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巷で見つけた「猫・のようなもの」 [猫のいる風景]


道を歩きながら、無意識のうちに猫の姿を探す。
猫好きの性、時には面白いオブジェを発見したり。

今日は、〇猫を見た!


まだ子どもが産まれる前の、呑気だった若い頃。
私より数十倍も猫好きの女房と外出すると、
「今日は何匹の猫に会えるか」
数えながら歩くのが楽しみの一つでした。

最初に会った子を1猫と数え、そのあと2猫3猫・・・。
半月の晩に、まとめて10猫以上の集会に行き当たったことも。
街中でも今より、外へ出る飼い猫や野良ちゃんも多かったんですね。
大勢の猫に会うとそれだけで幸せな気分になれたあの頃、
懐かしく思い出します。

今では女房と二人だけで出かける機会はそんなにあるわけでなし、
地域猫も野良ちゃんほど表を闊歩していません。

あの植木をたくさん並べているお宅の黒ちゃんや、
公文の教室を開いてらっしゃる家の茶トラくんなど。
決まった時間にいつもの場所で常連猫には今でも会えますが、
通りすがりの「サプライズ猫」に遭遇した時はまた別の嬉しさ。

生身でなくても、近所でまず2猫


生きた本物の猫だけでなく
「猫に似たもの」
「猫に見えるもの」
を道々探すのも、ぶらぶら歩きの楽しみ。

また猫好きは「怖いと思うとしゅろ帚が鬼」
「幽霊の正体見たり枯れ尾花」
のごとく、少しでも形が似ているものを見つけるとそれを猫として
自動脳内変換

先日近所の商店街の歩道で、こういうオブジェを発見。
光と影の猫_R.jpg


夏の太陽と建物の庇が作る影が織りなす、光の猫
右の方にひげを生やした猫に、見えますよね?
見えないと言われちゃうと先へ進めないので、
皆さん見えたことにさせてください。

この商店街の歩道には、数メートルおきにかわいいイラストのカラータイルが埋め込まれています。
バナナを食べているお猿さんや、傘をさしてお散歩のかたつむり親子など。
この舗装がされた頃まだ小学生だったうちの子どもたち、
大喜びでした。

そんなカラータイルの一つが、こちら。
歩道の魚屋さん_R.jpg

猫の魚屋さん
適職と言っていいのか、商売ものをみんな食べてしまわないか
心配だったりします。
舗装が完成した時には、まさかこの絵とそっくり(見た目も、魚に異様に執着するところも)な黒猫が我が家に来るとは夢にも思いませんでしたね。

ちょっと足を延ばして、さらに3猫4猫


光と影の猫を見て思い出したのが、ステイホーム開け久しぶりに家族で外食した時に見かけたこの落書き。
壁の黒猫_R.jpg

幡ヶ谷の水道通り下の隧道に描かれているこの絵、
ちょっと覆面絵師バンクシーの作品に似てませんか?
公共の場に落書きするのはけしからんことですが、猫なのでまあ大目に見ておきましょう。

続いて本日の4猫めは、つい2日前に路上で目に留まったもの。
カラスの羽根猫_R.jpg


歩道の縁石に挟まっている、カラスの羽根。
その気になってよーくご覧いただくと、
頭を右に向けた猫の姿に見え・ますよね?
見えるでしょう?

これも「見えない」と言われても困ってしまうので、
無理にでも猫型だと思ってください。

かような具合にその気になって眺めると、
街でいろんな猫に会うことができます。

今のような暑い時期も、冬の寒さに凍える日も。
風に首をすくめたり、篠突く雨に傘手放せず歩いていても。
本物なら言うに及ばず、「猫・のようなもの」を見つけると。
それだけで、なんとなく幸せな気分。

壁の落書きと言えば…


今回の手作りアニメは、上記掲載画像のうち3猫めを題材に。
トンネルの壁に描かれた黒猫。

「しっぽがちょっとこまちに似てる!」
「これが抜けだしたら面白いねー」
なんて家族の会話から脳裏に浮かんだのが、
テレビ番組『ウルトラマン』(初代)
第15話・「恐怖の宇宙線」



あらすじをかいつまんで…。
空地の土管(これも今は見かけませんね)に子どもたちが描いた、怪獣の落書き
ある夜宇宙から降り注いだ放射線がこの土管に当たり、絵に描かれた怪獣が実体化して抜け出す。

凶暴ではないが巨体で移動するだけで街を破壊する怪獣を人類の脅威と判断した科特隊は、攻撃を開始。
続いて出現したウルトラマンが怪獣を殲滅せんと、両手を十字に組んで必殺のスペシウム光線を発射しようとしたまさにその時。

集まった子どもたちの
「お願い、ガヴァドンを殺さないで!」
の声に構えを解いたウルトラマンは、怪獣を目よりも高く担ぎ上げ
「シュワッチ!」
空へ消えて行く。

その夜名残り惜しげに空地に集まった子どもたちの耳に、星空からウルトラマンの声が聞こえてきます。

「泣くな子どもたちよ。  
 ガヴァドンは星になった。
 毎年7月7日の晩、君たちとガヴァドンを会わせてあげよう」

夜空に浮かび上がる、ガヴァドン型の星座。

「七夕の夜、雨が降ったらどうすんだよ…」

つぶやくガヴァドンの作者・ムシバ少年の言葉が聞こえたかのように、一筋の流れ星が怪獣の目元からすーっと。


私はここで物語が終わりと思い込んでいましたが、今回調べてみると捻りの効いた落ちがもうひと場面あったんですね。
子ども向けながらピリッと辛口なテイストも感じられる実相寺昭雄監督のこの作品、機会があったらぜひご鑑賞をお薦めします。

さあそれでは、渋谷区幡ヶ谷3丁目である夜起きたミステリアスなできごと。 「新・恐怖の宇宙線」
お楽しみください。

これからの30秒間、あなたの目はあなたの身体を離れ、
この不思議な世界の中へと、入っていくのです…。


蔦飾り線.png

お開きまでお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます。
ぜひまた、ご訪問くださいませ。
入船亭扇治拝

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