28年目の里帰り落語会も無事お開き!~2024年道東ツアー報告その①~ [旅のアルバム]
2024年8月31日。 残暑厳しき東京よりは秋めく空のもと、今年も北海道留辺蘂図書館へとやってきた黒猫こまち。
機能的な視聴覚室での落語会
第28回留辺蘂図書館寄席『入船亭扇治独演会』は土曜日の18時30分からの開演。 当日は午後からゲリラ豪雨のような風まじりの強い降りとなり宿で(大丈夫かな…お客さん来てくれるかな…)と気を揉んでいましたが、17時前にはその雨もピタリと止んで。
ああよかったと胸をなで下ろし、宿を出るとポコポコ歩いて図書館へ。
独演会の看板が掲げられた玄関前に立つと上を見上げ、すっかり顔なじみになったエンブレムのキタキツネさんに挨拶。
「ただいま、また留辺蘂に帰ってくることができましたよ。今年もよろしくお願いします」。
入ってすぐのところに設けられた新着図書コーナー。
選書のバランスは良く購入点数も豊富で、留辺蘂図書館が昔と変わらず地域の方々のことを親身に考えて運営されているのが見てとれます。
児童書コーナーのスペースが広く取られており漫画を含む蔵書が豊富なのも、留辺蘂図書館の特色の一つ。
永遠の子どもであるこまち、贅沢な児童書コーナーに目をキラキラさせてます。
その児童書コーナーの壁面に飾られた、地元作家の方の布タペストリー。
キタキツネを主人公に道東の春夏秋冬を描いた『留辺蘂の四季』、柔らかい色遣いが館内の雰囲気を和やかに彩っています。
落語会の会場は今年も視聴覚室。
椅子席だと収容人数50名くらいながら映画上映・人形劇公演にも対応した可変式舞台を備え、音響・照明も本格的な落語も演じやすいスペースです。
北見市内から足を運んでくださった方々もいらっしゃるお客席を前に、今回は図書館新作『祝オープン!鳥類図書館』・古典落語『青菜』『甲府い』の3席を演じさせていただきました。
久々にメインイベントにも
無事お開きになった第28回目独演会の翌日には、メインイベントの『図書館まつり』が開催されます。
館内外のスペースでスマートボールや輪投げなどの縁日遊び、古本市や図書館クイズなどが行われる楽しい一日。
運営にあたる図書館友の会実行委員会メンバーの数が減り昔に比べると屋台やイベントの数も少なくなりましたが、それでも近隣の図書館利用者皆さんにとっては待望のイベント。
この10年くらいは独演会の翌日に午前中から予定が入っていることが多く図書館まつりの方はとんとご無沙汰していたのですが、今年は1時間弱ながら見学することができました。
9月1日は、昨日の大雨が嘘のような秋晴れ。
除籍図書を格安で販売する古本市には会場前から行列ができ、イベントチケットを持ったお子さんたちが目を輝かせて会場を行き交っている光景を見ると、(ああ、この図書館はオープンしてから28年間、変わらず地元の方々に愛されているんだな)とあらためて実感。
館内イベントの一つ、こちらにこまちは興味があるようです。
『おりがみランド』。 指導員の方に教わって一人ひとりが折り紙を作り、それを集めてさらに大きな一枚の絵にするという催し。
私が覗いた時には、もう絵が完成していました。
万国旗の下に集ういろとりどりの猫たち。
おや、こまちの黒猫仲間もいるねぇ。
表に出てみると、澄み切った北の大地の日差しの中チェキでの記念撮影用にこの車両が停まっています。
移動図書館カー『ブックン』の雄姿!
裏の駐車場では何度も見かけていますが、こうしてイベント展示中のブックンをじっくり目の当たりにするのも久しぶり。
車内に入ってみると…。 外から見て想像するよりもずっと多くの本が効率的に配架されています。
車内に入ってみると…。 外から見て想像するよりもずっと多くの本が効率的に配架されています。
普段は図書館スタッフの方が交代で運転しますが、今日のドライバーさんはこの方。
マスコットキャラクターのワンちゃん、名前は車両と同じ『ブックン』。
子どもさんたちも多く利用する移動図書館・そこにかわいい犬がいればさらにお子さんたちは喜ばれるだろうという、自身が大変な愛犬家である図書館友の会会長の若杉さん(元留辺蘂図書館係長)の発案で、犬のブックンは毎回車のブックンに同乗して町の各地を巡回しているのだそうです。
大きくてフワフワで優しい目をした図書館スタッフ犬が、すっかり気にいったこまち。 一緒に助手席に乗って、大勢の人たちに本を届けに行くニャ!
こんな素敵な図書館に28年間落語で呼んでいただき、毎年その有難み・嬉しさをかみしめております。 来年もまた、留辺蘂に里帰りできますように。
※今回の旅でのほかの訪問地については、以下で綴っております。
※記事掲載の留辺蘂図書館内の画像は、スタッフの方の許可を得て撮影しております。
入船亭扇治・記
タグ:入船亭扇治 旅 猫 落語
コメント 0