リアルアニメキャラと、たんぽぽの綿毛。 [日々雑感]
今回の記事は、『web版言の葉落語会』のお知らせのすぐあと!
Twitter「いいね」御礼
4月21日12時51分につぶやいたツイートに、たくさんの方から「いいね」を頂戴しました。ありがとうございます。
その数、4月23日の時点で34。
なんだいちっとも多くないじゃないかとお思いでしょうが、私のTwitterは先月5年間の眠りから醒めたばかり。
友だちの少ない人見知り弱小噺家としては、涙が出るほど嬉しい反応。
友だちの少ない人見知り弱小噺家としては、涙が出るほど嬉しい反応。
感極まって、140字ではつぶやききれなかった内容を記事にすることにしました。
大事なことは3回言う。
SNSでうけたネタは、ブログで掘り下げる。
ウン、我れながら効率的な運用方法。
SNSでうけたネタは、ブログで掘り下げる。
ウン、我れながら効率的な運用方法。
そんなにお時間はいただきませんので、まぁおしまいまでざっと読んでいってくださいまし。
すれ違った「リアル金森」
その日お昼過ぎ、食料品の買い出しで我が家から歩いて15分ほどの幡ヶ谷駅方面への途上。
歩道の向こうから歩いてくる、コンビニの袋を下げた若い女性の姿が私の目を引きました。
遅めのお昼を買った帰りなのでしょう、袋からサンドイッチとサラダらしきものが覗いています。
さあ早く戻ってランチにしよう…。
足早にこちらへ近づいてくる女性の歩きっぷりが、とてもいい。
さあ早く戻ってランチにしよう…。
足早にこちらへ近づいてくる女性の歩きっぷりが、とてもいい。
中原中也の詩にあるように、お昼休み近所へ食事にでるサラリーマンの方々は「ぷらりぷらりと手を振って」のんびりお歩きになることが多い。
そんな人が3・4人歩道の幅いっぱいに並んで
「いやぁ急にあんなこと言い出して、うちの課長こっちの迷惑考えないのかなあ」
なんてこといいながら爪楊枝を使いつつ歩いているのを見ると、「道ふさいでるそっちが迷惑なんだよ」と蹴りを入れたくなります。
気が弱いから蹴らないけど。
それに比べてくだんのコンビニ帰りの女性、いかにも歩き方が潔い。
背筋を伸ばして姿勢がいいうえに、歩幅がすごく広い。
脚が長い人なのです。
背筋を伸ばして姿勢がいいうえに、歩幅がすごく広い。
脚が長い人なのです。
脚だけでなく手も長く、背もかなり高くて細身。
マスクと眼鏡でお顔立ちは定かではありませんが、髪型は肩あたりの黒髪ストレート。
その全体のシルエットに「あれ、この感じ誰かに似てるな」と思い考えることコンマ2秒。
マスクと眼鏡でお顔立ちは定かではありませんが、髪型は肩あたりの黒髪ストレート。
その全体のシルエットに「あれ、この感じ誰かに似てるな」と思い考えることコンマ2秒。
「あ、『映像研には手を出すな!』の「金森さやか」だ!」
思いいたりました。
思いいたりました。
大ヒット作品の個性派キャラ
『映像研には手を出すな』。
『月刊!スピリッツ』誌上で2016年から連載されている、大崎澄瞳先生の人気漫画。
『月刊!スピリッツ』誌上で2016年から連載されている、大崎澄瞳先生の人気漫画。
今年の春アニメとして全12話がNHKで放映され、現在はTBS・MBS系列で実写ドラマが放送中。テレビと同じスタッフ・キャストでの劇場版の公開も控えています。
私は原作は未読でアニメから入ったのですが、いやぁ1クールあっという間でしたね。
ぜひ2期以降も作っていただきたい、私的には2020年春では一番の「覇権アニメ」です。
主人公・浅草みどりのプロデュース力に長けた友人というのが、金森さやか。
幼い頃から金銭感覚に優れ、経営の才がある。
幼い頃から金銭感覚に優れ、経営の才がある。
長身で美脚・黒髪ストレートという設定ですが、京都アニメーションの「黒髪美少女」とはまるで違う個性派キャラとして活躍します。
道の辺のたんぽぽを、そっと
話を買い物への途上へ戻しましょう。
向かいからチャキチャキ歩いてくる「リアル金森さやか」嬢、ふと立ち止まると足を止めその場にしゃがみこみました。
気分でも悪くなったのかな?
心配して見ていると、そうではない様子。
心配して見ていると、そうではない様子。
歩道の脇の空き地に手を伸ばし、手折ったたんぽぽの綿毛1本。
その綿毛を口元に持ってくるとさやか嬢、マスクを少しだけずらして優しく
ふーっ
息を吹きかけます。
まさにその瞬間、奇跡のように薄曇りの空からひと筋春の陽が射し込みました。
きらふわきらふわ、輝き漂う羽根付きのたんぽぽの種。
人間の閉塞状況はどこ吹く風と、新天地へと向かう次世代の命。
その場で種のほとんどは歩道のアスファルトの上に落ちましたが、そのあとまた風に乗ってさらに遠くへ飛んで行くはず。
我が家の庭にも毎年春になると「これどこから来たんだろう」と思うようなパセリだのホタルブクロだの、いろんな植物が顔を出します。
ああ、いい光景を見せてもらったな。
しかもそれをやってくれたのが好きなアニメキャラ似の若い女性。
しばし見とれていると茎をそこへ置いて立ち上がった3次元版金森さやか嬢、気配に気づいたんでしょうか。
私の方に顔を向け、マスクと眼鏡越しにほんのちょっとだけ
連帯感のような
照れ隠しのような
照れ隠しのような
想いが混じった笑みを浮かべて、私に軽く会釈。
コンビニ袋を持ち直すとまたチャキチャキ、颯爽とした「金森歩き」で去っていきました。
普段ならなんでもないこれだけのエピソードが、心が栄養をもとめている今は胸に温かく沁みていく。
世の中ちょっとその気になれば、自分を元気にする材料は身の周りでたくさん見つけることができるんですね。
そういうお話を皆様におすそ分けできるよう、アンテナを張って日々の暮らしを呑気に前向きに送っていきます。
よろしければこんな記事も覗いていただきつつ、
お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。
入船亭扇治