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2年連続で「定席のないゴールデンウイーク」、でも気持ちは明るく前向きに!~末廣亭懐かしアルバムで味わう寄席気分~ [落語情報]


東京都からの要請により、5月1〜11日の期間休業が決まった都内4軒の寄席。
まことに残念ながらファンの方には昨年に続き、“落語ロス“のゴールデンウィークとなってしまいました。
そんな皆様に、本記事で少しでも寄席の雰囲気をお届けできれば。


より強い、
都からの「休業要請」


4月25日から東京などに発出された、第3次緊急事態宣言。
それを受け都は「日常生活の維持に必要ではない」商業施設に、休業か無観客営業を要請。

百貨店(食品売場などは除く)や映画館は、お休み。
プロ野球・大相撲は、お客様無しの興行を選択しました。
対して寄席組合は「笑いと娯楽は、人間に必要なものである」との観点から、25日以降も通常通り営業を継続。

しかし、4月28日。
東京都は寄席に対し、「無観客要請」よりさらに強い「休業要請」を求めます。
ピンポイントで強いカードを突きつけられたお席亭は、断腸の思いで。要請に従い、提灯の火を落とすことになりました。


みんなが黙ってスクリーン観ているだけの、映画館さんだって協力してくれてんですよ。
ましてや生身の芸人が高座で熱演、お客さんが笑い声や歓声をあげる寄席興行。休んで当然でしょ、緊急事態宣言下なんだから。
という都の考えは、まぁ納得できないでもありません。

たとえ僅かでも感染拡大防止に役立つ可能性があるのなら、協力も必要な時はあるでしょう。

しかしこの要請について落語関係者やお客様が憤ってらっしゃるのは、都が提示した「1日2万円の、休業協力金」。
お席亭は受け取りを拒否なさいましたが、当たり前ですね。

そりゃお金は、大切でありがたいものだけれど…。
前の緊急事態時、時短協力した飲食店への協力金・1日6万円
今回の百貨店には、期間中毎日20万円が支給されます。

それと比べたくはありませんが、「2万円」てどこからどう割り出した額なのでしょうか。

「おたくらのやってる寄席演芸って、それくらいの値打ちしかないんですよ」


面と向かって、言われているようなものではありませんか。
休業要請2万円.jpg


こんな時こそ、笑って元気に

私は対象期間内に寄席の出番ありませんので、直接影響はないのですが。
一時はトリをとらせていただいた時期もあり、これからも修業の場としてお世話になる寄席。

そんな芸人たちの心のよりどころに対しての、行政の上から目線的態度。
正直、愉快なものではありません。

でも保障もなく仕事が激減している方(含む自分自身)は、ほかにも大勢いる現状。 もう決まってしまった措置に、今さら外野でグジグジ言ってもストレス溜まるだけ。

こんな気分は当ブログオリジナルの高座で、笑って元気に吹き飛ばしましょう!

相努めますは、
黒猫家こまち師匠。

以前コロナ禍の今だからこそ しみじみ懐かしい昭和の寄席風景(1)にて、単純なGIFで出演済み。
今回はもう少し、アニメっぽい動きをつけてみました。

それでは師匠、支度のほうよろしくお願いしまーす。
高座の支度.jpg

戦闘機の小噺.gif


2001年、
懐かし写真の旅。

後半は、新宿末廣亭の懐かしい写真を数葉。

まず2001年夏、秋に披露目を控えた私たち10人で挨拶に伺った時のスナップ。
末廣亭挨拶.jpg
末廣亭挨拶周り名前.jpg

末廣亭の北村幾夫氏、当時経理担当専務・現在は会長。
三遊亭とん馬師匠の紹介で「おしかけアルバイト」を志願した私を面接、採用してくれた大恩人です。


そして10人での記念撮影。
末廣亭2階にて.jpg

場所は末廣亭2階の「仏間」だと思うのですが、どういう流れでここで撮影したのか。ちょっと今は、記憶が定かではありません。


その年の10月上席夜の部が、私たち10人の末廣亭での披露興行。
私の担当は、5日金曜日でした。
当日の番組がこちら。
真打披露看板.jpg

いやー、豪華な顔ぶれ。
二ツ目で出ている「志ん太」は、現・古今亭志ん丸師。トンビ=笛が吹けるので、当時の披露目には欠かせない人材でした。


そしてトリで、『竹の水仙』を演じる私。
高座遠景.jpg
背景を彩る後ろ幕は、地元美濃市の後援会から頂戴したもの。デザインはなんと、寄席文字の大家・橘左近師匠!


お目汚しでもございましょうが、高座でのアップも載せちゃいましょう。
高座アップ.jpg

う~んわれながら、若い。


そしてそして、おしまいの画像。
落語協会の後ろ幕を前に、仲入り後の口上風景から。
師匠の口上.jpg


当夜口上に並んでくれたのは、敬称略で
・三遊亭圓窓(司会)
・三遊亭金馬
・古今亭圓菊
・鈴々舎馬風
・入船亭扇橋
だったかと記憶しています。

大先輩たちが心をこめて口上述べてくださっている間、新真打当人はこうしてずっと頭下げていますので。
隣で師匠が、こんな表情をしていたこと。 今回写真見直すまで、すっかり忘れていました。

とりあえず真打まで育て上げて、ほっとしているのと。
「こいつは、のんびりしてる割にそそっかしいからなぁ。これから先、大丈夫かなぁ…」
内心気をもんでいるのが、ないまぜになった。
なんとも、
いい表情だと思います。


そうやっていろんな方に祝っていただいた真打披露から、今年はちょうど20年目
してみれば、私は真打としての成人式を迎えたということに。

まだまだ至らぬ点ばかりですが、師匠が生前よく言っていた言葉
「噺家人生は、
 生涯が勉強の連続」
をあらためて肝に銘じ。
牛歩ながら、芸人としての日々を積み重ねていきたいものです。


web雑俳、
現在盛大に募集中!

今回のコロナ禍は、間違いなく私が噺家になってから最大の逆風。
でも仕事がなくなり空いた時間で、こうして新しいブログを立ち上げる気になりました。

本記事を含めて掲載してきた懐かしい写真たちも、こんな機会がなければまず陽の目を見ることはなかったでしょう。

つらい時こそ、顔を上げて。
洒落と笑いで、前向きに。

皆様もぜひご一緒に、現在募集中の『web版言の葉落語会』で楽しく遊んでみませんか?

詳細は、3回目の緊急事態宣言もなんのその、粋な言葉遊びで楽しいゴールデンウィークに!にて。
ご参加、心よりお待ち申し上げております。

蔦飾り線.png

お開きまで
お付き合いいただきまして、
まことにありがとうございます。
ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝

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