芸達者過ぎる、商品の海外レビューAmazon翻訳 [日々雑感]
Amazonで買いたいものがあって商品ページ調べている黒猫こまち、海外からのレビューも自動翻訳できるので大喜び。
気軽な買い物のはずが…
現在筆者が主に動画視聴用として愛用している、Huawei(ファーウェイ)社製の高機能良コスパ8.4インチタブレット『MediaPad M5』。
購入して5年目を迎えましたがまだまだ快調、共同執筆猫こまちと一緒に野球中継を観たりして楽しんでいます。
購入して5年目を迎えましたがまだまだ快調、共同執筆猫こまちと一緒に野球中継を観たりして楽しんでいます。
しかし、付属の純正カバーがさすがにくたびれてきました。
見た目もよくないし表面のビニール素材が剥がれて手やズボンに付いたりするので、(そろそろ買い替えるか)と気軽に商品検索始めたのですが…。
意外と、いいのが無いのです。
MediaPad M5はもう販売終了してしばらく経つ機種、Amazonで扱われているカバーの数もそんなにはありません。トップにヒットするこれが、最安値。
※Amazon商品ページから引用
この値段なら気軽に買えそうですが、いちおう念のためにレビューを見てみることに。
そしたら、あんまりこのカバーは評判が良ろしくないようなのです。
購入者の☆を付けての評価は2024年6月の段階で70件・うちレビュー付が15件、日本語でのレビューはさらに絞り込まれて4件ありました。
その4件のうち2件が
という体験談。
その4件のうち2件が
という体験談。
おいおいそんなにヤワだといくら999円でも困るなと海外からのレビューもサイト内翻訳して読んでみると、こちらも否定的な感想がけっこう目立ちます。
ドイツから投稿した方は「私が今まで持っていた最悪のケース!」というタイトルに始まり、結びの言葉で「購入推奨なし!」とバッサリ。
この人がもし郵便で投稿していたとしたらきっと、怒りのあまり力が入り過ぎてボールペンの先がハガキの宛名面まで突き通っていたことでしょう。
この人がもし郵便で投稿していたとしたらきっと、怒りのあまり力が入り過ぎてボールペンの先がハガキの宛名面まで突き通っていたことでしょう。
う~ん。通販サイトの商品評価って外部から操作されていることもあったりするし、商品に満足している人はあまりレビュー付の評価はしないので、否定的意見を100%鵜呑みにすることはできないかもしれませんが…。
世界中の人が「壊れやすい」と言っているカバーを買う勇気は小市民の私には無く、今のカバーをだましだまし使うことにして購入は見送ることに。
細かいところで
笑わせてくれるAI翻訳
笑わせてくれるAI翻訳
お目当ての買い物はできませんでしたが、今回の商品探しでは別の収穫がありました。
それは、「Amazonの翻訳でけっこう遊べる」のがわかったこと。
Amazonショッピングサイトには各レビュー投稿に「レビューを○○語に翻訳」リンクが付けられており、文章を選択する手間を省いて海外の投稿を日本語化することができます。精度はGoogle翻訳などとさほど変わらないようですが、AIが超直訳している箇所がけっこうあって笑える。
たとえば先ほどの「最悪のケース!」と怒っていた方のレビュー全文。
そうか、最初の秋を乗り切ることができなかったのか。
なんだか『最後の一葉』みたいなカバーだな。
なんだか『最後の一葉』みたいなカバーだな。
買った方の悔しさ・悲しみ・憤りに感情移入するあまりでしょうか、AIの迷翻訳が独特の表現連発で笑えます。
もう一つ味のある投稿は、やはりドイツから。
プフっ、ケースに「お前もっとちゃんとしろ」とか文句言ってから返品したのか。 ケースが反省してるといいんだけど。
「賞味期限」もAIがいい変換仕事してますね。この言葉は原文だと”Haltbarkeit”、「耐久性」とも言い現わせるのにあえてこの表現にしたことで「このカバー、夏場のサバみたいに傷みが早いぞ」という投稿者の気持ちが伝わってきます。
おしまいに、スペインからのレビューをご紹介。
この人のは肯定的なレビューで、購入検討中の人の背中を押してくれる文面になってますね。私も(だったら買ってみようかな?)と一瞬思いました。
しかし最後の1行がちょっと意味不明。「科学はあまりなく、牛乳でもなく、その役目を果たします」って何だろう?
文章のこの部分、原語だと
No tiene mucha ciencia, ni es la leche, cumple su cometido.
No tiene mucha ciencia, ni es la leche, cumple su cometido.
No tiene~~ni es=「~でも~でもない」・mucha=「大変に」・ciencia=「科学」・leche=「牛乳」 cumple su cometido=「職務を遂行する」ですから確かに直訳だとAIが翻訳した通りの意味になるのですが、なんでタブレットカバーの説明に牛乳が出てくるのか。
興味が湧いたのでちょっと調べてみると…。
es la lecheはそのまま「牛乳である」のほかいろんな意味を持つ慣用句としても使われ、その一つが日本語の「ヤバい」にあたる言葉なのだそうです。
そもそもは「ひどい」「悪い」という否定的な語だったのが、転じて「いい」「凄い」とまるで逆なもう一つの意味を持つようになった経緯も「ヤバい」とよく似ている。
es la lecheはそのまま「牛乳である」のほかいろんな意味を持つ慣用句としても使われ、その一つが日本語の「ヤバい」にあたる言葉なのだそうです。
そもそもは「ひどい」「悪い」という否定的な語だったのが、転じて「いい」「凄い」とまるで逆なもう一つの意味を持つようになった経緯も「ヤバい」とよく似ている。
この慣用句を理解したうえでスペインの方の投稿該当部分を再翻訳すると
あるいは
といったところでしょうか。
あるいは
といったところでしょうか。
AI自動翻訳は年々精度が上がっているそうですが、まだまだこうして語学を習いたての学生みたいな文章を生成する発展途上のツール。
暇な時にはAmazonでの買い物ついでに各国のレビューを翻訳してみて、その結果にツッコミ入れたりするのもけっこう面白いですよ。
入船亭扇治・記
タグ:入船亭扇治 落語
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