが。

いざ食べ始めてみると、
写真の料理で十分満足!
どころか、食べきれないほど

普段自分では積極的に摂らない
果物もちゃんとあって、
栄養のバランスもいい。

なによりビュッフェだと

「食べれば食べただけ、得をする。
 逆に、食べないと損する」
という小市民根性が発動し、
ついつい食べ過ぎたりしたことも。

本来優雅なはずの船旅なんだから、
目を血走らせて
ビュッフェ台に並ばなくてすむ

今のにっぽん丸の対応も、
かえって「いいもんだな」
思った次第です。

ただ、画像のお皿に乗っている
ツナ入りオムレツ
フワフワで とても美味しかったのですが、
やはり以前には
「エッグステーション」
自由に注文できました。

その日の気分で、
チーズ・オニオンなど
4種類の具材を組み合わせて。
通な方は、
玉焼きをリクエストしたり。

焼いてくれるのは、
気さくな
フィリピンクルーのお兄さん

注文の時、
お互い片言で会話するの。
あれも楽しみだったんけど。

彼、 元気に
ほかの持ち場で働いてるかな。
また、会えるといいな…。

100%通常営業ではなくても、
船は前進を続ける!

現在まだ大型客船の受け入れを
停止している港も多く、
船の行動範囲が限られているからか。

今航海2日めの夜神戸港沖で、
「飛鳥Ⅱ」
「ぱしふぃっくびいなす」
と海上でランデブー。

飛鳥はかなり離れたところを
逆方向に航海していたので、
船影は収められませんでした。

びいなすは同方向・微速前進中。
後ろから接近したにっぽん丸が、
追い越していく形に。

「その際、
 この状況下で客船としての務め
 精一杯果たせるようにと。

 互いの健闘を祈り、
 すれ違い時に汽笛を鳴らしあって
 エールの交換をいたします。

 どうぞデッキにてその様子、
 ご覧下さい」

との船内放送がかかりましたから、
大勢のお客様が舷側に集まります。
私も出航時より
さらに冷たい風に耐えつつ、
その時を待ちました。

暗いのでスマホでは画質が落ち
風の音もかなり入っていますが、
それに負けじと夜空に響く
両船汽笛での声援
ぱしふぃっくびいなす邂逅.png

1分程度の動画です。
汽笛でエール交換

また会おう、
海の大和なでしこ!

計4回に渡っての、乗船記。
2泊3日はあっという間で、
11月29日夕方
横浜港へ降り立った私。

船内イベントも以前のように
頻繁とはいかないそうで、
今度私にお声がかかるとしたら、
来年春以降

船内では顔なじみの
スタッフ・乗組員の方と
再会の約束をしてきました。

最後にこのきれいな船と、
しばしの別れを惜しみます。
夜のにっぽん丸.png

今回ご報告したように
大浴場や食堂で、
以前とは違った行動
求められる客船の旅。

でもそれを、
「制約を我慢する旅」
と思わないで。

きちんとルールを守れば
最高に贅沢な船旅
経験できるんだと。
前向きに考えましょう!

2泊3日の企画商品が主の、
現在のにっぽん丸クルーズ。
長期のものよりずっと、
気軽に乗れるようになっています。

閉じられた空間だからこそ、
徹底している感染防止対策
陸上の旅より、
ある意味安全と言えるかも。

船だからこそ味わえる、
極上の楽しさ。

クルーズのお客様は、
お一人ずつが特別な存在

鰻重なんかだったら、特上の上。
だって皆さん、
「波(並)のはるか上」
ですから。

それでは旅の締めくくりは、
舳先から船尾までスマホを持って
走りながら撮影した。

私の大好きな船の姿、ご覧下さい。
大和なでしこライトアップ

蔦飾り線.png


お開きまで お付き合いいただきまして、
まことにありがとうございます。
ぜひまた、ご訪問下さいませ。
入船亭扇治拝

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