SSブログ

「ウイズコロナ」の暮らしで日常会話が弾む、数字のパズル2題 [お気に入り・おすすめ]

「東京アラート」解除・「ステップ3」に移行で、また一歩近づいた私たちの「新しい日常」。
歓迎すべきことですが、長きに渡る自粛とテレワークに慣れた身体はすぐには元に戻りません。


久しぶりに顔を合わせる職場の仲間や友人と、最初
「えっ、こういう時何しゃべればいいんだっけ」
会話の切り出し方を一瞬考えてしまったり、ちょっとぎこちなくなったりすること、ありませんか?
そんな時に場を和ませ話が弾むきっかけとなるような、肩の凝らない数理パズルを動く画像とともに二つご紹介。


いろんな「業界用語」

その業界によって、仲間内にしかわからない「隠し言葉」ってありますよね。落語『青菜』の、旦那と奥様みたいに。
興行や商売の世界だとお客さんにわからないようお金の話をするために、「数の符丁」がけっこう使われています。
お寿司屋さんの
ピン・リャン・ゲタ・・・
ミュージシャンの
アー・ベー・ツェー・・・
などが有名でしょうか。


数ではありませんが、お寿司屋さんで品切れのことを表す符丁「ヤマ」
「大将このウニ旨いねー、もう一つちょうだい」
「すいません今日評判良くってウニ、ヤマんなっちゃいました」
なんて、お客さんの前で堂々と使うことも。


これは昔の江戸前寿司の店で扱ったのは魚介類だけ、干瓢やキュウリましてアボカドなんて出しません。
巻物に使う海苔も海のもの、わさび以外は野山で穫れるものは置かなかった。
「寿司屋には、山のものはない」ことから、品切れをこう呼ぶようになったそうです。


落語のトリビア、噺家の符丁

話を戻して、落語界での数の符丁は理容業界と同じ
一:ヘイ(平らだから)
二:ビキ(足利家の丸に二引きの紋所から)
三:ヤマ(漢字の「山」は縦三本線)
四:ササキ(佐々木信濃守の紋「四つ目」から)
五:カタゴ(指で数えて片手で五)
六:サナダ(真田幸村の紋「六文銭」)
七:タヌマ(田沼意次の紋「七曜星」)
八:ヤワタ(「八幡の薮知らず」から)
九:キワ(十のすぐそば、際にいるから)
十:ヘイジュウ(十がひとつ)


お客様がおぼえて何の得になるものでもありませんが、ひょっとしたら話のネタになるかもしれない落語トリビアとしてご披露しました。

この符丁をうまく使って仲間どうしで余興をやったりしますし、普通に「いち、に、さん」の数え方でも


えー、数というのはまことに不思議な力を秘めているもので。一から十までの数字で世の中の森羅万象・天地万物・神社仏閣すべてを表すことができようという。
たとえば海の魚、一=イワシ・二=ニシン・三=サバ、四(し)=シメサバ・・・


シメサバなんてありかよ!と相方がつっこむ漫才もどきをやったりも。


間違えようのない簡単な暗算が、あれっ?

図書館が完全閉鎖されていた期間、自宅の蔵書を読み返して活字ロスを癒やしていました。
そのうちの1冊
『魔法の心理学』高木重朗・著 講談社現代新書
に、私が再読するたびに引っかかってしまう数の遊びが紹介されています。


国立国会図書館主査という堅いお仕事をしながら、趣味のマジックの世界でも活躍し日本奇術連盟副会長を務めた著者。
その高木先生からの出題は、


1000 
 40
1000
 30
1000
 20
1000
 10
という順で8つの数字を紙に書き出し、
上から別の紙などで隠して一つずつ相手に見せながら暗算してもらう


というもの。

実際にやってみましょう。
焦らず慎重に、一つずつ声に出して上から数を足していってください。

数字パズル.gif


いかがでしたか?
正解は4100ですが、それ以外の回答の方けっこういらっしゃるのでは?
皆様がほかの方にご披露なさる時は、最初の1000から30までは紙をずらして数を見せる速さをゆっくりめに。
3つ目の1000から速度から紙をずらす手を速くし、最後の10は畳み掛けてパッと素早く見せるのがコツ。


あと必ず相手には「1000、1040、2040・・・」と一つ数を足すごとに計算結果を大きな声に出して言ってもらうように。
発声の方に気をとられてますから、最後にうっかり違う答えを言う確率が高くなります。

楽しい会話のヒントに、よろしければお試しください。


複雑そうに見える数理パズル、実は・・・

先ほどの『魔法の心理学』、そしてマジック研究家・松田道弘氏の『トリック専科』(社会思想社)などいろんなところで紹介されている、有名な数字のパズル。
ご存知の方も多いかとは思いますが、知らない方向けに扇治バージョンのシチュエーションで出題させていただきます。

問題
東京都中野区南台3丁目に住む黒猫こまちと、神奈川県横浜市港北区日吉本町6丁目在住・茶トラ猫「虎太郎(こたろう)」は大の仲良し。
この3ヶ月は外出自粛で会うことができず、SNSやZoomで交流を続けていました。
今度東京がステップ3になったことでもあり久しぶりに会おうと、両猫はそれぞれの愛車に乗り自宅を出ます。互いに方角を決めておき、まっすぐ走ってちょうど出会う地点が語らいの場。

猫の自転車を漕ぐスピード、こまち虎太郎とも時速20キロ
こまち宅と虎太郎宅は、40キロ離れています。

一刻も早い再会目指し自転車を駆る2匹の猫の頭の上を、出がけに食べたキャットフードの匂いに誘われたのでしょうか。1匹のハエがこまちと虎太郎の頭上を行ったり来たり、往復しながら飛んでいます。

ハエの飛ぶスピードは、常に時速30キロ

さあ2匹の猫が出会うまでに、頭上のハエは何キロ移動したことになるのでしょうか?

自転車パズル.gif

一見等比級数や微分積分を使わないと解けないように思えますが、発想を変えれば簡単に答えを導きだすことができます。
こちらも頭の体操を兼ね、ご家族やご友人方とご一緒に考えてみられてはいかがでしょう。
正解は、6月13日以降の当ブログに掲載します。
蔦飾り線.png

動くこまちは、





お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。
ぜひまた、ご訪問ください。
入船亭扇治拝


nice!(0)  コメント(0)