自治体対応よりひと足早く、文化庁の「職域接種」を受けてみました!~世界で一番呑気な、新型コロナワクチン体験記~ [日々雑感]
「注射」。
世の中でこれが好きな人は、一部の薬物中毒の方以外にはおそらくいないでしょう。
世の中でこれが好きな人は、一部の薬物中毒の方以外にはおそらくいないでしょう。
子どもや動物は、大人に輪をかけて”チクリ”が苦手。できたら、注射と縁のない生活を送りたいと思っているはず。
しかしその注射をこのたび自ら望んで、打ってもらうことに。
それも、かなり苦労して予約を取ってまで。
それも、かなり苦労して予約を取ってまで。
そう、新型コロナウイルスのワクチン接種。
参戦してみた
"プラチナチケット争奪戦"
"プラチナチケット争奪戦"
かなり早い時期に接種クーポンが配布された、私が住んでいる区の自治体。
区指定接種機関の事前予約にも余裕があり、その頃は申し込んでから即日〜1週間ほどで打てていたようです。
区指定接種機関の事前予約にも余裕があり、その頃は申し込んでから即日〜1週間ほどで打てていたようです。
しかしワクチン供給量の低下に伴い、中野区での新規申し込みは9月16日まで停止(2021年8月現在)。
私は今年の夏場ほとんど仕事がないので出歩く機会も少なく、そう急いでワクチン接種する必要性は感じませんでした。
ただ9月以降はポチポチと地方公演など予定されているので、もし順番が回って来るなら10月前には打ちたいなーと思うように。
そこでブログのネタにもなるので、東京都の大規模接種センター・オンライン予約にも挑戦してみることに。
なるほど、サイトに繋がりませんねー。
予約開始時刻にネット接続しても、アクセス集中で弾かれます。
ようやくページを開けたかと思えば、延々と続くこのメッセージ。
30分〜1時間ほどで画面が切り替わると、既に「今回の予約は終了しました」。これは多くの方が、ご経験のことかと。
なるほど、人気アーティスト公演に勝る"プラチナチケット"と称される所以ですね。
私たちの業界にも
「職域接種」が
「職域接種」が
これはもう、区の予約再開を待つしかないなと諦めかけた時。
落語協会事務局から、文化庁所管の「文化・芸術関係者向け(個人)職域接種」の案内が来ました!
舞台関係者向けの職域接種は、以前に実施済み。
今回はさらに接種対象を広げ、
を対象に、六本木の国立新美術館にて行われる職域接種。
を対象に、六本木の国立新美術館にて行われる職域接種。
これは、朗報。
職域分に割り振られたワクチンは基本的に他へは流用しないそうなので、"まだ未接種のほかの方を押しのけてまで"という行為には当たらないでしょう。
「もし予約がとれたら儲けもの」くらいのつもりで、受付開始時に予約サイトへGo!
予約手続き
最初はちょっと苦労
最初はちょっと苦労
…繋がりません。
予約開始の8月5日午前10時ジャストにアクセスするも、「サイトが応答していません」表示のまま固まる画面。
達観した心境で、記事用のイラスト描きなどしていると…。
トライ開始から1時間ほどたってふとブラウザ画面を見ると、 予約サイトに到達しています!
それも、初日の8月19日を含めてまだまだ空きがある様子。
(やったー!)
内心快哉を叫びながら、予約アカウントを作ろうと申し込みフォームにメールアドレス入力して送信。
内心快哉を叫びながら、予約アカウントを作ろうと申し込みフォームにメールアドレス入力して送信。
こちらも最初はしばらく返信がなく焦りましたが、これもアクセス集中によるもの。15分ほど待つと、アカウント作成用URLが無事着信。
しかしこちらがアカウント作成に手間取っているうち、予約枠はかなり塞がって来ています。
こうなると人間ってあさましいもので、(予約取れたらら儲けもの)のつもりだったのが(できるだけ早い時期の希望日を押さえたい!)という心境に様変わり。
焦る気持ちをなだめつつ、何度かページ再読み込みして。たまたま空きが出た、初日午前中の予約を取ることができました。
3点セット準備して、
さあ接種に出発!
さあ接種に出発!
8月19日、第1回目接種当日。
11時からの受付に合わせて早起きし、シャワー浴びて斎戒沐浴。 ことに注射を打たれる左肩あたりを、入念に洗い上げます。
髪を乾かしながら、接種に必要な3点セットを確認。
事前記入しておく予診票・別に書き方で難しいことは何もないのですが、ただ一つだけ注意したいのが
うちの倅は1回目接種の時この間違いをやらかし、係の方からお目玉をくらいました。
さぁ、3点セット準備よし。 ハンカチ・ティッシュ・折り畳み傘、500円以内のおやつなど準備OK。
それじゃあ行ってくるよと、お気に入りの箱で寝ている黒猫に声をかけると…。
「人がいい心持ちで寝とるのに、なんじゃい!」
言わんばかりの目つき。
言わんばかりの目つき。
おいおいこまちさん、そりゃちょっと愛想がなさすぎやしないかい。
いかに病原性が弱めてあるとはいえ、体内にウイルスから精製された異物を入れるのです。
治験で安全は確認されていますが、「もしも」という危険性もゼロではない。
治験で安全は確認されていますが、「もしも」という危険性もゼロではない。
そういう注射打ちに行く同居人に、起き上がって三つ指とまではいかなくとも。
しっぽくらい振ってくれても、いいんじゃないの?
しっぽくらい振ってくれても、いいんじゃないの?
好天に恵まれた
第1回接種当日
第1回接種当日
見送ってくれないのは、猫だけではありません。
やはり後ろで切り火をして送り出してくれてもいい女房は、私より先に家を出て娘と立川へ『ミッフィー展』を見に行っています。
しかたがないので、自分で戸締りをして表へ。
何日も降り続いた東京の雨も今日はすっきり上がり、快晴で絶好のワクチン日和。
西新宿五丁目までぶらぶら歩き、都営大江戸線で目指すは六本木。
初めて訪れる、国立新美術館に到着。
おや、あそこで誰か手を振ってる。
おや、あそこで誰か手を振ってる。
そうか、さっき見送る時無愛想だったの反省して。分身イラスト飛ばしてくれたのか。
ありがとう、心強いよ。
おっ、10月1日からはこんな企画展が始まるぞ。 『新世紀エヴァンゲリオン』ファンとしては、ぜひ見に来なくちゃ。
ありがとう、心強いよ。
おっ、10月1日からはこんな企画展が始まるぞ。 『新世紀エヴァンゲリオン』ファンとしては、ぜひ見に来なくちゃ。
10時40分過ぎに入館、普通に展示を見に来たお客さんとは別ルートで3階講堂へ。 既に20人以上の人が、ロビーで待っています。
全体に年齢層は若く、なんとなく(音楽関係の人かな?)と思わせるような方が多い印象。
10時50分過ぎ、係の方が 「11時受付の方、お待たせしました。ご順にお入りください」 と案内を開始。
なんだか、シネコンの「~番スクリーン、ただ今より開場いたします」みたい。
ただ映画と違って、これから中で待っているのは”ワクワク”ではなく”チクリ”。
文化施設が
医療現場に早変わり
医療現場に早変わり
各会場によってシステムは異なるのでしょうが、こちらの職域接種は
という流れ。
という流れ。
①から④まではそれぞれいくつかのブースが設けられており、接種者は順番に空いたところへ案内されていきます。
(コロナウイルスがある世の中って、やっぱり普通じゃないんだな) あらためて実感。
予診票確認までは個別の手作業で行われるため、ちょっと時間はかかりましたが。それが済むとあとはトントン、11時20分頃には接種ブース前に到達。
各ブースの入り口に貼られた、文化庁のキャラクターイラスト。
広報誌『ぶんかる』の「ぶんちゃん」。
よく小児科医院の診察室前にアンパンマンやポケモンのシール貼ってあるのを見かけますが、それと同じように接種者の気持ちを和ませようというのでしょうか。
ホントに一瞬
”チクリ”でおしまい
”チクリ”でおしまい
かわいい「ぶんちゃん」に励まされ、私もなんとか泣き出すことなく接種ブースへ入ります。
こちらも愛嬌たっぷりの女性スタッフの方が「ちょっとだけ、チクっとしますねー」言いながら素早く注射、すぐ「はい、終わりましたー」。
えっ、今本当に針刺した?
一瞬だけ遠くの方で”チクリ”らしきことがあったかな?くらいの感覚。
小学校のBCG注射で泣き叫んだ私でも、これなら怖くも痛くもありません。
遊びに夢中のこまちに爪をたてられた時の方が、よっぽど痛い。
待機スペースでの15分も何事もなく経過し、予診票回収・2回目接種の確認をして全過程終了。
時刻は11時41分、最初の案内開始から1時間弱の接種会場滞在。
帰りには受付で接種後の注意事項書いた紙と、なぜか「歌舞伎研修生募集」のチラシをもらいました。
深刻な副反応なし
元気に歩いて帰宅
元気に歩いて帰宅
美術館をあとに大江戸線で新宿まで、そこから買い物がてら40分ほど歩いて帰宅。
暑い中重いマイバッグ下げて歩いていても、別段身体の不調は感じられません。
注射を受けた左肩が若干こわばっているのが副反応らしきものでしょうが、苦になるほどのものでもなし。
人によっては2回目接種時に強い副反応が出ることもあるそうですから、またその時はリポートしたいと思います。
さてさてそんなわけで、無事1回目接種を済ませて帰って来た私。
こまちはと見ると、閉め切ってあったうちの中でもおかまいなし。
私が出る時と同じ箱の中、向きだけ逆になってスヤスヤ。
箱のふたを開けて「ただいまー」声をかけると…。
はいはい、ちゃんとありますよ。
娘も帰って来ているので、家族みんなで食べようと買ったマグロの切り落とし。
こまちにもほんのすこーしだけ、あげようね。
お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。 ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝
入船亭扇治拝
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